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移民法規定変更等、技術系、雇用系ビザに関する移民局もしくはMARA発表の最新ニュースを掲載しています。基本的に、移民局から確定発表された移民制度ニュースを掲載していますが、移民制度確定以前の検討議案も、技術系移住に関しては、事前掲載する方針です。故に、移民局からの移民制度確定ニュースと、MARA発表の移民制度検討議案ニュースが混在しているのでご注意ください。

Temporary Graduate VISA Subclass 485(新卒者就労ビザ)規定変更(2023年12月正式発表)

Temporary Graduate VISA Subclass 485(新卒者就労ビザ)の規定が大きく変更されます。変更実施時期は不明ですが移民局「2024年の早い時期から中頃までに」としているので3月~7月の間に実施されると思われます。主な変更は以下:

1.年齢制限が現行50歳から35歳に、一挙に15歳引き下げられます。加えて485ビザ英語力条件が「IELTS 6 → 6.5相当」に引きあがります。

2.オーストラリア国内申請のみ発給時は国外でもOKです。

3.ビザ有効期間も減少し「Bachelor degree:2年」・「Masters by coursework:3年」・「Masters by research:3年」・「PhD:3年」となります。

4.Post Study Work Extension(ビザ延長)が一部廃止されます。“permanently temporary STAY“ が問題視され、延長は基本撤廃です。Regional Area(地方都市)で就学(1年~2年)した学生のみ対象として残ります。また「学生ビザ→485ビザ→学生ビザ」は禁止となります。

5.Post Study Work Streamにおける「skills in demand list」リスト外の申請者制限が開始されます。今まではSkill Listに関係なく申請可能なPost Study Work Streamでしたが、今後はSkill List記載スキル以外のコース終了者は申請できなくなる可能性が高まりました。

6.Temporary Graduate Visa Streamsの2つのストリーム名称変更:「Graduate Work stream → Post-Vocational Education Work」・「Post Study Work stream → Post-higher Education Work」です。なおReplacement Streamとsubclass476ビザは廃止になります。

7.485ビザ審査期間については「Post-higher Education Workの審査期間の基準を21日」に設定されました。

参照:https://immi.homeaffairs.gov.au/what-we-do/migration-strategy

学生ビザ申請規定変更(2023年12月正式発表)

学生ビザ(Student VISA Subclass 500)申請にも新しいいルールが導入されます。改正時期は明確でないですが、既に導入されているルールもあり、移民局は2024年初頭(恐らく2月下旬)までに導入とのアナウンスです。
◎今まで留学の理由や目的をレポートにして提出していた「Genuine Temporary Entrant」が新たに「Genuine Student Test」と言うテストシステムに変更されます。基本的な記載クライテリアはGenuine Temporary Entrantと大きな変わりは無いようですが、より審査精度が高まり、Genuine Temporary Entrantの内容いかんでは申請がリジェクトされることになります。
◎学生ビザ審査対象件数がルール化され、発行数が大幅制限される模様です。
◎語学留学以外の本コース留学に対し、入学基準となる英語力条件がアップされます。
◎学生ビザ発行対認定就学コース数が制限される予定で、コース間の移動制限も強化されます。

ただし、申請条件・提出書類は、申請者の国籍・就学予定の教育機関によって異なります。下記のリンクで確認出来ます。

https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/web-evidentiary-tool

引き続き重要なポイントは・・・「学制ビザは勉強が目的のビザ」と言う事です。

The primary purpose of a student visa is to study. To deliver this, actions are proposed to better regulate the international education sector and education agents, and to ensure student visas are used primarily for study, not work.

Subclass 482 Temporary Skills Shortage Visas規定緩和変更(2023年11月25日正式発表)

11月25日より、485短期ストリーム(485ST)の更新回数制限がなくなり、複数回更新が可能になりました。ただし「'Genuine Temporary Entrant requirement」要件が依然として適用されるようであることに注意してください。

また今までは Labour Agreement下でしかできなかった「485STからTransitional Stream Subclass 186 ENS and Subclass 187 RSMSへのPathway」が可能になりました。これは大きな変更であり、Short-term Skilled Occupation List (STSOL)の482保有者には朗報です。

大きな変更は「482→Transitional Stream Subclass 186」に必要とされていた就労期間が「3年から2年に短縮」されました。RSMSプログラムへのアクセスは、依然として457ビザ保持者および初期482ビザ保持者に制限されているという点で変更はありません。移民局のOccupation Listsの区分け(Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)・Short-term Skilled Occupation List (STSOL))は482→Transitional Stream Subclass 186の制限に適応されなくなったことを意味します。

注意: ANZSCOコードに無いSkill(Labour Agreementに基づくビザ保有者)がこれらの変更にアクセスできるかどうかは、現段階では明らかではありません。

482→186TRT申請の条件緩和(2023年5月5日発表・詳細未発表)

要点は下記3点: 
●482保持者Short-term streamスキルからも186TRT申請可
●2023年終わりまでの申請に限り職歴条件が「3年から2年」へ短縮される 
●Short-term streamスキル482オンショア延長申請回数制限撤廃 

2023年末までに、482→186TRT永住権切り替え申請制度 (Temporary Residence Transition (TRT) stream of the Employer Nomination Scheme subclass 186) に新しいシステムが採用される予定です。これには、現在Temporary Skill Shortage (TSS Subclass 482)を保有する全ての保有者が対象となります。

申請者はTSS(Subclass 482)に指定された職業で働き続ける必要があります。 ただしSkillはMLTSSL記載リストに限定されません。 Sort Termも対象となります。またTRTストリームの申請資格が、従来の「482保有での3年就労」から「2年就労」に坦取得される予定です。その他の指名要件およびビザ要件をには変更はありません。

408 Short Streamビザ保有者がオーストラリア国内で行える申請回数制限(リピートは1回限り)を撤廃しようとしています。 これは、通常はさらにビザを申請するために海外に行く必要がある現在国内にいる人々を支援するための暫定措置です。

この変更により、永住権へのより公平なアクセスが提供されることになります。ある意味Subclass 482に限ってMLTSSLとSTSOLの格差が無くなる事になりますが、これが暫定的処置であることは理解しておく必要があります。

詳細は以下を参照(LinkしてませんのでURLをコピペしてください):https://immi.homeaffairs.gov.au/news-media/archive/article?itemId=1057

TSS最低給与条件引き上げ(2023年4月27日発表)

Temporary Skilled Migration Income Threshold Raised to $70,000

AUS政府は7月1日からTemporary Skill Shortage Stream(通称TSS:Subclass 482)の最低確約給与額を、現在の53,900ドルから70,000ドルに引き上げます。これは確定事項です。2013年以来、オーストラリアの全フルタイム雇用の約90%は現在、現在の53,900ドルよりも高い賃金を支払われており、TSS賃金設定が現在の雇用状況にそぐわないという判断に至りました。

なお一番心配される既存の4825保有者への影響は無いようです「Temporary Skill Shortage (TSS) short stream visa holders will have a pathway to permanent residency within our existing capped permanent program.」とされており、規定変更以前の基準にて審査されます。

申請費用値上がり(2023年5月10日)

限定的ですが、現時点で以下のSubclassの申請費用値上がりが確定しました。 
Visitor visa subclass 600, from $150 to $190. 
Student 500 visa, from $650 to $715. 
Working Holiday visa, from $510 to $640.

VIC州の新ROIシステムUPDATE(2023年3月27日発表)

Skilled Work Regional visa (subclass 491) now open to metropolitan Melbourne applicants

メルボルン・メトロポリタン圏に居住&勤務しているOnshoreの申請希望者も、Subclass 491のRegistration of Interest(ROI)を提出できるようになりました。新たに拡大された資格基準により、ビクトリア州のサブクラス491ビザプログラムが拡充された事になります。が、491保有者は、永住権Subclass 191を申請するためには、ビクトリア州の地方地域に最低3年間の居住&就労&就学する必要があります。 以下の従来のステップに変更はありません:

1.Submit an Expression of Interest (EOI) to the Australian Government’s Department of Home Affairs using SkillSelect. 
2.Using the EOI number received from SkillSelect, submit a Registration of Interest (ROI) for Victorian nomination via the Live in Melbourne portal.  
3.After you are selected to apply for a Victorian visa nomination, apply for a subclass 491 visa nomination on the Live in Melbourne portal. 
4.If your nomination application is approved, submit a visa application with the Australian Government’s Department of Home Affairs.

Migration Amendment Subclass 191 Regulations 2022(2022年11月12日)

2019年移住規定修正条項 (新しいSkilled Regional VISA) 規則により、2019年11月16日に開始されたSkilled Work Regional (Provisional) visa (subclass 491)およびSkilled Employer Sponsored Regional Visa (Subclass 494)が開始されました。これらはオーストラリアの指定された地方地域での最大5年間滞在就労ビザです。

そしてこれら491&494から永住権の切り替えPathwayの対象となるPermanent Residence (Skilled Regional) visa (subclass 191) がこの2022年11月16日からスタートします(491&494が発足してから3年が経過し、申請権が発生するからです)。この191には「Regional provisional stream」と「Hong Kong stream」の2つのストリームがあります。

Regional provisional streamの資格を得るには、491&494のいずれかの保持者は、他の資格要件を満たしながらオーストラリアの指定された地域に少なくとも3年間連続して居住*就労&就学していることを証明する必要があります。許可されるとRegional Provisional Stream 191により、オーストラリアのどこにでも永久に住み、働くことができます。

主な要件は以下:
◎hold an eligible visa for at least three years
◎have had a taxable income at or above a specific income threshold for at least three years while holding your eligible visa
◎have complied with the conditions of the eligible visa you hold or have held.
移民局サインとにEligibility詳細が記載されるのは16日以降になります。

482 short-term stream保持者PRパスウェイ(2022年05月28日)

2022年7月1日より、short-term stream(STSOLスキル)で482を取得・保持している一時滞在者(就労者)にPR申請の可能性が開けました。 今まで、Medium & Long-Term Strategic Skills List (MLTSSL)にリストインしているスキルをベースに就労ビザを取得した人のみに永住権パスウェイ(PR Pathway)が用意されていましたが、2022年7月1日からは、Short-Term Skilled Occupation List (STSOL) 又は Regional Occupation List (ROL) スキルの人もPRビザ申請の可能性があります。ただし、新規申請者ではなく既に雇用主指名ビザを保有し、豪州国内で就労している人が対象です。

対象:Subclass 482・457ホルダー
条件: 
◎482ビザ保持者
◎2020年2月1日~2021年12月14日の間で最低12か月以上オーストラリアに滞在。
◎申請時(PRビザ)にスポンサーに雇用されていること。
◎PRビザ申請から追って過去3年中最低2年、スポンサーの元で就労していること。
◎457保持した履歴がある人は3年中2年就労している事。
上記の条件を満たせる場合永住ビザ申請の可能性があります。

申請対象となる永住ビザ: 
?Subclass 186 (Employer Nomination Scheme) visa
?Subclass 187 (Regional Sponsored Migration Scheme) visa

なお、7月に正式発表があるまで確定事項ではありませんが、ブリッジビザ期間中就労にて「この4年中3年就労」にカウントされるのは「457>BVA>482」・「482>BVA>482」の場合のみ。「407>BVA>482」・「500>BVA>482」のブリッジ期間中就労はカウントされない模様新設186PRパスウェイの期限は2024年6月30日とアナウンスされている。が、現時点では法律化されていない為7月の施行日まで明らかにならないと思われる。

参照:Migration (Specified persons and periods of time for regulation 5.19) Instrument (LIN 22/038) 2022 (legislation.gov.au)

豪州入国規定アップデートニュース(2022年04月26日)

先日から、豪州国内でもコロナ関連の規制はほぼ撤退されました。各VISAプロセスも次第に通常化されつつありますが、一部のVISAに関しては、相変わらずプロセスタイムが長いままです。
豪州入国も下記条件を揃えていれば可能です。ただし州(WA州・SA州)によっては入国規制などに高めのハードルを未だに設定している州があるので、事前チェックが必要です。

主な条件は以下:
◎日本からのパスポートを持っている
◎有効なオーストラリアのビザを保持する
◎トランジットなしで日本からオーストラリアに直接入国する事
◎Administration(TGA)によって承認または承認されたワクチンの完全なコースで完全にワクチン接種されている証拠を提示する事
◎12歳未満の子供、および医療上の理由で予防接種を受けることができない許容可能な証拠を持っている場合は配慮される。

COVID-19 and the border入国アレンジメントに関する情報サイトは以下:
https://www.homeaffairs.gov.au/covid19/

出発の少なくとも出発72時間前に、オーストラリア旅行申告書(Digital Passenger Declaration)を提出しなくてはなりません(オンライン)。 DPDは、重要な健康情報と見なされる詳細提示を要求します。 航空機に搭乗する前に、重要な情報が完成したという証拠を提供できなければなりません。
Digital Passenger Declaration情報サイトは以下:
https://www.homeaffairs.gov.au/covid19/digital-passenger-declaration

Digital Passenger Declarationオンラインフォームは以下:
https://dpd.homeaffairs.gov.au/

TSS 482 ShortTermStream保有者に吉報(2022年01月30日)

現行AUS国内にてTSS(Subclass 482)Short Term Stream保有者に吉報です。今年度中(今会計年度中=6月までに)に「482ホルダーTSS・ShortTermStream→永住ビザ申請」Pathwayが施行される模様です。以下SBSのニュースより。

参照ページ:https://www.sbs.com.au/language/english/permanent-residency-pathway-for-select-skilled-migrants-who-chose-to-stay-in-australia-during-covid

正式な発表ありましたら、続報を記載します。

旅行制限緩和(2022年01月15日)

日本からETAS(Subclass 601)での普通入国が可能になりました(ただしWA州・SA州はこの処置から除外)。

主な条件は以下:
◎日本からのパスポートを持っている
◎有効なオーストラリアのビザを保持する
◎トランジットなしで日本からオーストラリアに直接入国する事
◎Administration(TGA)によって承認または承認されたワクチンの完全なコースで完全にワクチン接種されている証拠を提示する事
◎12歳未満の子供、および医療上の理由で予防接種を受けることができない許容可能な証拠を持っている場合は配慮される。
参照ページ:https://covid19.homeaffairs.gov.au/japan
◎出発の少なくとも出発72時間前に、オーストラリア旅行申告書(ATD)を提出しなくてはなりません(オンライン)。 ATDは、重要な健康情報と見なされる詳細提示を要求します。 航空機に搭乗する前に、重要な情報が完成したという証拠を提供できなければなりません。
参照ページ:https://covid19.homeaffairs.gov.au/australia-travel-declaration

旅行制限緩和(2022年01月15日)

日本からETAS(Subclass 601)での普通入国が可能になりました(ただしWA州・SA州はこの処置から除外)。

主な条件は以下:
◎日本からのパスポートを持っている
◎有効なオーストラリアのビザを保持する
◎トランジットなしで日本からオーストラリアに直接入国する事
◎Administration(TGA)によって承認または承認されたワクチンの完全なコースで完全にワクチン接種されている証拠を提示する事
◎12歳未満の子供、および医療上の理由で予防接種を受けることができない許容可能な証拠を持っている場合は配慮される。
参照ページ:https://covid19.homeaffairs.gov.au/japan
◎出発の少なくとも出発72時間前に、オーストラリア旅行申告書(ATD)を提出しなくてはなりません(オンライン)。 ATDは、重要な健康情報と見なされる詳細提示を要求します。 航空機に搭乗する前に、重要な情報が完成したという証拠を提供できなければなりません。
参照ページ:https://covid19.homeaffairs.gov.au/australia-travel-declaration

旅行制限緩和(2021年12月19日)

2021年12月15日から、二度のワクチン接種を受けたビザ保有者(限定)は、旅行免除(Travel Exemption)申請なしにオーストラリアとの間を自由に旅行できるようになりました。再開計画の一環としてオーストラリア経済を活性化する為に「skilled and semi-skilled workers」の受け入れを促進するためです。以下以外のSubclassビザ保有者は旅行免除(Travel Exemption)申請が必要となります。例えば、AUS市民・PR保有者の家族がETAS(601)を取得し渡豪する場合等です、

対象となるビザは以下:
Family
Subclass 300 - Prospective Marriage visa
Subclass 461 - New Zealand Citizen Family Relationship visa
Subclass 870 - Sponsored Parent (Temporary) visa
Working Holiday and Student
Subclass 417 and 462 - Working Holiday or Work and Holiday visas
Subclass 500 - Student visa
Subclass 580 - Student Guardian visa (closed to new applicants)
Subclass 590 - Student Guardian visa
Skilled
Subclass 476 - Skilled - Recognised Graduate visa
Subclass 485 - Temporary Graduate visa
Subclass 489 - Skilled - Regional (Provisional) visa
Subclass 491 - Skilled Work Regional (Provisional) visa
Employer-sponsored
Subclass 457 and 482 - Temporary Work (Skilled) and Skills Shortage visas
Subclass 400 - Temporary Work (Short Stay Specialist) visa
Subclass 494 - Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa
Subclass 403 - Temporary Work (International Relations) visa
Subclass 407 - Training visa
Subclass 408 - Temporary Activity visa
Subclass 988 - Maritime Crew visa

残念ながら、リストにはブリッジビザ保有者は含まれていません。また、免除要件を満たさないニュージーランド市民も含まれていません。

International COVID-19 Vaccination CertificateもしくはProof of Medical Exemptionが必要ですが、12歳未満の子供は「ワクチン接種されている」と見なされます。

現在、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、またはオーストラリア首都特別地域に出入りする人にのみ「検疫なし」が適用されます。他州または準州への入国または旅行を希望する場合は、旅行を開始する前に検疫の手配を確認する必要があります。

New Options for Migrants with Visa Refusal or Cancellation(2021年12月19日)

Onshoreにてビザ申請拒否またはキャンセルされた場合、オーストラリア国内からは ProtectionもしくはPartner visasにしか再申請はせきませんでした(ただしPartner VISA申請を拒否された場合の、Partner VISA再申請は不可)。通常、ブリッジングビザ保持中に申請拒否された、または特定状況下でビザがキャンセルされた場合、移民法「セクション48(Bar.48)」の対象となります。ビザ要件を満たさない申請者からの再申請を防ぐためです。ただし、12月以降、以下のビザには再申請が可能になりました。

Subclass 190 Skilled Nominated (Permanent) (Class SN)
Subclass 491 Skilled Work Regional (Provisional) (Class PS)
Subclass 494 Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) (Class PE)

とは言え・・・190/491/494のハードルそのものは変わらないので、現実的な代替えオプションとは言えないかもしれません。

Travel Exemptionアップデートニュース(2021年08月26日)

Subclass 300 Prospective Marriage visa保有者には吉報です。Border Forceはオーストラリア入国するための旅行免除(Travel Exemption)申請にて、Subclass 300 Prospective Marriage visa保有者はTravel Exemptionの発行対象に加えられました。Subclass 188保有者の様に「Travel Exemption無しでも入国できる」わけではありませんが、Travel Exemptionを申請さえすれば、入国許可が出る対象となりました。ただし、S300を申請してから(Grantされてからではなく)12カ月経過している事が条件です。

例えば2020年7月10日にS300ビザを申請し2020年8月10日に発給を受けた場合、 2021年7月10日から旅行免除を受ける資格があります。オーストラリア行きのフライトに搭乗する前に、免除申請書を提出して処理する必要があります。 申請者は、300ビザを保持している証拠、申請日、および関係の証拠を提出する必要があります。

8月アップデートニュース(2021年08月14日)

GSM及び雇用系VISAの規定軽減に関して

先週、Migration Committee(移民制度検討委員会)は:COVID-19の為、オーストラリアの国境閉鎖は「2020年3月以降、50万人以上のSkill Migrantsの豪州からの出国」をもたらし、2021年から22年の会計年度には、さらに77,000人がオーストラリアを離れると予想される」と言う報告書を出しました。オーストラリアの一部の産業での高い失業率とは裏腹に、一部の産業では深刻な人手不足に陥ることが予測されています。

故に「Skilled Imigration Programのビザ申請条件と処理の緩和。特に留学卒業生と国内雇用ビザの申請プロセスの修正」にに関し提言を行っています(特にLMTシステムとSAF Leavyの問題点に関しての緩和提言を行っています)。

実際に、どういった軽減が行われるかに関しては不透明ですが「現在のSTSOL掲載スキルからの雇用系永住VISAへのアクセスが可能になる」可能性が一番高いと予測しています。ただし、実施は2022年半ば以降と言う意見が多いです。

Pharmacists added to the PMSOL

移民局は、COVID-19ワクチン展開中の企業にさらなるサポート提供するために、 Hospital Pharmacist (251511)・Retail Pharmacist (251513)・Industrial Pharmacist (251512) をPMSOLに追加しました。 これにより、リストにある職業の総数は44になります。

Priority Migration Skilled Occupation List (PMSOL)に関し、誤解のないように繰り返しますが、対象はあくまで以下の雇用系VISAに限られた話です。その他のGSM系VISAには対象外です。
Subclass 482 - Temporary Skill Shortage (TSS) visa
Subclass 494 - Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa
Subclass 186 - Employer Nomination Scheme (ENS) visa
Subclass 187 - Regional Sponsored Migration Scheme (RSMS)

First SkillSelect Round for 2021-2022

2021/2022年度プログラム最初のSkillSelectラウンドが7月26日に実施され、合計750件のインビテーションが発行されました。(S189に500・S491に250です) 過去数ラウンドの傾向同様、S491の最低パスマークは65ポイント、S189最低パスマークは80ポイントであり、491の直近EOIは2021年3月のものでしたが、189の直近EOIは2019年7月にさかのぼります。 要するに、S189に関してはパスマークが予測より低いものの、EOIは2019年7月以降に提出されたものにはインビテーションが発給されていない事を意味します。(実質、EOIの期日を迎える直前のケースにのみインビテーションが発行されたという事です)

各Skillのミニマムポイントは判りませんが、2335Industrial, Mechanical and Production Engineersが90ポイント、2339Other Engineering Professionalsも90ポイントでした。

7月末アップデートニュース(2021年07月31日)

パートナービザ(820/309)新規定開始決定

昨年10月よりアナウンスメントのあったパートナービザの規定が11月より実際されることになりました。

Partner VISAに関する移民法改正(Migration Amendment (Family Violence and Other Measures) Bill)によると、スポンサー申請は、パートナービザ申請書を提出する前に提出し、承認しなければなりません。スポンサーシップ(オーストラリア市民・永住権保有者)が認められない限り、Partner VISAを申請することはできません。

このため、今までのようにスポンサーシップ申請の処理中にビザ申請者がここに滞在できるようにするためのブリッジビザが発行されないことを意味します。ビザ申請者がオーストラリアにいる間に申請できるかどうかに大きな影響を与えるる事になってしまいます。 パートナービザを申請するために、スポンサーシップ申請は、できるだけ早く提出される必要があります。現在のビザの残り時間が限られているパートナービザ申請者は、国内滞在するために別種類の有効なビザ申請(学生ビザ等)を申請する必要が生じます。また今までのように、申請者はブリッジビザ、メディケア、または(場合によっては)労働権を得る権利がありません。

加えて、申請者には英語力の証明が求められます。今までは、特に英語力の証明は不要ですが、11月以降はVocational Englishを証明するテストスコアを提出する事が必要になります。

PMSOLアップデート

移民局は、Priority Migration Skilled Occupation List (PMSOL)を更新しました。先月のUpdateに加え、20種近いSkillが追加され41種のSkillが対象となっています。PMSOLの対象となるVISAは以下の雇用系ビザです。

Subclass 482 - Temporary Skill Shortage (TSS) visa
Subclass 494 - Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa
Subclass 186 - Employer Nomination Scheme (ENS) visa
Subclass 187 - Regional Sponsored Migration Scheme (RSMS)*既に国内にて459等を保有の場合のみ。

Offshore申請の場合、Border Close中でもTravel Exemptionの対象であり、VISA発給後入国が可能です。対象Skillは以下になります。

Chief Executive or Managing Director (111111)
Construction Project Manager (133111)
Accountant (General) (221111)
Accountant (Management) (221112)
Accountant (Taxation) (221113)
External Auditor (221213)
Internal Auditor (221214)
Surveyor (232212)
Cartographer (232213)
Other Spatial Scientist (232214)
Civil Engineer (233211)
Structural Engineer (233214)
Geotechnical Engineer (233212)
Transport Engineer (233215)
Electrical Engineer (233311)
Mechanical Engineer (233512)
Mining Engineer (233611)
Petroleum Engineer (233612)
Medical Laboratory Scientist (234611)
Veterinarian (234711)
Orthotist / Prosthetist (251912)
General Practitioner (253111)
Resident Medical Officer (253112)
Psychiatrist (253411)
Medical Practitioner nec (253999)
Midwife (254111)
Registered Nurse (Aged Care) (254412)
Registered Nurse (Critical Care and Emergency) (254415)
Registered Nurse (Medical) (254418)
Registered Nurse (Mental Health) (254422)
Registered Nurse (Perioperative) (254423)
Registered Nurses nec (254499)
Multimedia Specialist (261211)
Analyst Programmer (261311)
Developer Programmer (261312)
Software Engineer (261313)
Software and Applications Programmers (261399)
ICT Security Specialist (262112)
Social Worker (272511)
Maintenance Planner (312911)
Chef (351311)

Skill系ビザ6月アップデートニュース(2021年06月14日)

PMSOLアップデート

移民局は、Priority Migration Skilled Occupation List (PMSOL)を更新しました。Veterinarians(獣医師)等が追加されました。PMSOLの対象となるVISAは以下の雇用系ビザです。

Subclass 482 - Temporary Skill Shortage (TSS) visa
Subclass 494 - Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa
Subclass 186 - Employer Nomination Scheme (ENS) visa
Subclass 187 - Regional Sponsored Migration Scheme (RSMS)*既に国内にて459等を保有の場合のみ。

Offshore申請の場合、Border Close中でもTravel Exemptionの対象であり、VISA発給後入国が可能です。対象Skillは以下になります。

Chief Executive or Managing Director (111111)
Construction Project Manager (133111)
Mechanical Engineer (233512)
Veterinarian (234711)
General Practitioner (253111)
Resident Medical Officer (253112)
Psychiatrist (253411)
Medical Practitioner nec (253999)
Midwife (254111)
Registered Nurse (Aged Care) (254412)
Registered Nurse (Critical Care and Emergency) (254415)
Registered Nurse (Medical) (254418)
Registered Nurse (Mental Health) (254422)
Registered Nurse (Perioperative) (254423)
Registered Nurses nec (254499)
Developer Programmer (261312)
Software Engineer (261313)
Social Worker (272511)
Maintenance Planner (312911)

State Nomination 190/491アップデート

なお、Priority Migration Skilled Occupation List (PMSOL)に関しては、現在Onshore申請希望者を対象に、各州がS190/491のNominationを優先的に発給しています。5月~6月現時点での190Nomination発給対象最低ポイントは、NSW80~85ポイント・SA70~80ポイント・NT70~80ポイント・QLDは年度内クローズ・VIC80~85ポイント・TAS/WAデータなしと言う状況です。

Covidの影響もあり、各州ともRNの取得には積極的ですが、新卒者(485保有者)の中からは「過去の経験年数」・「現在現場で就労中」を優先的にNominationを発行しています。IT関連Skillに関しては、ポイント優先の為、90ポイント以上が対象となっている様です。

起業・投資家ビザ(Subclass 188)改正情報(2021年04月26日)

2021年7月1日より、ビジネスプログラムは、9ストリームから以下の4ストリームに簡略化されます。
A.Business Innovation(perhaps similar to the current 188A)
B.Investor (perhaps as development of the current188B)
C.Significant Investor (further developments to the 188C)
E.Entrepreneur (perhaps a development of the current 188E)

2021年7月1日から、プレミアム投資家(188D)、重要な経営史(132A)、ベンチャーキャピタル起業家ビザ(132B)は新しい申請を受け付けなくなります。ただし、2021年7月1日より前にすでに提出されたものは引き続き処理されます。全てのStreamは、前提ビザであり数年後(3-4年後)に諸条件を満たせば永住権に切り替わることに変更はありません。

各Streamの共通変更としては:現在、このSubclass 188の有効期間は4年-4年3か月ですが、7月1日以降は有効期間は5年に延長されます。Business InnovationとSignificant Investor保有者は、必要な期間内に永住権切り替え申請場を満たせなくても、暫定ビザを延長することができます。

A.Business Innovationビザの申請資格要件の変更

申請の際に証明可能な個人資産(ビジネス資産含む)が、現行の80万豪ドルから125万ドルに増額されます。また運用しているビジネスの年間売上高も現行のAUD500,000からAUD750,000に増加されます。また提出すべきビジネスプランも、以前よりも詳細を求められるようになります。

E.Entrepreneurビザの申請資格要件の変更

承認された事業からAUD200,000以上の資金を受け取るための要件は廃止されました。ビザ申請者は、州または準州政府によって承認される必要があります。

B.InvestorとC.Significant Investorビザの申請資格要件の変更

B.Investorの条件要綱である「AU$1.5 millionのState Bondsを4年間保有する事」が廃止になり「AU$2 millionのVenture Capitalへの投資を3-4年間行う事」への変更が検討されています。まだ正式決定ではありません。自動的に証明が必要は保有財産額も、現行のAU$2.25 millionから大幅に引き上げられる予定です。逆に、C.Significant Investorの条件要綱である「AU$4.5 millionのVenture CapitalやStock Marketへの3年間の投資活動」の条件が多少緩和される可能性があります。

Global Talent Independent Program(GTI)情報(2021年02月17日)

オーストラリア政府は、Global Talent Independent Program(GTI)のビザ割り当てを3倍にすることで、国際的な人材をオーストラリアに引き付ける意向を示しました。GTIプログラムは、高度なスキルを持つ専門家がオーストラリアに永住就労するためのプログラムであり「Distinguished Talentビザ」の1つのPathwayとして扱われます。ただし、すべての高度な専門家がこのプログラムの対象となるわけではありません。対象となる分野は以下:
AgTech;
Space and Advanced Manufacturing;
FinTech;
Energy and Mining Technology;
MedTech;
Cyber Security; or
Quantum Information, Advanced Digital, Data Science and ICT.

またGTIプログラムは、上記分野の博士課程卒業生及学生も対象としています(今後6か月以内に論文を提出する予定の者)。

GTIの候補者は、並外れて優れた業績を上げている事が最大の条件であり、上記分野にて賞、特許、出版物、メンバーシップ(evidence of awards, patents, publications, memberships, and senior roles)を証明する必要があります。

またプロジェクト、研究、およびその他の専門家の認識の詳細も提供する必要があります。加えて、申請者は専門分野に属するオーストラリア公認組織または個人によって認知されていなくてはなりません。推薦者は、その業界または分野で全国的な評判を持っている必要があり(つまり、オーストラリアで推薦された分野での仕事が認められている)、GTI候補者の経歴と業績に関する詳細を提供できる必要があります。

GTIの申請者は、自分のスキルと成果がオーストラリアの資産となる方法を示す必要があります。知識経験がオーストラリア経済にプラス影響を与え、プロジェクト開発研究がオーストラリアに競争優位性を与え、オーストラリアに新しいスキルを導入する方法を実証する必要があります。オーストラリアでの雇用確保が容易で、なおかつ分野で定着したりするのに困難がないことを証明する必要があります。加えてAU$153,600であるFairWork High Income Threshold(FWHIT)以上の給与を取得できる能力があることを証明しなくてなりません。

State Migration Program Update(2021年02月15日)

インビテーションの各州割り当て発表が大幅に遅れてリリースされた後、各州の190/491プログラムのほぼすべてが再開されました。

Queensland State Nomination

Business and Skilled Migration Queensland(BSMQ)は、2021年2月1日から491および190プログラムを再開しました。この日付以降に提出されたEOIアプリケーションのみが考慮されました。CTSより提出したEOIは全てがNomination審査対象となり、BSMQよりNomination申請の許可を得ることができましたが、全て地方(regional area)在住の申請者に限られたものでした。

今回BSMQは、職業リストを公開せず。「create jobs」もしくは「support COVID recovery industries」もしくは「located in a regional area」と、非常にあやふやなスキル制限をかけていましたが、地方在住者ならばスキルに関係なく諸条件(就労済み&Jon Offerあり)を満たしていれば、Nominationの申請許可が下りたようです。

Northern Territory State Nomination

NTプログラムは現在、現在NTに住んでいる申請者のみが利用できます。コースを完了していない学生ビザ保有者は、審査対象とは見なされません。

New South Wales State Nomination

2021年2月から、ニューサウスウェールズ州政府は以下の申請の受付を開始しました。

GSMプログラムはオープンですが「health, ICT, and engineering」に限定されたスキルのみが申請可能となっています。ニューサウスウェールズ州にいる申請者に焦点を当てた招待ラウンドがありますが、日付は決まっていません。 NSWは、インビテーションを取得するために必要な「ポイントスコア、英語レベル、または実務経験」に関する詳細を提示していないため、ハードルの高さが見えにくいです。

Victoria State Nomination

ビクトリア州政府は、提出期間とインビテーションの発行時期が定められています。今月は2月2日の午前9時から2月8日の午後5時(東部夏時間)まででしたが、3月、4月、5月にもラウンドが設定されています。

Australian Capital Territory State Nomination

ACTプログラムは、オフショアの申請者に対しては閉鎖されたままであり、「'Critical Skills List」で、なおかつACT地域に居住及び就労している場合にのみNomination申請が可能です。マトリックス選択ラウンドは、2021年2月9日頃に行われましたが、詳細は発表されていません。

Tasmania State Nomination

タスマニアプログラムは2021年1月29日の午後1時に開始されました。1月28日の午後5時(AEDT)より前に提出された申請は、申請者がWebサイトで定義されている重要な役割を果たした場合にのみ考慮されるとアドバイスしています。新しい推薦要件は、TAS政府のWebサイトでも入手できます。

Western Australia State Nomination

西オーストラリア州政府は、2021年1月15日に、190/491に合計349のインビテーションを発行しました。アプリケーションの大部分は「'Graduate Stream - Higher Education Graduates' (PhD, Masters, Bachelor degree graduates).のEOIに限定されたものでした。WA州の留学生優先主義は変わっていないようです。

South Australia State Nomination

Skilled and Business Migration South Australiaは、2021年2月8日月曜日の午前8時(アデレード時間)から指名プログラムを開始し、2月5日金曜日に新しい職業リストと要件を公開しました。このプログラムでは、すでに南オーストラリアに住み、働いているケース、卒業ビザ485保有者で、なおかつSouth Australia's priority growth industry sectorsに貢献できる人物に限定しています。

2020年12月度規定変更関連(2020年12月28日)

Temporary Residence Transitional (TRT) streamへの譲歩(Concessions)の導入

現在Subcalss 457/482保有者でENS/RSMSにTemporary Residence Transitional (TRT) streamの申請を予定している場合COVIDによる就労シフト変更の影響を受けた」ケースにて一定の譲歩(Concessions)が導入されました。 譲歩(Concessions)により、2年または3年の労働要件に対し「COVIDパンデミックにより、2020年2月1日以降に短縮された就労時間・無給休暇を雇用期間にカウントすること」ができます。2020年2月1日より前の無給休暇または時間短縮、またはCOVIDパンデミックとは関係のないものはカウントできません。証明方法としては、雇用主が申請したJobkeeperの書類・雇用主もしくはAccountantからのReferenceです。

PTE英語テスト基準スコア変更

PTEのIELTS基準との整合性を高めるために、テストスコア基準の調整が行われます。これはどういう意味かというと、現在Proficient EnglishとみなされるPTE Academicのスコアは「L65/R65/W65/S65」です。これを「L70/R70/W70/S70」に引き上げられる・・・事を意味します。PTEの方がIELTSやOETよりスコアが取得しやすいのは事実であり、以前より問題視されていました。未だ、何時・どの程度引き上げられるか詳細は不明です。現時点では、移民局は現規制に従ってスコアを受け入れており、すでに提出されている申請書に変更を適用する可能性は低いです。

Offshore Family Visas(オフショア家族ビザ)一時的規定緩和

Offshore Family Visas(オフショア家族ビザ)に該当するビザには以下のものがあります。
Subclass 101 Child Visa;
Subclass 102 Adoption Visa;
Subclass 445 Dependent Child Visa;
Subclass 300 Prospective Marriage Visa;
Subclass 309 Partner Visa.

この内、日本からの申請が多いのは、Subclass 300 Prospective Marriage Vis(婚約者ビザ)とSubclass 309 Partner Visa(配偶者引き寄せビザ)ですが、2021年初頭に実施される予定である移民局は、ビ発給がされた時点で「申請者がオフショアであるという要件を免除する」意向を発表しました。 この変更は、現在オーストラリアにいる申請者がビザを取得するための一時出国を強制されないことを意味します。

また2020年10月6日から2020年12月10日までの間に有効なSubclass 300 Prospective Marriage Visaを保有する海外在住者に対しては、ビザの有効期間が2022年3月31日まで延長されました。これはCovidに伴う入国制限により、保有するSubclass 300が無効になるのを避けるための処置です。

2020年12月度ニュース(2020年12月25日)

GSM系ビザに関するUpdate情報

VIC州が1月5日よりOnshoreに限りGSM(subclass 190/491)のNomination申請受付を開始します。QLD州は再開始時期に関しては1月5日頃に発表があると思われます。

Subclass 188投資家ビザに関するUpdate情報

1.コロナ禍の影響にて、ほぼ全てのOffshore VISAプロセスが停止していますが、Subclass 188投資家ビザに限り2021年1月4日より再開することとなりました。VIC州・QLD州を含むいくつかの州にて、State Nomination募集が再開されます。ただしCAP数(受け入れ数)が1600ケースと限りがあります。

2.現在、コロナ禍の影響にてオーストラリアは非常に厳しい入国制限を施行しており、入国許可申請を行い許可を得ないと入国できませんが、Subclass 188投資家ビザ保有者・取得者はこの制限を受けません。入国許可申請をする必要はなく、出入国が自由です。

3.2021年7月1日より、Subclass 188投資家ビザの申請規定が一部変更されます。現在「個人資産として最低AU$2.25 million保有し、うちAU$1.5 millionを州債購入し4年間保有すること」が最低条件となっていますが、この条件が引き上げられれ「個人資産として最低AU$3 million以上を保有し、うちAU$1.5 millionを州債購入し4年間保有すること。及びAU$0.5 millionをVenture capital and growth private equity funds(ベンチャービジネスファンド)に投資すること」に変更される予定です。「AU$0.5 millionをVenture capital and growth private equity fundsに投資」が新たに含まれるわけですが、専門のFinancial Cordinatorと契約することとなるので、AU$0.5 millionながら投資家としてはハイリスク・ハイリターン条件が一つ加わる形となります。

上記3点が最新のUPDATEニュースになります。個人資産上の制限や、ベンチャービジネスファンド投資を避けたい場合は、2021年6月中の申請が望まれます。(移民局へのビザ申請を6月中に行うには5月中に州政府にNomination申請を行う必要があります。)

2020年11月度ニュース(2020年11月22日)

11月GSM発給インビテーション

現在GSMはOnshoreに限りインビテーションは発給され続けてはいます。ただし、対象はMedical Professionalのみ、65ポイントしかなくてもインビテーションは発給されています。

11月度インビテーション発給数と対象スキルは以下の通りです:
79 Registered Nurses;
14 Other Medical Practitioners;
13 Internal Medicine Specialists;
2 Psychologists; and
1 Medical Laboratory Scientist.

現在オーストラリア国内からGSM系ビザを目指しているMedical Professionalには、非常にチャンスです。65ポイントギリギリでもインビテーションが発給されているのですから。

408GEE(Covid-19 Event VISA)に関して

408GEE(Covid-19 Event VISA)に関し、幾つかのマイナーチェンジが行われています。

日本人は408GEEの申請規定にある「remain in Australia if you have no other visa options and are unable to depart Australia due to COVID-19 travel restrictions 」には該当しないから申請できないのでは?というお問い合わせが多く在りますが、必ずしもそういうわけではありません。移民局はあくまでケースバイケースによって判断するとしています。

まずMedical Professional(RN等)に関して言えば、現在就労中でなくても、就労先を確保(making employment arrangements in the health care sector)さえしていれば申請可能です。ただし、AHPRAに登録されたMedical Professionalである事が必須条件です。例えば、EPIQコースなどに短期留学をし、学生ビザを保有期間中にAHPRAの登録を済ませた人がこのケースには該当します。

WHや485・他のビザ保有者の場合はどうかというと、まずは地方で、既に3ヶ月以上、Critical Sector(agriculture, food processing, health care, aged care, disability care and child care )における同一雇用者の下で就労しており、雇用主からReferenceを得ていることが、基準と見ています。なぜ地方部かと言うと、都市部の就労先では「 an Australian citizen or Permanent resident can't fill the position」条件を満たすと、みなすことが困難だからです。

Working Holiday Visas諸規定の一時変更

2020年11月14日より、サブクラス417ビザの「セカンド・サードWH申請の為に行う、特定の仕事」の定義が変更されました。就労が地方地域限定でなくてもでよくなりました。ただし、引き続きWH・S417プログラムにて指定された就労先(Farm Work等)でないといけません。

なお、408Covid-19パンデミックイベントビザ指定のCritical Sector(agriculture, food processing, health care, aged care, disability care and child care )の就労も、417「セカンド・サードWH申請の為に行う、特定の仕事」に含まれるようになりました。

2020/2021年度プログラム受け入れ割り当て(2020年10月19日)

移民局発表の2020/2021年度プログラム受け入れ割り当ては以下になります。明確なのは、雇用系ビザ・技術系ビザ(GSM)の受け入れ枠が大幅に削られました。GSMは189/190/491全てのSubclassで減少しています。

コロナ後の経済復興の要素となるようにと、投資系・起業系ビザの発給枠は大幅に増大しました。投資系に関しては前年度の2倍の枠が設定されています。またパートナー系ビザの受け入れ枠も増大させています。が、パートナービザに関しては地方エリアの申請を優先するとしており、加えて英語力証明の実施や、諸規定の変更が年度内に行われる予定なので、実質的な発給数がこの数値に追いつくかは疑問です。

Planning Levels 2020-21 to 2019-20

Stream and Category2020-21 Planned2019-20 Planned Difference
Employer Sponsored 22,000 30,000-8,000
Skilled Independent 6,500 18,652-12,152
Regional11,20023,000-11,800
State/Territory Nominated 11,20024,968-13,768
Business Innovation & Investment program13,5006,862+6,638
Global Talent15,0005,000+10,000
Distinguished Talent2002000
Partner72,30039,799+32,501
Parent4,5007,371-2,871
Other Family500562-62
Special Eligibility100236-136
Child (estimate; not subject to a ceiling)3,0003,350-1350

以上のように雇用系・GSM系ビザの受け入れ枠減少は、明確に審査基準の厳格化や、受け入れリストの削減と言った形で現れてくると思われます。NSWのように「190に関してはHealth SectorとICTに限定する」と明確に方針を出しているところもあります。

2020/2021年度プログラムニュース(2020年10月10日)

2020/2021年度プログラムの詳細が発表になりました。全体的な移民受け入れ枠は160,000と前年度と変わりませんが、ファミリーストリーム(Family stream)の受け入れ枠が47,732から77,300 に増加し、Employer Sponsored, Global Talent, Business Innovation and Investmentの受け入れ枠も10%程度増加し、優先的にプロセスされる事になりました。加えてOnshoreの中でも地方 エリア(designated regional area)のパートナービザが優先となります。

Business Innovation and Investmentの受け入れ枠は2021年7月1日に追加の11.3%(通常のCPIインデックスより上)増加します。Global Talentの受け入れ枠は13,500に増加します。COVID後の回復を支援し、豪州国内の雇用を後押しするために、オーストラリアに国際的なビジネスと卓越した才能を引き付けるために、政府内にGlobal Business and Talent Attraction Taskforceが設立されます。

パートナービザの必須の家族スポンサー条項が実施され、キャラクターチェックと申請者との個人情報の共有、および強制力のあるスポンサー審査が要求されます。ファミリースト リームの77,300のうち72,300がパートナー申請者に割り当てられます。なおパートナービザに関し、以下の条文が盛り込まれました。
Partner visas
? the mandatory family sponsorship provisions for Partner visas will be implemented, requiring character checks and sharing of personal information with the applicant, and enforceable sponsorship obligations. 72,300 of the 77,300 places in the family stream will be allocated to partner applicants. English language requirements will be introduced for Partner visa applicants AND the sponsor, to enhance social cohesion and economic participation outcomes.

パートナー(ビザ申請者)及スポンサー双方に英語力の証明が必要となります。恐らく2021年6~7月頃から導入されます。スポンサーに関しては、オーストラリア国内にて小学校・中学校・高 等学校を終了している場合、また大学を卒業している場合は、その証拠を提示することによって英語試験は免除になると思われますが、パートナー(ビザ申請者)は最低でもVocational Englishレベルのスコアを提出する必要になると推測します(詳細は未だ未発表です)。さもなくば、費用(第二次支払い)が発生し、500時間の英語プログラムに参加すること求められることに なるようです。

それよりも重大な変更が「the mandatory family sponsorship provisions for Partner visas will be implemented」です。現行は「Application申請してから、Sponsorship申請する順番」なのです が、現行方法ならApplication申請さえ行えば、ブリッジビザが直ぐに発行され申請者のオーストラリア滞在には問題はありません。

新しい規定では「Sponsorship申請を先に行い、SponsorshipがApproveされない限りApplicationを申請できない」事になります。これだと、Application申請者の保有ビザ期限までにスポンサー シップがApproveされなければ、28日以内に出国しなくてはいけない事になり、オーストラリア国内での申請チャンスを失う可能性があります。もしくは、学生ビザ等でのビザ延長をするしかオプシ ョンがなくなります。この場合、820対応ブリッジビザの「Medicare加入権」・「フルタイム就労権」を失う事になります。施行が何時になるかは判りません。移民局は予告無しに施行を開始すると しています。

Concession Periodの設定ニュース(2020年09月23日)

2020年9月19日、特定のビザ保有者・申請者に譲歩する新しい移住修正条項を導入しました(コンセッション期間の導入)。 改正により、485、887、188、888、790の標準要件の一部が変更され、COVID-19の影響を受けた人々に免除期間が設定されました。これらの変更は、2020年9月19日以降に行われたビザ申請に適用されます。コンセッション期間は2020年2月1日開始と見なされ、現在のところ終了日は設定されていません。。

485 Graduate Temporary Visa

国境閉鎖のために豪州に入国できず、本国でオンライン就学している学生ビザ保有者で485卒業者就労ビザを申請したい場合。規定の規制とは異なり:
◎豪州内外関係なく申請可能
◎豪州内外関係なくビザ発給
◎豪州外にいる場合は、入国日より485期間スタート
◎コース修了から12ヶ月間申請可能
◎「申請から遡って6ヶ月以内に学生ビザを保有していた事」条件の免除

申請者はオーストラリア内外でビザを申請・発給する事ができ、ビザ発給日ではなく、オーストラリアに入国日から有効になります。 2020年9月19日より前に申請したが、現在は海外にいる申請者も海外でも485を付与できます。さらに、申請者が2020年2月1日から2020年9月19日までのすべてまたは一部の期間中にオーストラリア国外にいた場合:
◎申請するには、コース修了から最長12か月以内
◎過去6か月以内に学生ビザを取得している必要はなし
と、かなり譲歩した改正となっています。

887 Skilled Regional (Permanent) visa

485 Graduate Temporary Visa同様に、サブクラス887ビザ変換申請者もオーストラリア国外から申請・発給を受けることが可能になりました。これには、主申請者とその扶養家族が含まれます。応募者:
◎現在、オーストラリア内外から申請できる適格な暫定ビザ(482・489・491・494等)を保持している
◎以前に暫定ビザのいずれかを保持しており、コンセッション期間中に有効期限が切れた場合もオーストラリア国外から申請可能
◎現在または以前に暫定ビザを保持しており、海外停滞しており、コンセッション期間中にオーストラリア国外から申請する場合、2年間の居住要件に海外で費やした6か月の期間をカウント可能
◎コンセッション期間中に暫定ビザを保持し、コンセッション期間終了後3か月以内に申請する場合(現在は終了日なし)1年間の労働要件も9か月に免除

888 Business Innovation and Investment

期間中にビザ有効期限が切れたサブクラス188ビザ保持者は、コンセッション期間が終了してから3か月以内(現在は終了日)に提出されている限り、サブクラス888ビザを申請できます。
コンセッション期間中の特定投資の撤回またはキャンセルを可能にするために、投資家および重要な投資家ストリームにも修正が加えられました。

PMSOL導入(2020年09月21日)

移民局は、雇用主指名ビザプログラムにいくつかの変更を発表しました。Covid-19に対応するHealthcare, Construction及びIT sectors を対象とする新しいPriority Migration Skilled Occupation List (PMSOL)を導入しました。PMSOLの職業にある雇用主提供の申請者には、次のビザタイプの推薦とビザ申請の両方の優先処理が与えられます。
Subclass 482 - Temporary Skill Shortage (TSS) visa
Subclass 494 - Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa
Subclass 186 - Employer Nomination Scheme (ENS) visa

申請者およびPMSOLの雇用者主催のビザ保有者は、現在の国境閉鎖中にオーストラリアに入国するための旅行免除を要求することもできます。ただし、必須の14日間の隔離期間は引き続き適用され、旅行者またはスポンサーの費用負担となります。
今回PMSOLに記載されたスキルは以下です。
Chief Executive or Managing Director (111111)
Construction Project Manager (133111)
Mechanical Engineer (233512)
General Practitioner (253111)
Resident Medical Officer (253112)
Psychiatrist (253411)
Medical Practitioner nec (253999)
Midwife (254111)
Registered Nurse (Aged Care) (254412)
Registered Nurse (Critical Care and Emergency) (254415)
Registered Nurse (Medical) (254418)
Registered Nurse (Mental Health) (254422)
Registered Nurse (Perioperative) (254423)
Registered Nurses nec (254499)
Developer Programmer (261312)
Software Engineer (261313)
Maintenance Planner (312911)

各種アップデートニュース(2020年09月12日)

この1週間の間に多くの動きがありました。Covid-19の影響にて、各ビザの審査プロセスが延滞される中、。州政府は2020/2021年度プログラム再開に向けて動きを見せています。

VIC州政府発表

ビクトリア州政府が「Victoria’s 2020-21 skilled visa nomination program (subclass 190 and 491) 」を9月8日より再開しました。ただし、今回のオープンは限定的なものの様で「医療関係もしくは医療・福祉技術者で、なおかつ現在ビクトリア州に住んでいる・現在ビクトリア州で雇用されている(最低6か月)・ビクトリア州の経済の回復および/または健康への対応をサポート」と言う限定条件が付加されています。現実的に、この枠への該当者は非常に限定的と考えられます。

SA州政府サイト更新

SA州が、移住ビザ情報サイト(190/491のState Nomination情報サイト)を大幅に更新しました。サイトを見る限り、これまであった「Graduate Stream(新卒者受け入れ枠)」が消え「Living in SA」枠が設けられています。 これはQLD州同様、州内新卒者は485(新卒者就労ビザ)を得て、一定期間SA州内にて就労した後に申請が可能になると言うシステムです。詳細は近く発表されるでしょう。

パートナービザ・プロセス延滞

現在、約10万ケースのパートナービザ申請が移民局の審査プロセス上にありますが、かなり延滞している様子です。Onshore Subclass 820はともかくOffshore Subclass 100に至っては承認を受けるまでに2年近く待つケースも発生しています。移民局はパートナービザの申請処理を継続すると述べていますが、プロセス期間短縮の目処が立たない状況です。 国によって対応が異なっているの用ですが、「15か月以上が経過し、パートナーとの再会の希望を失い始めています」というインド人申請者のコメントがニュースにもなっていました。 弊社の申請ケースでは、2020年3~4月に申請を行ったSubclass 100に関してはプロセスが進んでいるので、一概にこの延滞問題が日本人の申請ケースにも当てはまるのか、多少疑問の残る部分です。

GSM Skill Selectionアップデートニュース(2020年08月29日)

8月のSkillSelect Round Dataが公開されましたが、サブクラス189とサブクラス491に発行されたInvitationはわずか200でした。 インビテーション発行最低ポイントスコアは90であり、以下医療関係スキルのみに発行されました。特に大部分(77%)をRegistered Nursesが占めましたが、Registered Nursesへのインビテーション最低スコアは95ポイントだったようです。

Health and Welfare Services Managers
Medical Laboratory Scientists
General Practitioners and Resident Medical officers
Other Medical Practitioners
Registered Nurses

2020/2021会計年度(FY2020/2021)プログラムは、実質的には10月後半からスタートの見込みですが、現行ラウンドでも医療関係者にインビテーションは発行され続けています。 何時EOIが提出された分なのかはわかりませんが、ほとんどがOnshore対象になっていると推測します。 7月のラウンドでは医療関係に加え、以下のスキルにもインビテーションは発行されています。

Civil Engineering Professionals
Electrical Engineers
Telecommunications Engineering Professionals
Chemical and Materials Engineers

これは、コロナパンデミック後のの重要かつ大規模な民間プロジェクトの推進を見越しての事と言われています。 なお現時点(2020年8月現在)でのSkill Listに変化はありませんが、各スキル受け入れ枠(Occupation Ceilings)には変化があります。

DescriptionOld CeilingNew Ceiling Change
Construction Managers 4983 7145+2162
Other Specialist Managers 3044 4188 +1144
Accountants 2746 1000 -1746
Industrial, Mechanical and Production Engineers16002682+1082
Early Childhood (Pre-primary School) Teachers22943321+1027
University Lecturers and Tutors34075042+1635
Motor Mechanics63995205-1194
Carpenters and Joiners85366812-1724
Sports Coaches, Instructors and Officials40711262-2809

極めて限定的なスキルのみの推移ですので、10月のフルオープンを待つしかないですね。

学生ビザへの対応に関して(2020年08月07日)

COVID-19規制に伴い、現在、留学生が直面している問題に対処するかたちで、学生ビザを対象に多くの変更を発表しました。これまでに以下の情報が公開されています。

オーストラリア2年留学要件:Australian Study Requirement

現在有効な学生ビザを保持していて、海外からオンライン講義を受けている留学生は、そのオンライン修学期間を卒業後に申請可能なSubclass 485就労ビザ取得要件にカウントするものとする。

海外大学院出願:Graduate Applications from Overseas

海外にいたまま(オンライン修学にて)留学を終えた留学生は、オーストラリア国外からの大学院へのビザを申請することができる。

ビザプロセスの再開:Processing Restarts

2021年度留学開始を予定している、学生ビザ申請希望者に向け、近々学生ビザ申請プロセスをを開始する。

申請費用の免除:Fee Free Applications

COVID-19が原因で学生ビザの有効期間中に研究を完了できなかった場合(実地研修などの遅れから)、無料で新しい学生ビザ申請を提出することができる。ただし、学校から「COVID-19が原因で修学期間が延長されたこと」を証明する書類が発行される事。

英語テスト拡張:English Testing Extended

COVID-19が原因で試験が中断された場合、申請者には英語の試験結果を提供するための追加の時間が与えられる。

上記の変更には、移民局による新しい法律の制定が必要であることに注意してください。資格基準と要件の詳細はまだ発表されていません。

GSM系・雇用系ビザについて(2020年07月14日)

COVID-19の影響下、2020/2021年度プログラムの詳細に関しては閣議決定されておらず、再開は10月下旬にもちこされる様子です。

現在GSMのインビテーションは発給が中断されていますが、優先Skill(医療系等)に関してはインビテーションを発給し続ける様子です。恐らくですが、毎月のラウンドにて数十件程度と思われます

中国政府の香港国家安全維持法の成立により、香港パスポート保有者の移住を受け入れるため、GSMから香港枠を割くことになりそうであり、GSM全体での発給枠が削減される可能性アリ。

10月を待たずに、先行してSkill Occupation Listの大幅な改定が行われる予定です。今回は、多くのSkillがリストから削除されるとのことであり、GSMビザ申請希望者に大きな影響を与えそうです。

学生ビザ保有者の入国が緩和されるとの噂がありますが、実際にはATCのみ実験的に350名に入国を許可するというもので、他州に関しては、入国解除は未決定です。

GSM系・雇用系ビザの現状(2020年07月02日)

2019/2020年度プログラムが終了し、COVID-19の影響下、2020/2021年度プログラムがスタートしましたが、一部(NSWのOnshore 491等)を除き、基本的にはペンディング状況にあります。SA州の様に8月以降の予定をアナウンスしているケースもあります。

GSM系

2020/2021年度プログラムの開始にあたり、移民局からは大きな規定変更のアナウンスメントは現時点ではありません。Offshoreへのインビテーションの発行はストップしているので、実質国外からのGSM系ビザの申請は出来ない状態が続いています。

6月末にNSWが一時的に491の募集を行い、弊社から申請を行ったNSW 491は6月30日に全てのインビテーションが発行されました。が、今後のNSWの予定は不透明です。SAは最短で8月に190/491の募集を再開するとしていますが、Onshore/Offshoreの言及を避けています。他州に関しては、現時点では予定を公表していません。

雇用系ビザ(482/186)

Onshoreに限り、現時点でも申請可能です。が、COVID-19の影響下のビジネス状況を細かく審査されてます。特にChefを含むHospitality系の職種に関しての審査は厳しく、通常時と同等以上の営業実績が上がっていない場合、ハイリスクな申請になる傾向にあります。

医療系やこの状況下でも実績の上がっている業種(IT系等)では、通常通りのプロセスで推移しているものの、プロセスタイムは昨年の3~5倍に延びているため、長期間ビザ発給待ちの状態になります。

COVID-19に伴う各州の対応(2020年04月16日)

オーストラリアの各州政府は、COVID-19の影響下、審査優先順やクライテリア等の変更を行っています。S190/491(State Nomination型独立移住ビザ)の申請を検討している場合は、関連する 州政府のWebサイトで最新の変更を確認してください。Offshore申請に関しては、ほとんどの州が、年度内(6月30日まで)の申請受け入れをストップしました。各州の概要は以下のとおりです。

Australian Capital Territory:

ACTは通常、州Nominationを申請する前に、申請者がACTに13週間居住し、継続して勤務することを重要クライテリアしています。 COVID-19の影響により、申請者は次の場合に「継続雇用」 基準の免除をクレームできます。
The applicant's return to Canberra has been delayed due to the travel ban;
The applicants is required to self-isolate for 14 days;
The applicant's work hours are reduced, they are required to take unpaid leave, or have lost their job due to COVID-19.

Northern Territory:

オーストラリアへの出入国が禁止されている現在、ノーザンテリトリーはノミネーションの海外(Offshore)申請を受け付けていません。これは少なくとも年度内(6月30日迄)続くでしょう。
既存のアプリケーションおよびOffshoreアプリケーションは引き続き処理されるようです。

Queensland:

クイーンズランド(BSMQ)は、Onshore 491を除いて、全てのSkill系ビザ(S190・S188等)の申請受付及びプロセスを終了しました。
BSMQはS491のNomination申請プロセスを継続していますが、オフショア申請者は受け付けません。
また、Onshore 491でも以下のSkillは定員に達しましたのでクローズ済みです。
225113 Marketing Specialist
132211 Finance Manager

South Australia:

南オーストラリア州は、医療専門家のプロセスを優先しています。ただし対象となる申請者は「SA州内卒業生及びSA州内の医療従事者(AgedcareやChildcare就労者も含む)」に限定されて います(主に485及び482保有者)。実質的にOnshore・Offshoreかかわらず、現時点でSA州内にて就労していない申請希望者に対し、190をクローズしました。

さらに、SA州内就労者でも、以下のSkillをの190Nominationを終了しました。
132211 Finance Manager
149914 Financial Institution Branch Manager
221111 Accountant (General)
221112 Management Accountant
221113 Taxation Accountant
221211 Company Secretary
221213 External Auditor
221214 Internal Auditor
222112 Finance Broker
222311 Financial Investment Adviser
222312 Financial Investment Manager
224711 Management Consultant

現在、以下のSkillは現在SA州内にて就労している場合のみ190Nomination申請をおこなえます。
141111 Cafe or Restaurant Manager
351311 Chef
351411 Cook

491に関してのみ、Onshore・Offshoreかかわらずプロセスは通常どうりです。
現在南オーストラリア州で働いていない申請者は、サブクラス491ビザについてのみ考慮されます。

Tasmania:

タスマニア州は、491の申請クライテリアを一時的に制限しています。Offshore申請者は、タスマニアのTasmanian Skilled Occupations List (TSOL)に記載されているSkillのみ申請可能です。このリ ストは現在、医療関係が主な掲載スキルです。

Victoria:

ビクトリア州は、州Nomination申請を処理し続けています。ビクトリア州の190/491クライテリアを満たしている人は、引き続き州Nominationを申請できます。

Western Australia:

WA州Nominationの4月ラウンドは、イースター休暇のため4月23日まで延期されましたが、それ以外は未だ処理中です。
大学院職業リストの「Chef」は現在審査中であり、インビテーションは限定されます。

New South Wales:

ニューサウスウェールズ州政府は「通常どおりNominationの申請プロセスを継続するつもりである」とアナウンスしていますが、COVID-19の影響にともないクライテリア及び申請方法が近日中に見直さ れる可能性があります。

COVID-19 pandemic Visaに関して(2020年04月09日)

COVID-19パンでミックに伴い、人手の不足している分野が出てきています。その業種に限りTemporary Activity visa (subclass 408) Australian Government endorsed eventsを該当させてビザ申請をおこなうアイデアです 。

豪州国内滞在中で、以下のケースに該当する方は「Subclass 408 Government endorsement Event」ビザが申請可能かもしれません。
●学生・WHでファーム就労希望者
●看護師(ただしAHPRAのRegister済み)
●介護関係者でCert III Individual Support修了者
●チャイルドケアアシスタント
もともと408ビザ内に存在するストリームがこの「Government endorsement Event」ですが、今回COVID 19緊急用ビザとして、看護・介護・チャイルドケア・アグリセクターで該当させることが決定しました(農業分野に関しては未定)。ビザの概要は以下。

Temporary Activity visa (subclass 408) Australian Government endorsed events
COVID-19 pandemic Visa

ビザ期限 COVID19パンデミックが終息するまで~4年
申請費用 AUD310
対象 一時滞在ビザ保持者で28日以内にビザが失効する人
目的 Critical Sectorでの就労・補助・活動等
活動分野 healthcare, disability and aged care, childcare and agriculture
家族同行
推薦状レター 不要(今回のCOVID19ビザは不要)
申請場所 Onshoreのみ
申請条件 ①一時滞在ビザ保持者でビザ期限の28日前~申請可
②資金証明あり
③無犯罪証明
④健康状態
⑤健康保険
⑥GTE

詳細はメールにてお問い合わせください。

S457/482保有者への対応(2020年04月07日)

COVID-19により、多くのビジネスがサービス制限することを余儀なくされています。そしてS457/482保有者は、この点において多くの問題を抱えることになってしまっています。
移民申請人団体であるThe Migration Institute of Australia(MIA)は、移民局と頻繁に連絡を取り合い、問題点をクリアにするように要望しています。
4月7日段階での回答内容を以下にまとめました。

仕事削減に伴う、就労時間の短縮:

4月4日に移民大臣は、457/482保有者は、ビザ条件に違反することなく労働時間を短縮できると発表しました。

ただし、以下の3つのポリシー基準は引き続き満たされる必要があります。
- 承認された給与の比例配分時給(the pro-rata hourly rate)は厳守
- 就労責務内容は、Nomination Skillと一貫している事
- スポンサーは契約のコピーを保持し、就労内容変更の理由を文書化及び移民局へ通知する義務がある

契約賃金に関して:

賃金に関しては、依然として市場レートを守る必要があります。Temporary Skilled Migration Income Threshold AU$53,900を大きく上回っている場合に限り、新しい契約書を交わし、新しく設定された賃金での就労が可能です。移民局は通知する必要があります。ただしこの場合、新申請はスポンサーに追加のSkilling Australians Fundの賦課金を招きます。

無休休暇(Leave Without Pay:LWOP)に関して:

S457/482保有者は法律で定められた雇用基準の対象であり、無給休暇(例:研究休暇・無給レクリエーション休暇・無給の病気休暇・育児/介護/個人休暇・産休)の対象となります。無給休暇だからといってビザ条件に違反しているとは見なされません。これは、スポンサーに雇用され続けていると見なされているためです。
移民局は「ビジネスがシャットダウンしているが解雇されていない」S457/482保有者は、ビザの有効性を維持し、通常申請プロセスを通じてビザ延長を申請できることを確認しています。
LWOPの場合、次のことが必要です:
スポンサーとの間でLWOPが採用されることに同意する。
休暇申請書など書面にて同意書を作成しておく。

その他の事項:

原則、このタイミングで海外にいる457/482保有者は、オーストラリアに戻ることは出来ません。 「重病の近親者のケア」・「近親者の葬式に出席する」等で仕方なく出国していた場合のみ、オーストラリア入国が許される場合があります。免除が認められ入国できても、オーストラリア到着時に14日間自己隔離することが求められます。

IT系等の457/482保有者で、遠隔地からの作業が可能であれば、海外からのオンライン就労も認められます。ただし、スポンサーと書面にて確認・確約を取る必要有り、移民局はこれをケースバイケースで評価します。

別職種で働いていることが判明した場合、ビザが取り消される可能性があり、スポンサーは制裁の対象となる可能性があります。

インビテーションラウンド状況(2020年04月04日)

2020年3月ラウンドでの189インビテーションは合計1500が発行されました。

インビテーション発行対象最小ポイントはS189では90ポイント、491ファミリースポンサービザでは85ポイント、相変わらず厳しい状況が続いています。

Pro-rata occupationsのスコアは以下になっています。

Occupation IDDescription Minimum Points Score Latest date of EOI
2211 Accountants 95 (SC189)17/05/2019 9:21am
2212 Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 95 (SC189)01/12/2019 3:57am
2334 Electronics Engineer 90 (SC189) 16/11/2019 7:32pm
2334 Electronics Engineer 85 (SC491) 22/12/2019 10:06pm
2335 Industrial, Mechanical and Production Engineers 90 (189)17/09/2019 2:06pm
2339 Other Engineering Professionals90 (SC189)11/11/2019 4:19pm
2611 ICT Business and System Analysts90 (SC189) 07/11/2019 7:50pm
2613 Software and Applications Programmers90 (SC189)16/11/2019 9:23pm
2613 Software and Applications Programmers85 (SC491)06/01/2020 11:07pm
2631 Computer Network Professionals 90 (SC189)16/11/2019 3:07pm
2631 Computer Network Professionals 85 (SC491)03/01/2020 10:24pm

Software and Application Programmersには288 invitations、Civil Engineering Professionalsには 116 invitations、Accountantsには113、Registered Nurses, ICT Business and Systems Analysts, Database and Systems Administrators and ICT Security Specialists, and Computer Network Professionalsにはそれぞれ100前後のインビテーションが発給されています。Chefは26にとどまっています。

弊社クライアントでは、この1~3月にS189にてインビテーションを受けたのは僅か数名(主にRNとEngineer)で、皆さん95~100ポイントと、非常に高いポイントホルダーでした。これらのクライアントは、独身者としてのボーナス15ポイント・Superior English取得の20ポイント・33歳未満の30ポイント・学士号学位の15ポイント・職歴8年の15ポイント(もしくは留学&地方ポイントを複合したケース)と言う共通点があり、オプションとしてCCL5ポイントもしくは豪州就労5ポイントが加算されている方ばかりです。

弊社クライアントで、この1~3月にS190にてインビテーションを受けた方はS190と同数で、Nomination Pointを加えて85~90ポイントホルダーです。S491ではState Sponsor Pointを加えて75~90ポイントホルダーにインビテーションが出ています。スキル・州によって基準が異なるので一概には言えませんが、一つのパスラインの参考にはなります。

各州政府GSM申請受け入れ状況(2020年03月28日)

COVID-19(コロナウイルス)の発生に対応して、各州政府がGSM(技術系移住ビザ)の申請受け入れに制限を設けました。 以下に、各州および準州の状況をまとめました。

StateSubclass 190Subclass 491
Australian Capital Territory OpenOpen
New South WalesOpenClosed to offshore applicants
Northern Territory Closed to offshore GSMClosed to offshore GSM
QueenslandClosedClosed
South AustraliaClosed to overseas applicantsOpen
TasmaniaClosed to overseas applicantsClosed to overseas applicants in Category 3A unless the occupation is listed in ‘High Demand’ section.
Western Australia OpenOpen

SA政府:GSM医療関係者優先処置(2020年03月28日)

SA政府はCOVID-19対応をサポートするために、医療系スキル保有者の491ビザプロセスを優先する発表をおこないました。
具体的に言えば、190/491申請クライテリアの免除です。主な項目は以下:
南オーストラリア州で既に就労中の医療専門家の労働経験要件の免除
南オーストラリア州の大学卒業者(医療関係)の優先プロセス(3か月実務経験要件免除)
南オーストラリア州の登録看護師の5年の職歴の要件削除
ただし職歴免除対象者は、491のNominationのみが可能です。

併行し、SA政府は190Nominationを一部クローズしました。
132211 Finance Manager
149914 Financial Institution Branch Manager
221111 Accountant (General)
221112 Management Accountant
221113 Taxation Accountant
221211 Company Secretary
221213 External Auditor
221214 Internal Auditor
222112 Finance Broker
222311 Financial Investment Adviser
222312 Financial Investment Manager
224711 Management Consultant

また以下のSkillは190/491共にクローズしました。
141111 Cafe or Restaurant Manager
351311 Chef
351411 Cook

記載されている変更は、2020年3月27日の午後12時以降のEOIもしくはSAへのアプリケーションに有効となっています。

2月のニュース(2020年02月23日)

ワーキングホリデービザ規定修正

オーストラリア政府は、2020年2月17日に、ワーキングホリデープログラムの修正を行い、2年目または3年目の417または462ビザを目的とした有給またはボランティアの山火事復旧作業を「指定作業(specified work')」として含めることを発表しました。さらに、山火事の回復を支援するWH(417/462)ビザ保持者は、同じ雇用主の元で最大12か月就労する事ができ、現在6か月の労働制限が倍になります。

Pro-rata occupationsのパスマーク

EOI提出数の多さから、Pro-rata occupationsのインビテーション発行パスマークが、相変わらず高い水準を維持しています。

Occupation IDDescriptionMinimum Points Score Latest date of EOI
2211 Accountants 95 (SC189)23/04/2019 1:56pm
2212 Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 95 (SC189)18/10/2019 10:51am
2334 Electronics Engineer 90 (SC189) 25/09/2019 6:35am
2334 Electronics Engineer 95 (SC491) 03/01/2020 3:10pm
2335 Industrial, Mechanical and Production Engineers 90 (189)01/06/2019 4:20pm
2339 Other Engineering Professionals90 (SC189)28/08/2019 12:31pm
2611 ICT Business and System Analysts90 (SC189) 01/09/2019 9:12am
2613 Software and Applications Programmers90 (SC189)02/10/2019 8:32am
2613 Software and Applications Programmers90 (SC491)11/12/2019 7:33pm
2631 Computer Network Professionals 90 (SC189)30/09/2019 4:46pm
2631 Computer Network Professionals 90 (SC491)20/11/2019 2:40pm

12月のニュース(2019年12月15日)

2020年3月末にSkilled Occupation Listのマイナー変更が予定されています。以下の3種類のリストがあるわけですが、SkillによってはMLTSSLからSTSOLに格下げ、SkillによってはSTSOL からMLTSSLに格上げが行われます。
Short-Term Skilled Occupation List (STSOL)
Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)
Regional Occupation List (ROL)

MLTSSLからSTSOLにダウンが予定されているSkillはAutomotive Electricians、Motorcycle Mechanics、Painting Trades Workers、Wall and Floor Tilers等です。ROLからSTSOL にダウンが予定されているSkillはMechanical Engineering Draftsperson、Real Estate Representative等が予定されています。逆にSTSOL からMLTSSLに格上げが予定されているスキルにSales and Marketing Manager、ICT Project Manager、Information and Organisation Professionalが予定されています。またSTSOLからROLにはGeologistが移動するようです。 Automotive Electricians、Motorcycle Mechanics、Painting Trades Workersは比較的日本人申請者も多い職種です。現在、これらの職種でTSS申請を予定している方は、2020年3月上旬までに申請を済ませないと、変更以降はMedium-term streamでの申請が不可能になります。強いては将来的な永住権(ENS等)へのPathwayも消える事を意味します。急ぎ申請が必要でしょう。 現在各リストには無いAged or Disabled Carer、Nursing Support Worker、Personal Care Assistantと言った福祉系職種がShort-Term Skilled Occupation List (STSOL)に復活掲載される予定です。TSSや494/491への申請チャンスが生まれますが、これらの職種に関してはSkill Assessmentが必須となるようです。

その他の規定変更予定としてはBakers、Pastry Cooks、Fitter、TurnersのTSS(482)申請時の最低賃金がAU$65,000.00(minimum salary caveat of AU$65,000 per annum)に引き上げられる予定です。

以下は日本人申請者にはほとんど関係がありませんが、以下(左)の職種が右側ANZCOカテゴリーに該当しての申請が可能になります。

Occupation not in ANZSCOABS Determined Occupation Code
Blockchain Strategist 261111 ICT BUSINESS ANALYST
Blockchain Planner/Manager 135112 ICT PROJECT MANAGER
Data Scientist 224999 INFORMATION AND ORGANISATION PROFESSIONALS NEC
Irrigation Manager 121213 FRUIT OR NUT GROWER
Biosecurity Officer 311313 QUARANTINE OFFICER
Horticulture Farm Manager 121213 FRUIT OR NUT GROWER
Maintenance Electrician 341111 ELECTRICIAN (GENERAL)

S491/494アップデート情報(2019年11月23日)

11月16日に新しい地方型移住(491)・雇用系(494)ビザは立ち上がりました。関連の質問メールを多く受けていますので、各州の現時点(11月22日)での動向を記載しています。

Victoria

ビクトリア州政府は、2019年11月18日から、491ビザの州ノミネーションの申請を受け付け始めました。
-ノミネーション申請料は無料
-State Nomination Listに掲載されているSkillのみ申請可能
-Nurse、IT系、Engineer系に関しては従来どおりEOI提出後、州政府からのインビテーションを待つこと
州の指名の申請には、雇用の申し出、事業運営、採用努力、および真の必要性の証拠を提供する必要があります。

Queensland

General Skilled Migration(S190/491)の受け入れ再開は、2~3週間以内に再開されるという予定ですが、今だ閉鎖されたままです。残念なことに以下を含む多くのSkillがState Nomination Listから削除されることになりそうです:

Onshore and Offshore - IT
ICT Business Analyst ANZSCO 261111
Systems Analyst ANZSCO 261112
Developer Programmer ANZSCO 261312
Software Engineer ANZSCO 261313
Software and Applications Programmers nec ANZSCO 261399
ICT Security Specialist ANZSCO 262112
Computer Network and Systems Engineer ANZSCO 263111
Analyst Programmer ANZSCO 261311

Onshore - Accounting
Accountant (General) ANZSCO 221111
Management Accountant ANZSCO 221112
Taxation Accountant ANZSCO 221113
External Auditor ANZSCO 221213
Internal Auditor ANZSCO 221214

Offshore - Engineering
Civil Engineer ANZSCO 233211
Mechanical Engineer ANZSCO 233512
Electrical Engineer ANZSCO 233311
Engineering Technologist ANZSCO 233914

Tasmania

491ビザの州指定の要件はまだ発表されていませんが、原則489時の要綱が適応されるようです。491/190申請者は、申請費用が220ドル(GSTを含む)申請の結果に関係なく返金されません。

South Australia

Migrate SAは、491変更に伴い、2019年11月15日の午前11時から190/491の申請システムを閉鎖しました。システムは12月の第1週に再開されます(正確な日付は未定)。

New South Wales

NSW州政府は、491-Nominationを全エリア共有では再開していません。Regional Development Australia Northern Inland NSWなどは年明け1月に再開する予定です。

Northern Territory

Northern Territoryも同様で、190/491のNomination Programは2019年12月9日まで閉鎖されています。

Western Australia

WA政府は、491-EOIは11月16日から提出できることを通知していますが、Nomination Processは2019年11月21日から再開されました。

Australian Capital Territory

ACTのNomination申請は2020年1月1日から提出できることを通知しています。また新しい基準を2019年11月28日に発表するとしています。

Regional Postcodes

移民局は新たに491/494対象となるRegional Postcodesを発表しました。なお、新しいRegional Postcodesは2019年11月16日以降に申請される下記のSubclassにも適応されます。

Subclass 189 Skilled Independent visa (points for regional study)
Subclass 190 Skilled Nominated visa (points for regional study)
Subclass 482 Temporary Skills Shortage visa
Subclass 491 Skilled Work Regional (Provisional) visa
Subclass 494 Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa
Subclass 888 Business Innovation and Investment (Permanent) visa
Subclass 892 State/Territory Sponsored Business Owner visa

State or Territory Category Postcodes
New South Wales Cities and major regional centres 2259, 2264 to 2308, 2500 to 2526, 2528 to 2535 and 2574
New South Wales Regional centres and other regional areas 2250 to 2258, 2260 to 2263, 2311 to 2490, 2527, 2536 to 2551, 2575 to 2739, 2753 to 2754, 2756 to 2758 and 2773 to 2898
Victoria Cities and major regional centres 3211 to 3232, 3235, 3240, 3328, 3330 to 3333, 3340 and 3342
Victoria Regional centres and other regional areas 3097 to 3099, 3139, 3233 to 3234, 3236 to 3239, 3241 to 3325, 3329, 3334, 3341, 3345 to 3424, 3430 to 3799, 3809 to 3909, 3912 to 3971 and 3978 to 3996
Queensland Cities and major regional centres 4207 to 4275, 4517 to 4519, 4550 to 4551, 4553 to 4562, 4564 to 4569 and 4571 to 4575
Queensland Regional centres and other regional areas 4124 to 4125, 4133, 4183 to 4184, 4280 to 4287, 4306 to 4498, 4507, 4552, 4563, 4570 and 4580 to 4895
Western Australia Cities and major regional centres 6000 to 6038, 6050 to 6083, 6090 to 6182, 6208 to 6211, 6214 and 6556 to 6558
Western Australia Regional centres and other regional areas All postcodes in Western Australia not mentioned above
South Australia Cities and major regional centres 5000 to 5171, 5173 to 5174, 5231 to 5235, 5240 to 5252, 5351 and 5950 to 5960
South Australia Regional centres and other regional areas All postcodes in South Australia not mentioned above
Tasmania Cities and major regional centres 7000, 7004 to 7026, 7030 to 7109, 7140 to 7151 and 7170 to 7177
Tasmania Regional centres and other regional areas All postcodes in Tasmania not mentioned above
Australian Capital Territory Cities and major regional centres All postcodes in the ACT
Australian Capital Territory Regional centres and other regional areas None
Northern Territory Cities and major regional centres None
Northern Territory Regional centres and other regional areas All postcodes in the NT
Norfolk Island Cities and major regional centres None
Norfolk Island Regional centres and other regional areas All postcodes in Norfolk Island
Other Territories Cities and major regional centres None
Other Territories Regional centres and other regional areas All postcodes in a Territory other than the ACT, NT, or Norfolk Island

9月の最新ニュース(2019年9月9日)

スキルリストの見直し決定

移民局はスキルリスト見直しに向けて各業界団体と協議調整に入った模様です。遅くとも12月には経過が発表され、2020年3月には新しいスキルリストが発表されるとの事。Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)・Short-term Skilled Occupation List (STSOL)双方のリストから、削除及び追加がある模様です。規模の程はわかりませんが、かなり大きな変更が起こる可能性もあります。

8月のインビテーションラウンドに関し

8月のSkillSelectラウンドの結果が2週間前に公開されましたが、ショッキングな状況です。 189のインビテーションは100件しか発給されず、その大半は85ポイント以上のポイントホルダーのみ。 今回ラウンドへのインビテーションが、前回より90%大幅に減少したことには失望です。この傾向は9月も続きそうですが。もはや75以下ではS189henoEOIを提出するのは無駄と言わざる得ません。

CTSでは、昨年の早い段階からS189ではなくS190にターゲットを絞る事を推奨しています。S190は、カットオフポイントの影響は少ないので、見込みポイントが65~75の場合は、S190にシフトしなくてはいけない状態になりつつあります。

現在のProRate Skillのカットオフポイントは以下通り:

Occupation ID Description Minimum Points Score
2211 Accountants 90
2212 Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 85
2334 Electronics Engineer 85
2335 Industrial, Mechanical and Production Engineers 85
2339 Other Engineering Professionals 90
2611 ICT Business and System Analysts 85
2613 Software and Applications Programmers 85
2631 Computer Network Professionals 80*

ポイントシステム変更に関して(2019年8月17日)

11月16日以降に「S489→S491移行」・「ポイントシステムの変更」が起こります。そのほかにも、各VISAの規定のマイナー変更修正が行われる予定です。

最近「ポイントシステムの変更」に関してのお問い合わせが多いので、ここでアップデートニュースとして掲載します。11月16日以降の新しいポイントシステムは以下(ただし100%確定ではない)、変更というよりも新しく付け加えられるという感じです。

○ 10ポイント加算:同時申請するパートナー・配偶者が、Skill Assessmentをパスしている場合。(10 points for having a skilled spouse or de facto partner)
○ 15ポイント加算:S491申請分にて、州政府からNominationを受ける事ができた場合。(15 points for applicants nominated by a State or Territory government or sponsored by a family member residing in regional Australia)
○ 10ポイント加算:移民局の指定するSTEM関連学位を取得している場合。(10 points for having certain c qualifications)
○ 10ポイント加算:申請者が単独申請で、同伴申請者を伴わない場合。(10 points for applicants who do not have a spouse or de facto partner)
○ 05ポイント加算: 同時申請するパートナー・配偶者がCompetent Englishをパスしている場合。(5 points for applicants with a spouse or de facto partner who has competent English)


このシステム変更は、実質「英語力・スキルの無いパートナーをファミリー申請する申請者」を差別化する事が目的であり、そのため独身(単独)申請者や英語力・スキルを有するファミリーメンバー保有申請者にポイントを追加する事になっています。

かと言って、独身(単独)申請者が有利になるかと言うと、一概にはそうは言えないと考えます。パスマークは65のままですが、「ポイントシステムの変更」に伴いポイントの底上げが起こり、65ではインビテーションが発給される保障はなくなります。弊社的にはS491を対象とした場合、「75~80ポイント」が実質合格ラインになるのではと考えています。

State Nominations続報QLDとNSW(2019年8月3日)

各州政府のS190/489(11月以降S491)ビザノミネート制度の続報です。QLD・NSWで今週は大きな動きがありました。なお、Western Australia:西オーストラリア州はS489をClosedしました。

Queensland:クイーンズランド

7月29日月曜日にQLDはS190/489のNomination Streamを再開しました。が翌日7月30日火曜日午後にはS489の受付をClosedしました。11月のS491スタートにあわせ、S491のNominationを開始する予定のようですが、S489でのNominationは7月29日もしくは30日午後5時までにEOIを提出した人のみを対象としてQLD Nomination申請許可を発行する予定であり、これも8月中旬までに終了する予定です。(7月28日以前に提出されていたEOIは無効)S190に関しては継続して再オープンされますが、日時は未定です。

QLDは、原則昨年度のシステムを継続しており、State Nomination Skill Listにも大きな変化は見られませんでした。今となってはS190の再開・S491の開始を待つしかありません。

New South Wales:ニューサウスウェールズ

QLD同様に、Orana region など幾つかの地方政府が今週に入りS489をオープンしましたが、僅か数時間でClosedされました。今からのS489Nomination申請は、一部のスキル(医療系・福祉系)を除いて絶望的な状況になっています。

State Nominations 2019/2020年度アップデート(2019年7月27日)

各州政府は、先月よりS190/489(11月以降S491)ビザノミネート制度を順次再開し始めました。前年度よりの変更は、州によってまちまちですが、下記に大雑把ですがまとめました。

Victoria:ビクトリア

ビクトリア州政府は7月29日月曜日に新しいオンラインポータルを立ち上げます。希望者が州にノミネーション申請を直接申請できるようになります。これは、スキルによっては今までにも取られてきた方法ですが、前年度より州ノミネーションを申請しやすくなるはずです申請されたEOIに基づいて積極的に招待状を発行する方法に変更したと言えます。ただし、あくまでState Nomination List掲載リスト及び各スキルに課せられた条件をクリアしている人のみが申請できるのであり、誰もが申請可能と言うわけではないので誤解の無い様に。

現行では、昨年度のSkill Listからの変更のニュースは入っていません。VIC州の特徴は、職歴を重視しているところです。医療・教育系で最低2年、IT系で3~5年、エンジニア系で5年と、一定の職歴が無ければ、申請が困難です(ただし、この職歴はSkill Assessment Bodyに認められていなくても対象になります)。Graduateストリームには、職歴リクエストはありません。また、ビクトリア州外の大学卒業でも申請可能です。ただし、Biotechnology and ScienceもしくはHealth系に限られており、Biotechnology and Science系はPhD保有もしくはJob Offerを持っていること。Health系はProficient Levelの英語力が必須項目となっています。

New South Wales:ニューサウスウェールズ

NSWは前年に比べて、State Nomination Listに掲載されるスキルが減少しました。最新のリストでは、受け入れ数(インビテーションの発行数)をLimited、Low、Medium、Highの4段階で示し、可能性の尺度になります。

またSkillによっては受け入れ条件が設定されました。かなり多くのSkillに「現在NSW州内に居住している事。現在過去問わず、1年以上NSW州内にて認定スキルの職に1年以上就いていた事」と言う条件が付きます。

これは実質、S485を保有して、大学卒業後NSW内にて1年以上就労しているか、TSS等の暫定雇用系ビザにて就労していないと申請できない事を意味しています。

South Australia:南オーストラリア

7月26日から南オーストラリア州ではハイポイントパスウェイスコア('high points' pathway score)が85ポイントに上がりましたが、一部のスキルはすでにこのパスウェイから除外されています。State Nomination Listのスキルも急速に終了しており、新しいリストが発表されてから数日のうちにそのうちの一部が埋められるでしょう。

Queensland:クイーンズランド

BSMQはビジネスプログラムを再開しましたが、技術独立系ビザプログラムはまだ検討中です。これもまもなく再開されるはずです。例年だと、7月末~8月中旬に再開されています。

ACT:Canberra Matrix オーストラリア首都特別地域

ACTの最新情報によると、更新された「キャンベラマトリックス(Canberra Matrix)」に基づいて、7月に523のインビテーションが発行されました。これはキャンベラで暮らして働いている希望者、特に長期間居住している希望者に高い優先度があり、オフショアーで、なおかつACTに居住経験の無い場合は、他のFactor(例えばPhDを保有している・高い英語力を有する・Job Offerを得ている)が無いとACTのインビテーションを受けることは非常に難しいでしょう。

Northern Territory:ノーザン・テリトリー

NTのシステムには大きな変更は無く、昨年度同様に機能しています。ただしオフショアーからののNomination申請の処理時間は現在約6ヶ月かかり、S489申請希望者にとっては厳しいタイムラインとなっています。

Western Australia:西オーストラリア州

WASMOLは依然として医療職業に限定されていますが、卒業生リストはより幅広い職業を提供しています。特に州で博士号の研究を完了した希望者に関しては、優先的な処置が取られています。

Tasmania:タスマニア

昨年度前半、受け入れに前向きだったタスマニアは、昨年度後半以降、今年度はトーンダウンしている様に印象付けられます。まずS489のインビテーションに焦点を当てることを発表しました。遅くとも8月上旬までTASにS489スポンサ申請をおこなわないと9月10日までにインビテーションが発給される保証は無いとしています。S491移行後、どういった変化が起こるかは不明です。

S491/494アップデートニュース(2019年7月20日)

現行のSubclass 489 Skilled Regional Provisional visa(以後:S489)及びRegional Sponsored Migration Scheme Subclass 187 Visas(以後:RSMS)から、11月16日(予定)に新しく導入されるSubclass 491 Skilled Work Regional Provisional visa(以後:S491)とSubclass 494 Skilled Employer Sponsored Regional Provisional visa(以後:S494)までの移行プロセスに関し、移民局から詳細の発表がありました。現行のS489はS491へ。RSMSはS494に移行されるのですが、今後S189やS190の申請条件が厳しさを増すなか、オーストラリア移住を希望する人には、S489やS491が、より重要性を増してきます。今後は「最初から永住権を取得」を目指すのではなく「暫定ビザを経由して永住権を目指す」のが主流になります。

S489及RSMSの最終提出期限

S489に対してインビテーション(申請許可)が発給される最終日は2019年9月10日になります。この日までにインビテーションが発給されなかった場合は、EOIをペンディングするか11月16日以降に、新しくS491用に立ち上げ直す必要が出てくるでしょう。そしてインビテーションを2019年9月10日までに受け取りながらも、11月15日までに申請をしないと、そのインビテーションは無効となります。当然、S491に代用は効きません。

RSMSはDirect Entry Streamの申請デッドラインは11月15日になります。ただし、現在(もしくは11月15日の時点で)S457やS482を保有して場合は、デッドライン免除となり、その後もRSMSのTemporary Residence Transitional Streamへの申請は可能であり続けます。

Regional Area Definition(地方の定義)

現在、移民局はS491/494の申請可能対象となるRegional Area Definition(地方の定義)を「シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、パース以外の地域」と単純化しています。が、移民局が11月16日に発表する、郵便番号リストを見ない限り、その詳細を判断するのは危険です。SAやNT・TAS等は全域が対象になりますが、QLD・VIC・NSW・WAに関しては、郵便番号での確認が必要になってきます。

Subclass 491 Skilled Work Regional (Provisional) visa

S491はS489の代わりとなる新しいSubclassです。GSMの暫定ビザ(ステップ)としての性格上はS489と変わりませんが、ビザ有効期限が「今までの4年から5年へ」、永住権申請への最短期間が「2年から3年へ」延長されたものです。これには、アドバンテージ・ディスアドバンテージ両面がありますが、総合的に見れば永住権の切り替えに時間的余裕を与えてくれたように思います。ただし、限定された指定地域外への移住・就労違反に対しては、ビザキャンセルがありえます。また、申請可能Skillも多少増えると考えられます。

Subclass 494 Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa

RSMS(地方型雇用主指名ビザ)を実質廃止し、まずは暫定ステップからスタートする事を目的にデザインされたビザです。雇用主が承認を受け・ポジションが承認を受けた上で申請をおこなう、いわばTSS(S482)の地方版です。11月15日の時点で、雇用主が(TSS用の)Business Sponsorshipを有している場合は、引き続き有効です。

Nomination applications 申請時にはLabour Market Testingが要求されます(日本人は免除)。加えて、給与額が、その地域では妥当である証拠をRegional Certifying Body(地方のビジネス機構)から発行してもらわなくてはなりません。スキルオーストラリア基金(SAF)の賦課金の支払いが必要であり、申請者は45歳未満でなければならず、Skill Assessmentを保持しなければなりません。S494はS49と同じ5年間有効になります。メディケアの対象となるため、民間の健康保険は必要ありません。

ビザ保有者は、TSSと同様の就労制限条件の対象となります。指名雇用主のためにのみ働くことができるという点です。この雇用が停止した場合は新しいスポンサーを見つけるか、もしくは920日以内にオーストラリアから出国が強制されます。

永住権への道及び規制Permanent residency pathway

S491/494を保有した場合、指定エリア内にて3年就労することによって、各種永住権へのステップアップが可能になります。GSM visas (189, 190)とEmployer Nomination Schemeが対象です。ただし、S491/494は取得後3年間(居住条件を満たすまで)はPartner visaには申請できない、という規制もかかります。

State Nominations 2019/2020年度(2019年7月7日)

2019/2020年度版のS190/489対応State Nomination List及び新規定を、各州が発表し始めました。SA・ACT・NTは発表済みです。

ACT:Canberra Matrix
昨年よりACTが開始した独自の選択ポイントシステムCanberra Matrixですが、今年度もシステム自体に変更はありません 。7月1日に新しいNomination Listをアップデートし、Closedされていた多くのSkillが再オープンされました。Engineering Technologistなど、一度は閉じられていたSkillが再オープンされ、またWeb Designerなど、他州には見られないSkillがリストにあるのが特徴です。ただしIT系に関しては、ほとんどのSkillにて「Job Offer」を条件としています。

South Australia:2種類のNomination Lists
基本的には昨年度と同じシステム。SA州内大学卒業生を優先するThe Supplementary Skilled Listが充実しています(Translator等のSkillも掲載)。ただし、S190ではなくS489からのスタートとなるSkillが多いのも特徴ですが「SAに移住の意思が固いか」確かめる上では、当然の処置といえます。

Northern Territory:Migration Occupation List
NTも基本的には昨年度と同じシステム。DAMAシステムを昨年度からスタートしているので、並行して受け入れSkillの幅は広いといえますが、一つ一つのキャパが小さいため、順次Closedされていくでしょう。またリストに掲載されていなくても、Job OfferがあればNominationしてくれるのがNTの一つの特徴です。

Working Holiday(2019年7月6日)

2019年7月1日、移民局はSubclass 417 Working Holiday and Subclass 462 Work & Holidayにいくつかの変更を加え、より多くの国を含めることと、ドキュメンタリーの要件を減らすことでプログラムへのアクセスを拡大しました。また、一定の要件が満たされる事で、3年目のWorking Holidayビザ取得も可能になりました。

New Countries:
日本人には関係がありませんが、ギリシャとエクアドルからのパスポート所持者で18歳から30歳未満の希望者は、Subclass 462 Work&Holiday Makerビザを申請することができるようになりました。希望者は少なくとも2年間の学部大学研究を修了していなければならず、そしてFunctional English Levelの英語力の証拠と、政府からのReferenceを提出する必要があります。

年齢上限引き上げ(Age Increase):
これまた日本人には関係がありませんが、フランス、アイルランドとカナダのパスポート保持者は、35歳になるまでにSubclass 417 Working Holidayを申請することができます。

申請事務処理の短絡化:
これまた日本人には関係がありませんが、オーストリア、ポルトガル、スペインの申請者は、サブクラス462 Work&Holiday Makerビザの申請を支持する政府からの書簡を提供する必要がなくなりました。インドネシア、シンガポール、タイ、トルコ、ベトナムからの申請者にはインターネットロッジが必要になりました。

Third Year Visa:
申請者が2回目(Second Year)の417/462ビザ保有期間中に、さらに6ヵ月の特定地域作業が行われれば、3年目のビザを申請することが可能になりました。以下詳細:

Visa you are applying forRequired minimum period of specified workCircumstances in which specified work must have been undertaken
Second Working Holiday (subclass 417) visa3 months
  • While holding your first Working Holiday (subclass 417) visa
Third Working Holiday (subclass 417) visa6 months
  • On or after 1 July 2019
  • While holding your second Working Holiday (subclass 417) visa, or, after your second Working Holiday visa expired, a bridging visa that was granted before your first visa expired when you applied for your second visa

年度末の移民局の動向(2019年6月8日)

移民局は、2019年6月のSkillSelectラウンドにて、Independent Skilled streamにて100件のインビテーションを、Skilled-Regional Provisional (subclass 489) Family Sponsored streamに10件のインビテーションを発行するに止めるとの事です。これは、既に申請されたApplicationを迅速に処理する事を優先するため、未処理申請の留保を避けるためと説明されています。さらに移民局は、2019/2020年度のSkilled Independent categoryにおけるインビテーション発行数を18,652件に止めると発表しています。

2019年11月より開始する地方型ビザ(new regional visas)の処理を優先するために、 Independent Skilled streamビザの処理プロセスを修正するため、インビテーションの発行数を抑えているとも考えられますが、2019/2020年度のIndependent Skilled stream(主にS189)に関しては、今に増して厳しい状況が続きそうです。

6月のSkillSelectラウンド(6月11日)は、期待はずれな結果になりそうですが、7月1日からの新年度において、S190がどれくらい受け入れ窓口が拡大されるのか期待するしかありません。

ANMAC Skills Assessment変更ニュース(2019年6月2日)

2020年1~2月頃より、ANMACのSkill Assessmentプロセスが多少変更になります。

現在、日本の看護師が、オーストラリアで看護師として就労するためにはAHPRAに看護師登録をおこなう事が必要であり、そのためにはオーストラリアの大学でBachelor of Nursingを終了するか、日本で看護学学士号を保有する場合は別途の登録審査を受けた上で、指定されたBridging Program(IRONコースとも呼ばれる)を終了する必要があります。

その上で移住ビザを申請する為にはANMACにて、Skill Assessmentをパスする必要があります。

今回、変更の対象となるのは「日本の看護学学士号を保有→AHPRA仮登録審査→Bridging Program→AHPRA最終登録審査→ANMACのSkill Assessment」のプロセスです。過去にCTSでも多くの看護師の方がこのプロセスで移住ビザ取得に至っていますが、今回の変更でもう一つ、厄介なプロセスが加わることになりました。

MCQと呼ばれるExam(試験)が「AHPRA最終登録審査」と「ANMACのSkill Assessment」の間に設置される点です。プロセスが「日本の看護学学士号を保有→AHPRA仮登録審査→Bridging Program→AHPRA最終登録審査→MCQ Exam→ANMACのSkill Assessment」になります。

このMCQ Examの詳細は未だ判っていませんが、詳細が判りましたら報告します。

なお、ANMACのSkill Assessmentに関する詳細は以下サイトを参照ください:
https://www.anmac.org.au/skilled-migration-services

2019/2020年度のプログラム(2019年5月25日)

2019年7月1日より、新しいプログラムが立ち上がります。主に地方型のビザの立ち上げ実施ですが、移住者を地方に送ろうとする意図が明確に打ち出されています。

Regional Visas (地域ビザ)推進

技術独立地方暫定ビザ(subclass 491 Skilled Work Regional (Provisional) visa)と地方型雇用主指名ビザ(subclass 494 Skilled Employer Sponsored visa)が、ほぼ間違いなくこの11月から施行されます。

これは明らかにオーストラリアへの移住者を地方に優先させるという意図の下、都市部への移住を一段と難しくする事になるのは間違いありません。とわ言え、Skillによっては、S190のインビテーションに積極的な州もあるので、メルボルン・ブリスベンなどの都市部への移住が、全く困難になるわけではありませんが、移住ビザ取得を優先して考えるならば、地方への選択肢を選ばざる得ない状況になるでしょう。

Designated Area Migration Agreements (DAMA)実施

現在NTにて実施されているDAMAプログラムをSAも開始します。南オーストラリア政府は、2019年7月1日にDAMAプログラムを開始予定です。加えてQLDも準備中です。ノースクイーンズランドのケアンズ商工会議所(The Cairns Chamber of Commerce in North Queensland)は現在、政府と交渉中であり、今後数カ月以内に新しいDAMAを発表する可能性があります。

各州とも、DAMA専用のSkill Listを作成し、広範囲のSkillにチャンスを与えています。また最低給与の譲歩(SkillによるがAU$5,390より低くても良い)、永住権申請条件の年齢制限の譲歩など、DAMAの取り決めには標準的なビジネススポンサーシップの経路よりも柔軟性があります。ただし、雇用主ありきのビザですので、雇用主を探すことから始めなくてはならないので、簡単なものではありません。

なお?南オーストラリア州のDAMAは2種類あり、アデレードを対象としたものと、アデレード外を対象としたものになりそうです。 南オーストラリア州全域をカバーするこのDAMAは、農業分野agribusiness、健康分野health and aged care、観光業界 hospitality and tourismといった地域の成長分野の雇用者に、移住者を多く受け入れる方針です。

SA州DAMAプログラム詳細サイト:
https://migration.sa.gov.au/local-employers/designated-area-migration-agreements/dama-occupation-lists

Nomination Refusals - 457 and 482 (TSS)

2016年11月1日から2019年1月31日までの間に提出されたS457もしくはTSS(S482)のアプリケーションに関して、興味深い結果がFreedom of Information Actに基づいて公開されました。

報告書によると、すべてのNomination Applicationの10%以上がRefusalされ、さらに7%がWithdrawされました。RefusalされたSkillには、Customer Service Manager(47%)、Massage Therapist(40%)、およびWeb Administrator(32%)が多く含まれます。最も悲惨な結果となっているのは、CafeまたはRestaurant Manager(1385拒否、698撤回)、Cook(1296拒否、788撤回)、およびChef(802拒否、496撤回)のHospitality分野でした。(CTSから申請したHospitality分野は、全てビザが下りています。もっとも、イニシャルアセスメントにてハイリスクと判断したケースはお断りしています。)

地方型暫定雇用主指名ビザ発表(2019年4月27日)
Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) S494

新たに、地方型暫定雇用主指名ビザ(Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa subclass 494)が2019年11月16日よりスタートすることが発表されました。これは現行TSSの地方版とも言えるもので、TSSよりは多少審査基準が引き下げられたものになりそうです。申請可能職種リスト(Skill List)等は未だ公表されていませんし、詳細に関しても未確定事項があります。

2つのストリーム(two streams of the visa:)

Employer sponsored for employers who hold Standard Business Sponsorships (except if they are an overseas business sponsor) 

Labour Agreement for employers who are party to a work agreement, negotiated between the company, government and other stakeholders

いずれのストリーム関係なく、このビザの発給対象となるのはオーストラリアの指定された地域(Designated Regional Area of Australia)にてスポンサーがビジネス展開していること・就労することが必須条件になります。Metropolitan Areas of Melbourne, Sydney, Brisbane, Gold Coast and Perthは対象外です。そしてポジションが明確であること、フルタイムであること、5年間の契約を結べることが条件であり、これらの諸条件を満たしていないことが発覚した場合は、何時でも移民局によってビザがキャンセルされる事が規定明記される事となりました。

主な申請規定のポイントは以下:

申請者とスポンサー両方の署名契約が必須であり、指定ポジションの給与額市場レート(Salary Market Rate)であることが示されている事が必須であり、この給与額も、そのエリアにおいて妥当である事が示される必要があります。例えば地域ビジネス認証機関(Regional Certifying Bodies)などから認証を得る・証明を発行してもらう等です。

申請者は、申請ポジションに関連する職種を3年以上経験している事が必須です。これはTSSの2年より長く、RSMSの3年職歴条件と同様です。これは特別な場合を除いて新卒者が申請対象にはなり得ない事を意味しています(留学前にSkill Assessmentを受けて職歴が認定されている場合はOK)。ただし、Exemption(免除)が採用されるケースもあるようですが詳細は未だ発表されていません。恐らく、高給与額などのケースです。

この新しいsubclass 494ビザの有効期限は5年です。この「S494を3年保有」した場合、永住権であるPermanent Residence (Skilled Regional) subclass 191 visaへの切り替え申請が可能になります。この際、雇用主がスポンサーになる必要は無いのですが、過去3年間の収入が一定金額に達している必要があります(金額は未発表)。

2017年4月17日までにサブクラス457ビザ、2019年3月20日までにサブクラス482ビザを保有または申請した申請者には移行措置がとられる予定です。

ビザ申請費用値上げ(2019年4月18日)

2019年7月1日より、ビザ申請費用が以下表のように値上げされます。平均5.4%の値上げになります。ただしS600などVisitor系は値上げしません。

Visa TypeCurrent FeeFrom 1 July 2019 Approx. Increase
Student $575 $606 $31
General Skilled Migration $3,755 $3,958$203
Graduate Temporary Subclass 485 $1,535 $1,618 $83
Partner $7,160 $7,547 $387
Parent (Contributory) first instalment$340 to $3,855 $358 to $4,063$18 to $208
TSS - STSOL $1,175 $1,238 $63
TSS - MLTSSL $2,455 $2,587$132
ENS/RSMS $3,755 $3,958$203
Business Migration - Entrepreneur $3,755 $3,958$203
Business Migration - Significant Investment Visa (SIV) $7,310 $7,705 $395

新GSM地方暫定ビザ立ち上げ(2019年4月13日)
New Subclass 491 Skilled Work Regional visa

2019年11月16日(予定)、現在のGSM地方暫定ビザS489が廃止になり、新しいS491に移行されます。

基本的な部分はS489の踏襲ですが、何点か大きな変更もあるようですが、未だ全容は明確ではありません。

申請者は、州(準州)政府によってスポンサーされるか、指定地域に住んでいるFamily Member(三頭身内親近者)にスポンサーされる必要があります。申請者は45歳未満でなければならず、高い英語力を持っていなければならず、そしてポイントテストにてパスマークを満たせなくてはなりません。

S491専用のSkill/Occupation Listが発表される予定です。現行のSTSOLよりもSkill数は追加される予定なので、今まで申請できなかったSkill保有者にもチャンスが生まれる可能性が高いです。

現在のS489の対象地域である人口増加地方エリアRegional or Low Population Growth Areaの見直しが行われ、S491の対象地域は現在より縮小する可能性があります。例えば、VICのGeelongやQLDのSunshine Coastが対象から外れる可能性が噂されていますが、今のところ明確な事は判りません。

また現在S489は4年間の暫定ビザで、要件を満たせば最短2年後に永住権への切り替え申請が可能ですが、新しいS491は、これが「5年間の暫定ビザで、要件を満たせば最短3年後に永住権(Subclass 191 Permanent Resident (Skilled Regional) visa)への切り替え申請が可能」に変更されます。補足ですが要件項目にて、収入面での審査(taxable income above a certain level)が厳格化されるので注意が必要です。

ポイントテストシステムの一部変更(2019年4月6日)
Changes to the points test

2019年11月16日から、GSM系ビザ(S189/190/491)すべてのポイントテストシステムに変更があります。ただし、パスマークは現状(65ポイント)から変わらず、主な項目(年齢・学歴・職歴・英語力)にも変化はなさそうです。Partner Point関連の下記項目が追加・変更されるだけのようなので、マイナー変更と言えるでしょう。一部の申請者にはプラスの変更です。

-申請に載せるパートナーが要件(年齢・Skill Assessment・英語力)を満たしている場合、現行5ポイントが10ポイント追加に変更されます。
-申請者のパートナーがオーストラリア人もしくは永住権保有者の場合、10ポイントが付加されます。
-申請者のパートナーがCompetent Englishレベル(例えば:IELTS General 6 in each band)を保有している場合は5ポイントが付加されます。
-Specialist Education Points(オーストラリアで特定分野のMaster By ResearchもしくはPhD courseを終了した場合のみ対象)が現行5ポイントから10ポイントに増えます。
-S491を対象としたDesignated regional nomination or sponsorship pointsも現行10ポイントから15ポイントに増加されます。

以上のように、パートナー評価に伴うポイントの付加・S491対象者に対するポイントの付加が主な変更になりそうです。

来年度2019/2020年度プログラムの主な規定変更(2019年4月6日)

オーストラリア政府は、2019年4月2日火曜日に2019/2020年度の移民プログラム予算を発表しました。これは来年度の移民プログラムに大きな影響を及ぼします。平行して、行われるであろう多くの変更が発表されました。

申請費用の引き上げ(Change of Application Fee)

2019年7月1日から、サブクラス600ビジタービザ(Subclass 600 Visitor visas)を除くすべてのビザのビザ申請料が値上がりします。 技術系永住権(GSM・S189/190/489)の申請費用は5.4%の値上げ、金額にして200ドル以上値上がりします。Graduate visa(S485新卒者ビザ)は80ドルの値上げになります。パートナービザ(Partner visas S820/801)は386ドルの値上げです。親引き寄せビザ(Parent visas)や扶養家族向けの二次申請料(Second Visa Application Charges)は影響を受けません。

移住ビザ発給数を削減(Cut Off Immigration Numbers)

2019/2020年度プログラムに発給されるビザの上限は160,000に下げられます。GSM系・雇用系ビザが削減対象となり。内23,000件が、2019年11月に新設される(RSMS・S489の代替)地方型ビザに割り当てられる予定です。

地方型ビザの推奨(Push to regional Australia)

先のニュースでも触れているように、移民局はオーストラリアの地方への移住者を増やす事を目的とした3つの新しいビザを導入することを計画しています。 2019年11月1日から、RSMSに替わる(もしくはクッションとなる)雇用主がスポンサーとなる暫定就労ビザが発足します。このビザを取得した場合、2022年11月から永住権への切り替えが可能になります。

ここで言う「地域」の定義は、ブリスベン、ゴールドコースト、シドニー、メルボルン、パース以外の地域であり、クイーンズランド州のノースコースト及びトゥーンバ(North coast and Toowoomba)、ニューサウスウェールズ州のノーザンリバー、セントラルコースト、ハンターバレー(Northern Rivers, Central coast, and Hunter Valley)が主な対象地域となります。ビクトリアのバレー、ジーロン、そしてグランピアンズ地域(Geelong and the Grampians region)、そして南オーストラリア州全域、タスマニア全域、そしてノーザンテリトリー全域です。

RSMSとS489の廃止(Closure of existing RSMS and S489)

上記の新しい地域型ビザが発効されると、現在のRegional Sponsored Migration Scheme (subclass 187) visa and the State Nominated temporary regional visa (subclass 489)が廃止される予定です。ただし、2019年11月1日以前に申請されたケース、及び既存ビザ保有者は影響を受けません。今までの規定がそのまま適応される予定です。

現在新規定に関しては検討途中のようですが、最も大きな変更としては、新しい暫定ビザから永住権への切り替え申請するための条件として、現行の居住条件2年が3年に引き伸ばされる点です。

GSMポイントテスト変更(Changes of GSM Points Test)

2019年11月1日から、GSMポイントテストは多少マイナー変更が予定されています。と言ってもパスマーク(Passmark:現行65)の変更や、主申請者のポイント割り当ての変更では無いので、単身申請者等にはマイナス影響は無い予定です。具体的には、additional pointsの追加が検討されています。パートナーポイントの要綱の見直しなどで、例えばパートナーがSkill Assessmentをパスしていなくても、高い英語力を示せば追加ポイントの対象になる等です。詳細は未だ明確で無いので、はっきりとしたことは言及できませんが、全体的にマイナス影響は無いようです。

New Regional Visas Proposed(2019年3月31日)

オーストラリア政府・移民局は、来年度(2019/2020年)移民プログラムの目標上限を16万ビザにすると発表しました。年々、ビザ発給数の計画数字は減少していますが、2017/18年の実質数(計画レベル190,000のビザに対して162,417ビザ)に対し、ほぼ一定の数を確保する計画です。今年度2018/19プログラム年度も19万ビザの計画数字でしたが、実際には、この数字を大幅に下回る模様です。プログラム(発給計画数)の70%近くが、雇用系ビザ、GSMビザを対象としたもので、残り30%が家族・投資系(パートナー・ペアレント・投資系ビザ)です。

そして2019年11月から、新しい雇用系・GSM系ビザの導入が計画されています。2つともBrisbane, Gold Coast, Sydney, Melbourne and Perth以外の地方エリアを対象としたビザです。ホバート・アデレード・ダーウィンは対象です。政府としては、移住者を極力地方に定住させたい意図があります。メルボルン・シドニー・ブリスベンと言った都市部では、人口増加が激しく、移住者を受け入れるキャパが縮小しており、地方の過疎化もその原因です。

Skilled Employer Sponsored Regional visa:RSMSの暫定版、もしくはTSSの地方限定版とも言えるビザですが、新しいタイプの地域限定雇用主指名ビザですが、地方の雇用主によるスポンサーシップを必要とし、優先プロセスを受ける為、ビザの発給が早いのが特徴です。約700のスキルリストが新たに発表される予定です。

Skilled Work Regional visa:S489の特定版・改良版とも言えるビザです。州または準州政府によるノミネーションを受け、または地域内にいる親族によるスポンサーが必要であり、ビザの発給が早いのが特徴です。約500のスキルリストが新たに発表される予定です。

どちらのビザも暫定5年間有効で、指定地域で3年間働いて暮らした後、永住ビザへ切り替え申請が可能になります。

加えて、現在地方エリアの大学で就学している留学生のために、地方大学留学生限定で、現在2年期限のS485新卒者就労ビザを3年にする可能性が示唆されています。例えば、SAのFlinders UniversityやUniversity of Adelaide、NTのCharles Darwin University、VICのUniversity of Ballarat、TASのUniversity of Tasmania等が、その対象となるわけですが、卒業後の就労を通じ、永住権ビザの申請チャンスが大きく広がる事を意味しています。

Skilled Occupation List変更(2019年3月30日)

この3月移民局は、新しいスキルリストを発表しました。

次のように、合計で36の職業がMLTSSLに追加されました。特にライフサイエンティスト、バイオテクノロジー専門家、環境研究科学者、微生物学者を対象にしたもので、以前はSOLに掲載されていて、この2年ほどMLTSSLから消されていたSkill(Economist・Mining Engineerなど)なども復活しました。

Artistic Director・Arts Administrator or Manager・Biochemist・Biotechnologist・Botanist・Chemist・Conservator・Dancer or Choreographer・Economist・Engineering Professionals NEC・Environmental Consultant・Environmental Manager・Environmental Research Scientist・Environmental Scientists NEC・Food Technologist・Footballer・Geophysicist・Horse Trainer・Hydrogeologist・Life Scientist (General)・Life Scientists NEC・Marine Biologist・Metallurgist・Meteorologist・Microbiologist・Mining Engineer (excluding Petroleum)・Multimedia Specialist・Music Director・Musician (Instrumental)・Natural and Physical Science Professionals NEC・Petroleum Engineer・Software and Applications Programmers NEC・Statistician・Tennis Coach・University Lecturer・Zoologist

DancerやFootballerなど、今までに無いSkillも掲載されましたが、当然のことながらSkill Assessmentをパスするためには、それなりの経歴が必須です。

WHビザ&パートナービザ関連ニュース(2019年3月25日)

Partner Visa Sponsorship - パートナービザ規定変更決定

先月のニュースでPartner VISAに関する移民法改正(Migration Amendment (Family Violence and Other Measures) Bill)法案に触れましたが、正式に国会で可決されました。

移民局は、Partner VISAスポンサー申請のために、今までとは異なる申請書・システムを立ち上げる予定です。スポンサー申請は、パートナービザ申請書を提出する前に提出し、承認しなければなりません。スポンサーシップ(オーストラリア市民・永住権保有者)が認められない限り、Partner VISAを申請することはできません。

このため、今までのようにスポンサーシップ申請の処理中にビザ申請者がここに滞在できるようにするためのブリッジビザが発行されないことを意味します。ビザ申請者がオーストラリアにいる間に申請できるかどうかに大きな影響を与えるる事になってしまいます。 現時点では、スポンサーシップ申請の実施予定日は定められていませんが、2019年6月10日までに変更は行われます。実際に変更が反映されるまでは警告がない可能性があります。 パートナービザを申請するために、スポンサーシップ申請は、できるだけ早く提出される必要があります。現在のビザの残り時間が限られているパートナービザ申請者は、国内滞在するために別種類の有効なビザ申請(学生ビザ等)を申請する必要が生じます。また今までのように、申請者はブリッジビザ、メディケア、または(場合によっては)労働権を得る権利がありません。

また今回の改正は、施行日より遡って適応される可能性が高いため、とりあえずスポンサー申請を一日も早くおこなう事が必要です。躊躇している時間は無いでしょう。

Working Holiday ビザ3年目取得可能

2019年7月(予定)から、特定の要件が満たされた場合、ワーキングホリデーは3年目のビザ申請が可能になります。

2019年7月1日に導入予定されている規則により、S462・S417WHビザ保持者は、2年目のWHビザを保持しながら6か月以上の指定作業(specified work:具体的には地方での農作業)をすれば3年ビザを申請する機会が与えられます。これは、3つ目のワーキングホリデーメーカービザを取得するために、申請者は1年目に少なくとも3ヶ月の指定作業を、2年目にさらに6ヶ月の指定作業を完了する必要があることを意味します。

作業はオーストラリアの地方で行われなければならず、そして関連するオーストラリア労働法に従って、給与が支払われる有給就労でなくてはいけません。 2019年7月1日以降の就労が対象であり、それ以前の就労はカウント対象になりません。アイルランドまたはカナダからのパスポートを持つ申請者の場合、3年目は35歳まで申請することができます。他のすべての申請者は31歳までが申請権となります。

移民局がSkilling Australians Fund Levy返金をほぼ全面拒否(2019年3月22日)

先のニュースでも移民局のSAF返金に関する問題点を取り上げましたが、移民局が正式に以下のケース以外でのSAF返金を否定しました。今後雇用系ビザ申請(TSS・ENS・RSMS)の大きなリスクとして理解が必要です。返せば、より慎重な申請が必要となってきたわけです。

○ The sponsorship and visa applicationsが共に認可されたものの、申請者本人が就労に就かず、雇用契約が破棄となった場合。
○ The employer’s sponsorship and nomination applicationが認可されたのに、申請者の健康もしくは犯罪歴チェックで申請がリジェクトされた場合。
○ TSSに限り、雇用者が12ヶ月以内に雇用主を離れ(解雇・離職)た場合。ENS・RSMSは適用外。
○ nomination feeが返金になるケース(例えば:スポンサー申請そのものがリジェクトされるケース)。

移民局がGeneral Practitionersのビザプログラムを見直し(2019年3月22日)

過去数年、積極的に医療関係者受け入れを進めてきた移民制度ですが、ここに来てプログラム(migration program to work in the primary healthcare sector)の見直しが行われ、以下の3種のスキルの受け入れを制限する事になりました。

General Practitioner (ANZSCO 253111)
Resident Medical Officer (ANZSCO 253112)
Medical Practitioners not elsewhere classified (ANZSCO 253999).

影響の出るビザは以下の3種。全ての申請にA Health Workforce Certificateの提出が要求されます。
Employer Nomination Scheme (subclass 186) visa
Regional Sponsored Migration Scheme (subclass 187) visa
Temporary Skill Shortage (subclass 482) visa

より詳細は下記サイトを参照してください:

https://immi.homeaffairs.gov.au/what-we-do/skilled-migration-program/recent-changes

南オーストラリア州が受け入れリストを更新(2019年3月16日)

既に今年度も終盤に入り、SAがS190/489のNomination/Sponsorリスト(State Nomination Occupation List (SNOL))を更新しました。Chemical Plant Operator/Visual Arts and Crafts Professionals/Library Technician/Watch and Clock Maker/Textile, Clothing and Footwear Mechanicがリストから削除された替わりに多くのスキルが追加されましたが、下記の3スキル以外は全て、SA州内の大学を卒業した留学生を対象としたリスト(Supplementary Skilled List (SSL))です。より詳しくは下記SAサイトを参照してください。

https://migration.sa.gov.au/skilled-migrants/changes-to-immigration-sas-occupation-lists

224113 Statistician Competent Plus English (or Proficient overall); Offshore applicants Provisional 489 visa only
261211 Multimedia Specialist Proficient English (or Proficient Plus overall); Offshore applicants Provisional 489 visa only; 70 points required
261399 Software and Applications Programmers nec Proficient English (or Proficient Plus overall); Offshore applicants Provisional 489 visa only; 70 points required

GSM(S189/190/489)の最新状況(2019年3月11日)

Subclass 189 Skilled Independent

S189に関してはインビテーションの発行数も激減しています(12月の4000に対して1月2月は2500未満)。Non-Pro Rate Skillでもカットオフポイントは70のままで、65ポイントではS189のインビテーション発行には至っていません。3~4月ラウンドでは多少緩和されると思われますが、厳しい状況に変わりはなく、特にPro Rate Skillに関しては以下のような状況が続いています:

ID Skill Name Cut Off Point
2211 Accountant 80
2212 Auditors 80
2334 Electronics Engineer 75
2335 Mechanical Engineers 70
2339 Other Engineering Professional 75
2611 ICT Business and System Analysts 75
2613 Software and Applications Programmers 70
2631 Computer Network Professionals 70

S189にてインビテーションを得るためには、年齢(33歳未満:30ポイント)・学位(Bachelor:15ポイント)・職歴(8年以上:15ポイント)・英語(Proficient Level:10ポイント)が揃ってなおかつ厳しい状況のまま推移しています。特にIT系はSkill Assessmentで職歴がDeeming(2年差し引かれる)為、30歳前後で現実的に職歴ポイントを15得るのは困難な状況です。

Subclass 190 Skilled Nominated

クイーンズランド州(QLD)は、今年度スポンサーシッププログラムを終了しました。2019年7月に再開されるまで、QLDからNomination/Sponsorが発給される事はありません。

ビクトリア州(VIC)は州職業リスト(State Occupational List)の見直しを行っており、かなり流動的な状況が続いています。また以前と異なり、Skillによっては申請者側から州にアプローチがかけられない状況が続いているため、かなり不透明な状況です。

西オーストラリア州(WA)はまた、Graduate StreamからAccountant系Skillの削除を予定しています。

ACTは、Canberra Matrix System(キャンベラマトリックスシステム)と言う独自の評価選抜方法を運用しています。非常に限られたSkillが対象ですが、Engineer系のSkillも比較的受け入れているのが特徴です。ただし海外からの申請者はProficient level of Englishを取得していることが条件です。

現在、精力的に受け入れを行っている州はTASとNTと言うことになります。

Subclass 489 Skilled Regional (Provisional)

S190同様QLDは今年度スポンサーシッププログラムを終了しました。NSWも多くの地域でClosedされ始めています。

SAは未だ受け入れを続けていますが、多くのSkillの受け入れ枠があと僅かの状況になっており、時間的に厳しい募集状況になっています。

S190同様、現在、精力的に受け入れを行っている州はTASとNTと言うことになります。

TSS関連ニュース(2019年2月16日)

最新のFreedom of Information (FOI) のレポートによると、2018年8月14日から2018年12月31日までの4ヶ月間にTSS(S482)の申請がRefusalされたケースが2324件に上るとの事(Withdrawも含む)。CTSでもこの期間中に、正当とは思えない理由にて一件のS457(TSS以前)がRefusalされましたが、TSSにて再申請する事によって無事にビザは発給されました。

現在、大きな問題になりつつあるのが、TSSを申請した際に、Skilling Australian Foundation(SAF)にSAF-Levyと言う名目で支払う寄付金です。TASSのNominationを申請する際にAU$2,400~4,800(ビザ期間によって変わる)を支払う事になるのですが、NominationがRefusalされても、このお金は返金されません。Refusalされたケースの総額だけでAU$7 millionものSAF-Levyをオーストラリア政府は手にしたと言われています。

今後TSSを申請する際は、このNomination申請に非常に慎重にならざる得ない・・・と言えるでしょう。

パートナービザ規定変更続報(2019年2月15日)

先のニュースでパートナービザに関係する重要な変更(今までは「SponsorshipとApplicationが同時に申請できていた」のが「Sponsorshipが認可されないとApplicationが申請できない」に変更)について触れましたが、この施行日が6月10日になるようです。

現在学生ビザもしくはWHビザ保有者で、パートナービザ申請を考えている方全てに影響が出ます。これからはSponsorshipの審査に12~18ヶ月を要すると言われています。保有ビザが切れるまでにSponsorshipが下りなければ、Applicationを提出することもできず、ブリッジビザを得ることも出来なくなるため、オーストラリア国内にとどまるためには、学生ビザを延長するしかオプションがなくなります。結果、これまではS801/820パートナービザのブリッジビザに認められていた「Medicare」・「Full work rights in some instances」の権利は得られない事になるうえ、学生ビザへの費用がかさむ事になります。

そして、6月10日以前に申請したケースにも適応されると言われていますが、未だ詳細は発表されていません。

NT DAMAについて(2019年2月10日)

最近、Northern Territory Designated Area Migration Agreementに関する問い合わせを多く受けます。これは簡単に言えば、NTがTSS(S482)による移住者を受け入れるうえで、ハードルを多少引き下げたNT独自の規定です。過多な期待を寄せている方が多く見うけられますが、さほど簡単なものではありません。

従来、TSS(S482:雇用主指名暫定ビザ)には3つのStreamがあります:
-Short-term stream:Short-term Skilled Occupation List (STSOL)掲載Skillが対象。2年の暫定ビザ。
-Medium-term stream:Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)掲載Skillが対象。4年の暫定ビザ。
-Labour agreement stream:スポンサーが特別な認可を得ることで、TSSの諸条件を一定度免除してもらえる。
今回、Northern Territory Designated Area Migration Agreementは、この「Labour agreement stream」に該当する部分で、NT準州政府が、スポンサーになってくれることで、TSS申請のハードルが下がるというものです。

主な利点は以下

英語の基準が低め設定:IELTSで言えば、Overallスコアが4.5~5(Skillによる)に引き下げ

最低給与額条件が低め設定:規定最低条件よりなお10%低く設定

最低給与額条件が低め設定:規定最低条件よりなお10%低く設定

スポンサービジネスにcaveatsが適応されない

Level 4 Skillでも申請可能なSkillが含まれている。リスト参照

職歴とQualificationの条件

申請Skillに適したQualificationを保有していること

原則2年の職歴(Post Qualification)が必要。ただし、以下のスキルは関連のAQF Diplomaを保有している場合は1年でも可能:
423111 Aged or disabled carer
421111 Child care worker
423211 Dental assistant
421112 Family day care worker
423312 Nursing support worker
421114 Out of school hours care worker
423313 Personal care assistant
423314 Therapy aide

総評

TSSの従来の基準を満たしていなくても、雇用主はスポンサーになれる枠を広げていると言う意味では画期的です。また、申請者の条件も大幅に引き下げれれているうえ、上記の本来申請不可能なSkillでも申請可能になったという点で、柔軟な対応が期待できます。

しかしながら、申請を希望するにも、まずは雇用主(スポンサー)ありきです。NTに既に留学中で、なんだかのパートタイム就労をしている留学生には大きなチャンスですが、他州もしくはOff Shoreからの場合、雇用主(スポンサー)探しからスタートしなくてはいけないので、激しい競争が想定できます。

2018年12月の各種規定変更について(2018年12月26日)

パートナービザ(S801/820)申請における重要な変更

申請者がオーストラリア国内になんだかのVISA(EATSや学生ビザを含む)にて滞在中に、パートナービザ申請(Onshore)できるかどうかを規定する新しい法律が導入される事が決定しました。(2018年12月10日移民改正法(家庭内暴力その他の措置)法案)開始日は未だ判りませんが、何時開始されてもおかしくありません。新法律が施行され、既申請済みのパートナービザに、この規定が適応されるかどうかは明確にされていません。

今までは、パートナービザは、そのスポンサーとなるPR保有者もしくは市民権保有者のスポンサー申請(sponsorship application)と同時に申請する事が常でした。申請と同時に、申請者にはBridging Visa A (BVA)が発給され、保有しているなんだかのビザ(EATSや学生ビザを含む)の期限切れと同時に、このブリッジビザが有効になり、同時にMedicare(保険制度)に加入でき、フルタイムでの就労も認められてきました。

ところが新しい規定では、スポンサー申請(sponsorship application)を先に行い、このスポンサー申請(sponsorship application)が承認されるまでパートナービザが申請できなくなったのです。

この意味・影響は大きく、今までのように「申請者がオーストラリア国内になんだかのVISA(EATSや学生ビザを含む)にて滞在中に、パートナービザ申請(Onshore)」ができる保障が無くなった事を意味します。スポンサーシップ申請の決定プロセスにかかる時間は不明であり、現在のプロセス期間は約12?18ヶ月です。現行保有ビザの残り時間が限られているパートナービザ申請者は、オーストラリア国内に滞在することを可能にする有効なビザ(学生ビザなど)を申請するか、パートナービザが発給されるまでオーストラリアを出国し海外に留まる必要があります。オーストラリアで有効なビザ申請が提出されるまでは、申請者はBVA、メディケア、またはフルタイム就労権を得る権利がありません。

影響を最小限に抑えるために、スポンサー資格が得られたらすぐにパートナービザ申請を申請することをお勧めします。パートナービザを申請することを考えている人は、できるだけ早くパートナービザを申請する資格について緊急のアドバイスを求めることを強くお勧めします。

VETASSESSのSkill Assessmentに関する変更

今まではPhD保有者・修了者は職務経験が無くてもVETASSESSのSkill Assessmentへの申請が可能でしたが、2018年12月15日以降、この規定は改められ「1年間の有給就労経験(paid work experience)」が必須項目となりました。ここで言う「1年間の有給就労経験(paid work experience)」には「full scholarship or stipend as work experience」は含まれません。PhD終了後、大学や研究機関、政府機関などで、PhD同一フィールドでの雇用経験が必要となりました。

オーストラリア留学中のPhD Studentの場合は「subclass 485 Visa」を取得して、就労経験を得るのがベストと言えます。PhD修了者は最大で4年間のS485を取得するチャンスがあるので、GSM系ビザを申請する上でもポイント的には大きなアドバンテージとなります。

投資型リタイアメントビザ保有者が永住権申請可能に

従来の投資型リタイアメントビザ(405 Investor Retirement and 410 Retirement Visa Holders)が、この12月にクローズ(廃止か、同じSubclassで再発かは不明)されました。代わりに永住権申請可能な投資型リタイアメントビザが検討されています。今まではS405の退職投資家およびS410の退職ビザ保有者の永住権への道はありませんでした。オーストラリアに留まるには4?5年ごとにこれらの暫定ビザを再申請し、申請の各基準を満たす必要がありましたが、新しいビザでは永住権申請が可能になるようです。

主な申請条件は3点:
English language requirements: Applicants nominating an ANZSCO Major Occupation Group 1 and 2 must demonstrate Proficient English. All others are required to demonstrate Competent English.
Work experience: Either 12 months work experience in Australia within the last 10 years, or at least 3 years relevant work experience overseas within the last 10 years. In both cases, the experience must be in the nominated occupation or closely related to the nominated occupation (not required for Western Australian PhD or Masters Degree students using the Graduate stream)
Contract of employment: A full time job offer, for a minimum period of 12 months, is required, even for applicants under the Graduate stream.

英語条件・就労条件は当然として、Job Offerが条件に出されている点が落とし穴です。基本、卒業直後の申請は(一部のSkillを除いて)困難であり、S485にて12ヶ月以上の就労が条件になっています。その流れで雇用主からJob Offerが得られるならS190/489のNominationを行う・・・というステップです。

この数年間、全くGSMの可能性が無かったWestern Australiaですが、留学生を呼び込むための苦肉の策といえるので、Offshore申請者からすれば、なんら魅力のある変更ではありません。

SkillSelect Update (2018年9月17日)

少々遅くなりましたが2018/2019年度8月のSkill Selectインビテーションラウンドデータの分析内容ニュースです。

7月1890のインビテーション発行でしたが、8月は2490のインビテーションが発行されました。ただしカットオフポイントは70ポイントであり、65ポイント保有者には発行されていません。現在、70ポイント保有者のインビテーション待ち時間は3ヶ月です。

2018年8月ラウンドのPro-rata occupationsのパスマークは以下のとおりでした:

Occupation ID Occupation groups Point score (July) Date of effect Point score (August) Date of effect
2211Accountants 85 06/07/2018 80 15/03/2018
2212 Auditors, Company Secretaries & Corporate Treasurers 80 16/02/2018 No change 14/03/2018
2334Electronics Engineer 75 16/06/2018 No change 19/07/2018
2335 Industrial, Mechanical and Production Engineers 75 19/06/2018 70 04/12/2017
2339Other Engineering Professionals 80 27/06/2018 75 16/05/2018
2611 ICT Business and Systems Analysts 80 05/07/2018 75 07/04/2018
2613 Software and Applications Programmers 75 11/04/2018 No change 20/06/2018
2631 Computer and Network Professionals 75 11/05/2018 70 27/09/2018

Skilling Australians Fund制度開始 (2018年8月18日)

新たに移住改正(スキル・オーストラリアン・ファンド)法2018が2018年8月12日に発効しました。

SAF(Skilling Australians Fund )と呼ばれる公的訓練寄付金(National Training Contribution Charge:NTCC)制度が、2018年8月12日以降に提出されたすべての雇用系ビザ(TSS・ENS・RSMS)申請に適用されることを意味します。指名雇用者だけがこの費用の責任を負うことになり、ビザ申請者に支払い義務は発生しません。

以下のSAF課税は、以下の推薦申請書の提出時に適用されます:

Small BusinessLarge Business (turnover $10m or more)
TSS $1,200 $1,800
ENS/RSMS $3,000 $5,000

SAF支払いと払い戻し

TSSプログラムでは、支払額(the levy)は雇用者がTSSビザ申請者を何年間雇用するかによって決定します。最大4年まで、AU$1,200.00×年数となります。 SFAへの支払いは税金控除項目となり、その他の関連する募集費用および保留費用となる予定ですが、アカウンタントからのアドバイスを求めることを推奨します。 場合によってはSAFは払い戻すことができます。例えば、2年雇用契約で2年分の支払い(the levy)をおこなったのに、1年で雇用を破棄した場合などです。移民局によって査定されますが、恐らく払い戻し対象となります。

トレーニングベンチマーク

SAFは、2018年8月12日以降に提出されたTSS、ENS、およびRSMS指名申請の以前のトレーニングベンチマーク要件に代わるものとなりました。 この日より前に提出された申請中の出願については、以前の訓練基準要件が引き続き適用されます。 TSS/標準ビジネススポンサーシップ(SBS)訓練義務の遵守を維持するために、以前のトレーニングベンチマーク要件は、SBS承認日から2018年8月12日までの12ヶ月ごとに引き続き適用されます。

SkillSelect Update (2018年8月11日)

移民局は2018/2019年度最初のSkill Selectインビテーションラウンドデータを発表しました。S189及S489 Family Sponsor Streamのインビテーションが毎月11日に1回発行されるという発表も含まれていました。昨年度までは2週間ごとにインビテーションが発行されたものの、今年度からは月に1回に変更されたものです。

良いニュースとしては、S189のインビテーションが月600から月1000まで約40%増加するとの事です。また、カットマークが前回のプログラム終了時に75ポイントだったものが、70ポイントに下がりました。現在、70ポイント保有者のインビテーション待ち時間は4ヶ月です。

2018年7月11日、Pro-rata occupationsのパスマークは以下のとおりでした:

Occupation IDOccupation GroupsPoint ScoreDate of effect
2211Accountants856 Jul 2018
2212 Auditors, Company Secretaries & Corporate Treasurers 8016 Feb 2018
2334Electronics Engineer7516 Jun 2018
2335Industrial, Mechanical and Production Engineers7519 Jun 2018
2339 Other Engineering Professionals8027 Jun 2018
2611ICT Business and Systems Analysts805 Jul 2018
2613Software and Applications Programmers7511 Apr 2018
2631Computer and Network Professionals7511 May 2018

2018/2019年度S190/489の各州受け入れ条件(2018年7月28日)

タスマニア州(TAS)

S190/489共通の基本条件:
-申請時に45歳未満であること
-移民局のS190用スキルリストに掲載されている職種であること
-Skill Assessmentをパスしていること
-‘Competent’レベルの英語力であること
-合計ポイントが65に達すること
-移住に当たって最低限の資金を保有している事

Skilled Nominated (Permanent) visa (subclass 190)

Category 1 ? Tasmanian Graduate (2 years minimum study in Tasmania)
タスマニアの学校を卒業した場合
-Tasmania州内にて2年以上のコース(CRICOS登録)を終了している事
-この就学期間中Tasmania州内に居住していたことを証明する事
-移住ビザ取得後タスマニアに継続的に在住する意思を明確にすること
労している場合
-6ヶ月以上フルタイム(35時間/週)にて申請Skillで就労している事
-雇用主が過去12ヶ月運営されていたことを証明すること

海外から申請する場合
-Job Offerをタスマニア州内の雇用主から得ている事
-雇用主が過去12ヶ月運営されていたことを証明すること
-過去12ヶ月以内にオーストラリアの他州に居住していないこと

Subclass 489 - Skilled Regional (Provisional) Visa

Category 1: Tasmanian Graduate (2 years minimum study in Tasmania):上に同じ

Category 2: Working in Tasmania:上に同じ

Category 3A: Overseas applicant (TSOL)
Tasmanian Skilled Occupations List (TSOL)に掲載されている職種
過去12ヶ月以内にオーストラリアの他州に居住していないこと
-Proficient Englishレベルの英語力
-タスマニア州で雇用のあることの証明(5~8の雇用募集の提示)
-該当職種での充分な経験を提示できること

Category 3B: Overseas applicant (Job offer)
-Job Offerをタスマニア州内の雇用主から得ている事
-雇用主が過去12ヶ月運営されていたことを証明すること
-過去12ヶ月以内にオーストラリアの他州に居住していないこと

Category 4: Family in Tasmania
-親族三頭身以内が永住権もしくは市民権でタスマニアに居住していること

Category 5: Small Business Owner
-既にタスマニア州内に居住している事
-ビジネス運営の経験を証明する事
-過去2年間の収益及び今後の2年間の収益見込みが提示できる事

クイーンズランド州(QLD)

S190/489共通の基本条件:
-申請時に45歳未満であること
-QLDの州スキルリスト(QSOL)に掲載されている職種であること
-Skill Assessmentをパスしていること
-最低でも?‘Competent’レベルの英語力であること(場合によってはProficient)
-合計ポイントが65に達すること
-移住に当たって最低限の資金を保有している事

Skilled Nominated (Permanent) visa (subclass 190)

以下3つのカテゴリーのいずれかのリストにSkillが掲載されている事
I’m working in Queensland:QLD州内にて6ヶ月以上フルタイム雇用されており、向こう12ヶ月のOfferがある場合(S485ビザ保有者等が対象)。2年間QLDに在住就労することを約束できること。
I’m offshore:最低2~6年の就労経験(職種による)。QLDに永住する意思の確認。SkillによってはJob Offerが必要。IT系は75ポイントが必要なおかつJob Offerが必要。
I’m a postgraduate:QLD内の大学でMasterもしくはPhDを終了している場合。Bachelorは対象外。PhDはスキルに関係なく申請可能だが、MasterはQSOLに掲載されていること。場合によっては70ポイント必要。

Skilled Nominated (Provisional) visa (subclass 489)

以下2つのカテゴリーのいずれかのリストにSkillが掲載されている事
I’m working in Queensland:QLD州内にて6ヶ月以上フルタイム雇用されており、向こう12ヶ月のOfferがある場合(S485ビザ保有者等が対象)。2年間QLDに在住就労することを約束できること。
I’m offshore:最低2~6年の就労経験(職種による)。QLDに永住する意思の確認。SkillによってはJob Offerが必要。IT系は75ポイントが必要なおかつJob Offerが必要。

西オーストラリア州(WA)

S190/489共通の基本条件:
-申請時に45歳未満であること
-WAの州スキルリスト(WASOL)に掲載されている職種であること
-Skill Assessmentをパスしていること
-最低でも?‘Competent’レベルの英語力であること(場合によってはProficient)
-合計ポイントが65に達すること
-移住に当たって最低限の資金を保有している事

申請可能なのは下記のみ:
251214 Sonographer
251412 Orthoptist
252711 Audiologist
253111 General Practitioner
253316 Gastroenterologist
253323 Rheumatologist?
253411 Psychiatrist
253513 Neurosurgeon
253515 Otorhinolaryngologist
253521 Vascular Surgeon
253913 Obstetrician and Gynaecologist
253918 Radiation Oncologist
254111 Midwife
254413 Registered Nurse (Child and Family Health)
254414 Registered Nurse (Community Health)
254415 Registered Nurse (Critical Care and Emergency)
254422 Registered Nurse (Mental Heal?th)
254423 Registered Nurse (Perioperative)

ノーザンテリトリー準州(NT)

S190/489共通の基本条件:
-申請時に45歳未満であること
-NTの州スキルリスト(NTMOL)に掲載されている職種であること
-Skill Assessmentをパスしていること
-最低でも?‘Competent’レベルの英語力であること(場合によってはProficient)
-合計ポイントが65に達すること
-移住に当たって最低限の資金を保有している事

S190/489共通2つのカテゴリー
Offshore applicants
NT準州内の雇用主からJob Offerを取得すること。
International graduates
NT準州の学校を卒業していなくても(他州の学校卒業でも)、S485取得後NTに移動し、NT準州内にて6ヶ月以上就労した場合は申請可能。

南オーストラリア州(SA)

S190/489共通の基本条件:
-申請時に45歳未満であること
-SAの州スキルリスト(SASOL)に掲載されている職種であること
-Skill Assessmentをパスしていること
-最低でも?‘Competent’レベルの英語力であること(場合によってはProficient)
-合計ポイントが65に達すること
-過去5年中最低1年の就労経験を有している事(ただしInternational Graduate of South Australiaは免除あり)

SAの諸条件は非常に細かく複雑に分かれており、申請者のバックグランド・学歴・職歴・スキルによって変わります。

International Graduate of South Australiaの場合、職務経験免除とは言え、原則S485にて3ヶ月は就労が必要であり、スキルによってはそれ以上を求められるケースもあるので注意が必要です。

またSAは随時SASOLをアップデートし、スキルをクローズ(応募受付終了)をおこないます。

ACT

S489は対象ではないのでS190のみ申請可能

海外からの申請は受け付けない

キャンベラ在住のケースのみ、申請可能リスト掲載職種で申請可能

ビクトリア州(VIC)

S190/489共通の基本条件:
-申請時に45歳未満であること
-VIC州スキルリスト(VICSOL)に掲載されている職種であること
-Skill Assessmentをパスしていること
-最低2~5年の職歴を有している事(Occupational Therapistは10年)
-最低でも?‘Competent’レベルの英語力であること(場合によってはProficient)
-合計ポイントが65に達すること
-移住に当たって最低限の資金を保有している事
-最低2年の州内在住を約束できる事

Skilled Nominated (Permanent) visa (subclass 190)

上記以外の条件として「現在オーストラリア国内の他州に住んでいる場合」・「豪州国内留学生卒業者の場合」はビクトリア州内の雇用主からJob Offerが必要。

International PhD graduatesカテゴリー:
VIC州内でPhDを終了した場合は、VIC州スキルリスト(VICSOL)に掲載されていなくてもMedium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)に掲載されていれば申請可能。それ以外のPhD保有者はVIC州スキルリスト(VICSOL)に掲載されている職種であること。Skill Assessmentにて1年以上の就労経験が認められている事。

Subclass 489 - Skilled Regional (Provisional) Visa

原則、ビクトリア州地方エリアからJob Offerを得ている事が条件。

ニューサウスウェールズ州(NSW)

S190/489共通の基本条件:
-申請時に45歳未満であること
-NSWの州スキルリスト(NSWSSTOL)に掲載されている職種であること
-Skill Assessmentをパスしていること
-最低でも?‘Competent’レベルの英語力であること(場合によってはProficient)
-合計ポイントが65に達すること
-移住に当たって最低限の資金を保有している事

その他詳細は7月28日現在未発表

S489(Skilled Regional Provisional)申請増加の見込み(2018年7月21日)

2018年7月1日よりGSMのパスマークが60から65に引き上げられました。 これまで60ポイントが見込まれていた申請希望者には大きな痛手です。S189申請可能だったポイント保有者はS190へ、S190申請可能だったポイント保有者はS489へのスケールダウンを余儀なくされました。S190またはS189の申請書を提出するために必要とされるインビテーションを確実に確保し、申請にまでいたるには、ますます困難になっています。結果として今まで人気の低かったS489(Skilled Regional Provisional)に申請希望者が集中する可能性が高まりました。

S489にてEOIを提出することには、次のような利点があります。
1.保有ポイントをより高め、審査上有利になる。
2.S189/190に比べて審査が敏速であり、ビザ発給までの時間が短い。
3.S489にて2年在住・1年就労条件を満たせばS887永住権に切り替え申請がおこなえる。
4.カジュアル雇用を含め雇用時間合計が週35時間以上であれば上記の条件が満たせる。

S489からS887永住権の切り替え申請時、ポイントテストはありません。また英語力条件もありません。年齢制限も無く、仮にS489取得時に44歳としてS887切り替え時に45歳を超えていても問題はありません。 以上のような条件から、これからS489への申請希望者が増加するのは確実です。

GSM系技術独立移住ビザパスマーク引き上げ(2018年7月1日)

2018年7月1日より、GSM系技術独立移住ビザS189/190/489のパスマーク(Passmark)が60から65に引き上げられました。この事により、昨日まで60ポイントでもインビテーションが発行されていたS489ですらEOIの提出も困難になってしまいました。 - Subclass 189:旧パスマーク60→65に引き上げ。
- Subclass 190:旧パスマーク60→65に引き上げ。
- Subclass 489:旧パスマーク60→65に引き上げ。
今後40歳以上の方の申請がより厳しくなるうえ、実質、英語のスコアがProficientレベルで無いとEOI(申請伺い)の申請すらままなりません。S189でもポイントが足りていた人は申請対象をS190へ、S190でもポイントが足りていた人は申請対象をS489へ、グレードダウンしなければいけない状況に直面しています。

例えば:40歳以上・英語力Proficientレベル・職歴過去10年中8年以上・大学卒業レベルの方で:
年齢:15
学位:15
職歴:15
英語:10
合計55ポイントです。これにState Sponsorポイント10を足して、やっとパスマーク65に達する計算になります。
他の例として、40歳を越えて豪州の地方に留学していた場合;
年齢:15
学位:15
職歴:00
英語:10
留学:05
地方:05
合計50ポイントで、これにState Sponsorポイント10を足してもパスマーク65に達しません。
この場合、S485ビザにて豪州国内にて1年就労し、就労ポイントを5足して65に届く計算になります。が、この場合の問題は、GSM申請の年齢上限が45歳未満であるため、遡って計算しても「2年メインコース」に41歳までに留学を開始していない限り、申請のチャンスは無いことになります。
細かな査定を希望される場合は、メールにて問い合わせてください。

Student Visas学生ビザ申請に関しての注意(2018年3月17日)

1月以降、日本人の学生ビザ申請でReject(却下)されるケースが目立っています。日本からの申請は比較的問題なく学生ビザが下りるケースがほとんどでしたが、最近では審査が厳しくなり、以前に比べると却下件数が目だって多くなっています。 特に、語学学校の延長等、複数回の学生ビザ延長のケースで却下されるケースが多く、中にはメインコース終了後再度語学コースを履修するケースで却下されるケースも見受けられます。 弊社が申請代行したケースで、日本人申請者が却下されたケースは過去に一度もありませんが(中国人で2ケース有り)、却下された方からの問い合わせが急増しています。

主な原因は2つ: 1.GTE(Genuine Temporary Entrant)レポートの内容がクライテリアを満たしていない。
2.経済力証明の不備
下記に、却下の原因となっている点の注意項目を記載します。

GTE(Genuine Temporary Entrant)レポートのクライテリア

- コースを選択した理由(Reasons for choosing the course)
- オーストラリア留学を選択した理由(Reasons for choosing to study in Australia)
- 将来の計画(my future career and/or educational plans)
- 現在の自分を取り巻く環境(your circumstances)
- 過去の渡航歴(your immigration history)
- 18歳未満の場合は、ガーディアンや両親に関してのプラン
- その他の関連事項(any other relevant matter)

上記の項目は、レポートに盛り込むべきクライテリアです。学生ビザのタイプ(Schools Sector/Higher Education Sector/Vocational Education and Training Sector)によって多少異なるものの、原則的には上記必須項目を全て満たす必要があります。 ここで、安易な判断から項目を端折ったりすると、内容不十分として却下の原因となります。特に「将来の計画」は重要であり、この項目で間違いなく「Genuine Temporary Entrant」である事をロジックに説明する必要があります。

経済力証明

現在申請時に、経済力の自己申告を行うようになっていますが、場合によっては証明(Bank Statement等)の提出を求められます。この時、申告額をはるかに下回る証明しかできずに却下されたケースが見受けられます。
- 航空チケット費用(Travel Expenses)
- 滞在期間中の生活費(Living costs for your stay in Australia)
- 学費(Course fees for the first 12 months of study)

経済的証明の対象となるのは以下ですが、学費は支払済み・航空チケット手配済みのケースが多いので、実質的には「滞在期間中の生活費」の証明がメインになります。
証明必要な必要な金額は以下(1年の滞在費):
- 学生本人及びガーディアンに対しでAUD20,290
- 随伴する配偶者AUD7,100
- 随伴する子供1人につきAUD3,040.
例えば:
- 留学生1名が3年留学する場合:20,290×3年
- 家族(本人・妻・子供2人)が2年の場合:(20,290+7,100+3,040+3,040)×2年
と計算していきます。

Schools Sectorにて未成年の子供が留学を行う場合は、両親の収入(Income level of our parents or spouse)をもって証明とします。

Student Visas学生ビザの一部規定変更(2018年1月27日)

留学期間中の資金(Sufficient funds for cost of living)の最低必要額が2月1日より変更になります。 日本からの学生ビザ申請で、資金証明提出を求められることは比較的少ないのですが、学生ビザ申請時に自己申告で自己資金を宣告します。場合によっては、オーストラリア留学中に十分な生活資金があるという証拠を提出する必要があります。銀行の預金口座や、学費・滞在費用をサポートしてくれる親の銀行口座や収入証明などが必要です。

移民局は、必要最低資金の金額を2018年2月1日から引き上げます。増加は約2.3%で、オーストラリアの消費者物価指数(CPI)に沿った引き上げ率です。

対象旧金額2月1日以降の金額
Main Student or Guardian19,83020,290
Partner or Spouse6,9407,100
Per Child2,9703,040

Skill Listスキルリスト変更(2018年1月21日)

2017年4月19日の政府の発表以来、Employer Sponsored VISA(雇用主指名ビザ)には多くの変更があり、2018年1月17日にもSkill Listに一部マイナー変更が加えられるなど、2018年3月のS457廃止及びTSS立ち上げに向けて、徐々に変更が加えられていっています。 今回2018年1月17日の変更はGSMに影響はなく、S457・ENSと言ったEmployer Sponsored VISA(雇用主指名ビザ)を対象としたものとの事でしたが、実際にはGSMにも影響を及ぼすものでした。

New Occupations Lists from January 2018

移民局は、2018年1月17日頃にSkill Listを変更しました。今回リストから削除された2つのスキルは、S457申請によく活用されたスキルですが、今後はこれらのスキルでの一切の申請が不可になりました。

完全にリストから削除されたSkillBuilding Associate 312112
Hair or Beauty Salon Manager 142114
STSOLからMTLSSLへ移動したSkillHorse Breeder 121316
Management Consultant 224711
新たにSTSOLに追加されたSkillProperty Manager 612112
Psychotherapist 272314
Real Estate Representative 612115
S457/ENS申請に新たな条件が付加されたスキル Accommodation and Hospitality Managers nec 141999
Management Accountant 221112
Massage Therapist 411611
Recruitment Consultant 223112
Supply and Distribution Manager 133611
Taxation Accountant 221113

これらの変更は、変更が有効になる前に提出されていれば、アプリケーションには影響しないとの事です。 昨年の変更時には、遡って既に申請されたアプリケーションにまで影響を及ぼしたことを考えれば、ましと言えます。 今回の一連のニュースで、一番気になるのは「6ヶ月毎のSkill Listの見直し」です。今年度は7月にもスキルリストの改変が予定されていますが、今後6カ月おきに見直しが実施されると、多くのGSM申請者に影響が出るのは必須です。

今年度のSkillSelectシステムの傾向(2017年12月23日)

S189/190/489等GSM系移住ビザを対象としたSkillSelectシステムの競争が激しさを増し、インビテーションを得るのに、非常に時間がかかってしまっています。

SkillSelectシステム開始以来、申請者のSkillがPro-rateリストに載っていない限り、S189のインビテーションを受けるには60ポイントで十分でした。 今年は、必要なスコアが少なくとも65であり、いくつかのラウンドでは、Non-Pro-Rate Skillでは70ポイントとなっています。これは異常事態と言えます。これにはいくつかの原因が考えられます。

英語ポイント

ポイント増加の最も重要な理由は、申請者が英語能力の点数を増やしているということです。申請者が優秀な英語力のフル・ポイントを請求することは以前は珍しいことでした。多くの申請者は、ところが昨年度以降、IELTS/OET以外の試験結果が採用されるように、従来のIELTSスコアより高いスコアを他の試験で得られるようになっています。弊社のクライアントでも、イタリア人・イギリス人にこの傾向が強く、IELTSでProficient Englishだった申請者が、PETにて受験しなおしSuperior Englishスコアを取得したケースが今年だけでも4ケースありました。中国人・インド人はIELTSよりPETを好んで受ける傾向にあり、この事がポイントの底上げに繋がっています。

ポイントの過剰計上

1つの可能性は、EOIを申請する際に、実際取得可能なポイントを上回ったポイント申告が行われているということです。 これによりインビテーションが発行される場合がありますが、ビザが付与されるためには、主張したポイント証明の必要があります。さもなくば、申請がRejectされます。しかしながら、SkillSelectから虚偽のポイント数をEOIに提出することを拒む手段が無い以上、この原因は続きそうです。主に、中国・インドの留学生に多く見られる傾向です。

複数のEOIを提出する

別の可能性は、単一の出願人が複数のEOIを提出する事ができる事です。実際に弊社のケースでも、可能ならば、一人のクライアントで2~3のEOIを提出する事にしています(Skill Assessmentで複数の認定を得た場合など)。 EOIに費用はかかりません。希望する数のEOIを申請することができます。申請者のポイントが高い場合は、複数回招待されることがあります。 この事により、他の申請者がチャンスを逃しています。

有効な対策

今年度のSkillSelectは競争が激化し、可能な限り高いポイントスコアを目指すしか有効な対策方法がありません。
英語能力:IELTSに拘らずPETなども受験し、スコア向上を目指す。
その他のポイント: NAATI認定および配偶者スキルのポイントをクレームしているようです。?
??? 州指名:州が指定したサブクラス190および489のビザはSkill別受け入れ枠数の対象とならず、州によっては60ポイントでも十分です。州の指名を得るには長期的計画が必要かもしれませんが、非常に競争の激しいS189を避けるためには良い方法です。

Changes to Employer Sponsored Occupations Lists Flagged for January 2018(2017年12月03日)

先日、移民局が2018年1月にSTSOL(Short Term Skilled Occupations List)リストから、一部のSkillを除外すること、新たに一部のSkillをリストインすることを発表しました。これは100%確定事項ではありませんが、ほぼ間違いなく施行されます。

ただし今回の変更は、S457やENSといった雇用主指名ビザが対象であり、S189/190/489といったGSMには影響は無い様子です。

除外されるものは以下:
- 141999 Accommodation and Hospitality Managers nec
- 142114 Hair or Beauty Salon Manager
- 223112 Recruitment Consultant
- 312112 Building Associate

新たに加わるSkillは以下です。
- 242112 University Tutor
- 272314 Psychotherapist
- 612112 Property Manager
- 612114 Real Estate Agent
- 612115 Real Estate Representative

この事により、ENS Direct Entry ApplicantsとS457申請は大きな影響を受けることとなります。

ENS Direct Entry申請に関しては2018年1月に除外される事によって1月以降に上記のSkillでの申請はできなくなりますが、それ以前に申請したものに対しては申請をプロセスしてくれます。これに対しS457申請は、2018年1月以前に申請したものも、遡って申請が無効にされる予定です。

Changes to Apply from March 2018 to ENS and RSMS(2017年11月18日)

2018年3月からENSおよびRSMSに適用される変更事項の記事です。2018年3月からの主な変更点は次のとおりです。

Occupations List

Employer Nomination Scheme (ENS)申請は、2018年3月からMLTSSL(Medium Long Term Strategic Skills List)掲載スキルのみに絞られます。Regional Sponsored Migration Scheme (RSMS)には、他の職スキルもあてがわれると考えていますが、まだ明確ではありません。MLTSSL以外のスキルは、2018年3月以降、ENSまたはRSMSプログラムで永住権を取得できなくなる可能性があります。

Age:年齢

ENSおよびRSMSの申請者は、2018年3月から申請日に45歳未満でなければなりません。現在S457保有者で、Temporary Residence Transition Streamを申請するS457保有者は50歳未満でも可能です。

Minimum Salary:最低給与

2018年3月から、応募資格を取得するためには、Temporary Skilled Migration Income Threshold (TSMIT - currently $53,900)以上の基本給与が必要です。現在、ENSおよびRSMSビザに適用される最低給与はありません。

TRTSへの必要年数:Work on 457 Visa - TRTS Requirement

現在、S457保有者で、同一スポンサーの下で雇用就労している場合、2年間就労した時点でTemporary Residence Transition Streamを使用してENSもしくはRSMSに「Skill Assessment無し・年齢制限無し・英語能力証明無し」で申請することができます。これが2018年3月以降、2年から3年に延長されます。

トレーニングレビ:Training Levy

Training Levyは、すべてのENSおよびRSMSアプリケーションに適用されます。金額はスポンサー企業の売上高に依存し、中小企業の場合は3,000ドル、売上高が1000万ドル以上の企業の場合は5,000ドルとなります。

S457保有者への例外設定

今回、移民局は「2017年4月18日時点で、既にS457を保有していた、もしくは既にS457を申請していた場合は新しい要件をすべて満たす必要はない」と発表しました。

年齢・スキルリスト・TRTSへの就労年数条件において、現行の規定がそのまま適応される事を意味します。 ????職業:卒業した志願者は、職業がMLTSSLにない場合でも申請することができます ????年齢:50歳未満であれば申請できます ????457ビザでの就労経験:457ビザで2年間雇用主の職業に就いたら資格を得ることができます。

RSMS対象ポストコードの新しい設定

2017年11月17日以降、RSMS対象地域が以下に変更されました。

Australian Capital Territory
Entire Territory
 
New South Wales
Except Sydney, Newcastle and Wollongong
2250 to 2251 - Central Coast
2256 to 2263 - Central Coast
2311 to 2312
2328 to 2411
2415
2420 to 2490
2536 to 2551
2575 to 2594
2618 to 2739
2787 to 2898
Norfolk Island
All Postcodes
 
Northern Territory
Entire Territory
 
Queensland
Except the greater Brisbane area and the Gold Coast
4124 to 4125
4133
4211
4270 to 4272
4275
4280
4285
4287
4307 to 4499
4515
4517 to 4519
4522 to 4899
South Australia
Entire State
 
Tasmania
Entire State
 
Victoria
Except Melbourne metropolitan area.
3211 to 3334
3340 to 3424
3430 to 3649
3658 to 3749
3753
3756
3758
3762
3764
3778 to 3781
3783
3797
3799
3816 to 3909
3921 to 3925
3945 to 3974
3979
3981 to 3996
Western Australia
Excluding Perth metropolitan area
6041 to 6044
6083 to 6084
6121 to 6126
6200 to 6799

Employer Sponsored Visaニュース(2017年10月22日)

457からENS / RSMSへの申請(Transitional Arrangements for ENS/RSMS from March 2018)

2018年3月、ENSおよびRSMSのスキルリストと勤務経験が変更されます。 移民局は、2017年4月18日時点での457ビザを保有者(及457申請者)にはTransitional Arrangementsが適用される可能性があることを示唆しています。確定ではありませんが、このニュースはかなりの方に朗報と言えます。

この段階では、Transitional Arrangementsがどのように機能するかについての正確な情報はありませんが、詳細情報が入り次第アップします。

完全なアプリケーションの重要性(Importance of Complete Applications)

最近、移民局は457・ENS・RSMSなど、すべての雇用主スポンサー系ビザ申請時の「低hス津書類」の重要性をアナウンスしています。可能な限り、申請時に必要なすべての書類を提出する必要性を認識するように強調しています。 場合によっては、必要なすべての文書が添付されていないENSおよびRSMSアプリケーションが却下されたと報告しています。以前は、比較的申請後の後付にて提出することも慣例化していたのですが、現在はそれも通用しなくなりつつあります。

完成度の高い申請書及び書類をまとめて申請すると、決定がより迅速に行われます。457ビザ申請の処理時間は最短で3ヶ月であり、不完全な申請では10ヶ月です。

雇用主スポンサー系ビザの処理時間(Current Processing Times)

雇用主スポンサー系ビザの処理時間は以前よりも長くなっています。現時点では、457ビザの処理期間は6ヶ月です。 ENSの処理時間は10ヶ月であるのに対し、RSMS Direct Entryの処理時間は12ヶ月と、以前に比べて非常に長くなっています。

移民局は、原則として「申請を受け取った日付順に、審査を割り振るわけでは無い」と述べています。これは、システムに数ヶ月前に申請されたアプリケーションの前に、最近提出されたアプリケーションがプロセスされる可能性があることを意味します。これにより、正確な処理時間を予測することが非常に困難になります。 雇用主が後援するビザの現在の表示処理時間は以下の通りです。

Application Type75% Processed Within90% Processed Within
ENS - TRTS8 Months10 Months
ENS - Direct Entry8 Months12 Months
RSMS - TRTS7 Months8 Months
RSMS - Direct Entry12 Months16 Months

技術独立系ビザ関連ニュース(2017年10月7日)

2017/2018年度今期も前四半期が終わりました。技術独立系ビザ(S189/190/489/485)を取り巻く状況は年々厳しくなってきていますが、この前四半期は一段と厳しい審査状況となっています。今後の予測も含めて現状分析です。

パスマークポイントの変化

先のニュースでも触れていますが、この7~8月EOIインビテーションラウンドではnon-pro rata occupationsに対してもパスマークは70と高いものでしたが、9月に必要なスコアは65ポイントに引き下げられました。 反面、EOI提出からインビテーション発給までの待時間は1週間に短縮されました。次回10月のラウンドでは、スコアが60ポイントに低下すると予想しています。 ほとんどのpro rata occupationsに対するパスマークは65~70に安定していましたが、Accountant系に対しては9月ラウンドでは75ポイントから85ポイントに上昇しました。 9月20日にインビテーションが同数発行されたため、この結果は非常に理解しにくいものです。 SkillSelectシステムに間違いがある可能性があります。いずれにせよAccountant系に対し厳しい状況が続くのは間違いありません。

Occupation/SubclassPoints RequiredWaiting TimeRunning TotalTargetPlaces Remaining% Filled
Non Pro Rata
189 Skilled Independent65 N/A7500     
489 Family Sponsored60N/A569   
Pro Rata Occupations
Accountants85N/A14344785 335130.0%
Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers758 weeks396132793129.8%
ICT Business and System Analysts7014 weeks4681574110629.7%
Software and Applications Programmers6525 weeks18606202434230.0%
Electronics Engineer659 weeks300100070030.0%
Industrial, Mechanical and Production Engineers65 31 weeks6482178153029.8%
Other Engineering Professionals70N/A3001000700 30.0%
Computer Network Professionals6530 weeks390131892829.6%

S190州ノミネーションについて(NSW州に関して)

先のニュースでも触れていますが、今年度WAがS190Nominationの発給を実質取りやめたため、他州に申請が分散増加したぶん、Invitationが発給されにくい状況が続いています。ACTは8月末には既にクローズしたため、選択肢が限られてしまっています。TAS州やVIC州などは、就労年数条件・英語力条件・Job Offerなど諸条件を設けているため申請がもともと容易ではなく、必然的にNSWが需要過多の状況に置かれています。

この状況にて、先月末にNSWが今年度のSOLを遅まきながら発表しました。今年度のキャパは4000。現在ポイントの高い候補者から順次インビテーションを発行しています。新しいリストには以下のものが加わっています:
Architect
Chemical, Electronics, Industrial, Production and Plant Engineers
ICT Security Specialists
Civil Engineering Technicians
Stonemasons
Baker
Cook
Enrolled Nurse
Architectural Draftsperson
Butcher or Smallgoods Maker
逆に昨年度のリストから以下のものが削除されました:
Surveyors, Cartographers and Other Spatial Scientists
Agricultural Engineers, Consultants and Foresters
Teachers of the hearing and sight impaired, as well as special education teachers
Chiropractor and Osteopaths
Speech Pathologists
General Practitioners, Cardiologists, Surgeons etc
Electrical and electronics trades
Boat Builders and Shipwrights
Mining Engineers
Occupational Health and Safety Adviser
Anaesthetist
Psychotherapist
Dental Technician
正直なところ、この前四半期は、昨年度の持ち越しぶんの処理を主に推移してきたため、実質的なNSWのセレクションは、この10月からスタートしていると言えるでしょう。

ENS Direct Entry Streamカウントダウン(2017年9月9日)

S457保有者の方ならENS Temporary Residence Transition Streamの事を良く知っておられるとおもいます。これはオーストラリアにてS457を保有し2年間勤務した後に永住権申請が可能になるPathwayです。またENSにはDirect Entry Streamがあり、オーストラリアで2年間働く必要はありませんが、通常はスキルアセスメントに合格する必要があります。 2018年3月にENSも変更されます。これ以降、多くの申請希望者は申請資格を失う可能性が非常に高いです。 2018年3月の変更に先立ち、ENS Direct Entry Streamを申請することが可能な方は、申請を検討することをお勧めします。

Skill Requirement for ENS Direct Entry

Direct Entryストリームの申請必要条件は: A formal skills assessment in your occupation; and At least 3 years of work experience in your occupation

スキルアセスメントの申請条件はスキルによって異なり、これらの要件を理解することは、ダイレクトエントリーストリームが適切なオプションであるかどうかを決定する上で重要です。一般的に正式な資格が必要です。正式な資格がない場合は、RPL認定によって資格を得ることが可能な場合もあります。加えて、職務経験が必要です。一般的には1?4年間ですが、場合によってはより多くの職務経験が必要となる場合もあります。 スキルアセスメントは、ビザ申請前に完了する必要があります。一部のスキル評価には処理に数カ月かかることがあるため、重要な日付より前に申請プロセスをうまく開始することが重要です。

Exemptions to the Skill Requirementスキル要件の免除

場合によっては、スキルアセスメントと職務経験の免除を受けることが可能です。現在の免除は次のとおりです。
オーストラリアの大学が推薦する学者
オーストラリア政府の科学技術機関によって指名された科学者、研究者、または技術者
NZ市民またはNZ家族

以前は基本給が180,000ドルを超える場合、スキルアセスメントと職務経験の免除を受けることができましたが、この免除は2017年7月1日に廃止された。

年齢要件

2017年7月1日現在、ENS Direct Entry申請時には、45歳未満でなければなりません。
オーストラリアの大学でノミネートされたシニアアカデミー
オーストラリア政府の科学技術機関によって指名された科学者、研究者、または技術者
NZ市民またはNZ家族
過去4年間にS457にて働いた医療従事者で、少なくとも2年間は地方に在住したもの

申請時に45歳以上の場合は、ENS Temporary Residence Transition Stream(TRTS)のチャンスがあります。TRTSの年齢制限はまだ49であり、これは2018年3月まで可能性があります。また、現在は「過去4年間、S457保有及就労した場合」には、TRTS年齢免除が追加されています。ただし所得の最低額(現在142,000ドル)が必要です。

英語力条件

ENS Direct Entry申請には、少なくともCompetent Englishレベルを証明する必要があります。 これには、いわゆるIELTS 6 in each bandの事です。当然IELTS以外の試験結果でも良いです。ENS Direct Entry申請での英語に対する免除はありません。 TRTSでは、英語圏で少なくとも5年間の教育(高校以上)を受けると免除されています。

2018年3月の変更(可能性)

2018年3月から大幅な変更が導入され、ENS Direct Entryに影響を与える可能性があります。既に発表された変更事項は次のとおりです。MLTSSL掲載Skillのみ申請可能:MLTSSLの職種のみがENSの対象となります。 MLTSSLには、現在の雇用者スポンサー職業リスト掲載の460職種のうち207しか含まれていません。申請費用変更 2018年3月からは、ENS申請をスポンサーする雇用主に新たな費用が発生します。 ENSの「Training Levy(訓練課徴金)」は次のとおりです。
AU$3,000:年間売上高1,000万ドル未満の企業向け
AU$5,000:大企業向け免除事項の将来?

この段階では、現在の免除が2018年3月以降も継続するかどうかに関する情報はありません。影響を受ける可能性のある免除は以下:
スキルレベル
年齢
NZ市民と家族

SkillSelect Update August 2017
S189インビテーション発給状況(2017年8月26日)

さて7月8月のラウンドが終了しましたが、2017-18年度最初3回のSkillSelectラウンドは、昨年と大きく異なる結果となっています。多くのSkillにてCelling割り当てが増えているにもかかわらず、昨年と比較してインビテーション発給数が抑えられ、必要なポイントが高く設定されました。

下記表のように、2016-17年度と比較して、Skilled Independent Subclass 189ビザではインビテーション発給数がずっと少なくなっています。これが何を意味するのか、移民局の意図は読みにくいですが、恐らく昨年、全般にインビテーションを発給しすぎたため、後半に調整に苦しんだため、今年度は抑えたスタートになったのだと想像します。 加えて、Pro-rate Skillのbacklog(昨年度からの繰越EOI)がかなり蓄積されていた事も大きな原因と考えられます。インビテーション発給基準ポイントを70にすることによって、すみやかにbacklogを処理していく計画なのでしょう、恐らくこの傾向は9月~10月まで続くことが予想されます。

Round 2016-17 2017-18
Round 1 2,202 1,000
Round 2 848 1,000
Round 3 1,400 1,000
Total 4,450 3,000

Non-Pro Rata Occupations

上記でも触れましたが、インビテーション発給基準ポイントを70にすることによって、主な発行対象をPro-rate Skillにしたため、Non-Pro Rata Occupationsに対する発行数は非常に少なくなっています。

Pro Rata vs Non-Pro Rata Occupations - 2017-18 Program Year

Round Non-Pro Rata Pro Rata Total % Pro Rata
Round 1 144 966 1,110 87%
Round 2 144 966 1,110 87%
Round 3 187 936 1,123 83%
Total 475 2,868 3,343 86%

Pro Rata vs Non-Pro Rata Occupations - 2016-17 Program Year

Round Non-Pro Rata Pro Rata Total % Pro Rata
Round 1 547 1,755 2,302 76%
Round 2 557 391 948 41%
Round 3 411 1,089 1,500 73%
Total 1,515 3,235 4,750 68%

Pro Rata Occupations

昨年は、S189のNon-Pro Rata Occupationsでインビテーションを受けるには60ポイントで十分でした。 今年は現在の所70ポイントが必要とされています。 このNon-Pro Rata Occupationsは当然、次第に下げられるはずです。次回ラウンドには65に、10月後半ラウンドで60に引き下げられると考えています。下記はこの3回のラウンドにおける各スキルの発行状況です。

Number of Invitations by Occupation - 2017-18 Program Year

Occupation Round 1 Round 2 Round 3
Non-Pro Rata 144 144 187
Accountants 239 239 239
Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 66 66 66
ICT Business and System Analysts 78 78 78
Software and Applications Programmers 310 310 310
Electronics Engineer 50 50 20
Industrial, Mechanical and Production Engineers 108 108 108
Other Engineering Professionals 50 50 50
Computer Network Professionals 65 65 65
Total 1,110 1,110 1,123

Points Required by Occupation - 2017-18 Program Year

Occupation Round 1 Round 2 Round 3
189 - Non-Pro Rata 70 70 70
489 Family - Non-Pro Rata 60 60 60
Accountants 75 75 75
Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 75 75 75
ICT Business and System Analysts 75 75 70
Software and Applications Programmers 70 70 70
Electronics Engineer 70 70 70
Industrial, Mechanical and Production Engineers 70 70 70
Other Engineering Professionals 70 70 70
Computer Network Professionals 70 70 70

Waiting Times by Occupation - 2017-18 Program Year

Occupation Round 1 Round 2 Round 3
189 - Non-Pro Rata 3.7 1.6 0.6
489 Family - Non-Pro Rata 0.1 0.1 0.0
Accountants 13.0 8.6 6.6
Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 15.1 11.6 10.1
ICT Business and System Analysts 6.0 0.1 16.9
Software and Applications Programmers 11.4 4.7 0.7
Electronics Engineer 3.7 1.7 0.6
Industrial, Mechanical and Production Engineers 3.7 1.6 1.0
Other Engineering Professionals 14.0 7.1 4.3
Computer Network Professionals 14.3 4.1 0.6

Occupation Ceiling and SkillSelect Update:2017年8月12日

General Skilled Migration(GSM)のOccupation Ceilingsは8月7日に改訂されました。昨年は当初、Accountantsのかなり大きなCeilingsを設定したもの、その後急激に2,500人に下方修正された。今年は、大幅に4785まで増加しました。これまでのところ、天井は下方修正されていないので、少なくともAccountantsにとってはポジティブな状況に見えます。がInvitationに必要なポイントが70~75と、いぜん高い水準のままです。Database and Systems Administrators and ICT Security Specialistsに関しては、2017-18年プログラムでは2391の配分となっており、これは昨年度よりは大幅なアップになります。

しかしながら、7月12日と7月26日のインビテーションラウンドでは、かなり高いポイントが設定され、最低でも70ポイント、Accountants、Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers、ICT Business and Systems Analystsにいたっては75ポイント以上にのみInvitationが発給されています。しかし、ラウンドが進むにつれ、この設定ポイントは下降修正されるはずです。 以下の表は、pro rata occupationsのポイントに関する動向を示しています。

2017年7月の2回の招待ラウンドに必要なポイント
2016-17年度に必要なポイント
2016-17年と2017-18年のパーセンテージ
2017-18年度の189回の招待に要する可能性の高いポイント

インビテーションに必要なポイントを確実に特定することは不可能ですが、EOIの数に基づいて予測を行っています。

OccupationJuly 2017 Points2016-17 PointsChange in Ceiling2017-18 Prognosis
2211 Accountants757091.4% IncreasePoints required likely to reduce to 70 or 65
2212 Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers75706.1% DecreasePoints likely to be 70-75 for 2017-18
2334 Electronics Engineers7065No ChangePoints likely to reduce to 65
2335 Industrial, Mechanical and Production Engineers7060-6541.5% IncreasePoints likely to reduce to 65
2339 Other Engineering Professionals7060-65No ChangeLikely to reduce to 65
2611 ICT Business and Systems Analysts75656.2% IncreaseLikely to reduce to 70 or 65 points
2613 Software and Applications Programmers70659.5% IncreaseLikely to reduce to 65 points
2631 Computer Network Professionals7060-657.6% DecreaseLikely to reduce to 65 points

2017年8月1日の規定変更等ニュース

2年就学規定の変更
(2-Year Study Requirement - Policy Change for Graduate Diplomas)

2年就学規定(The Australian Study Requirement)はGraduate Temporary Subclass 485 visasに申請するための必須条件であり、General Skilled Migration (S189/190)に申請する際の5ポイント追加要因として知られています。2年以上、オーストラリア国内にて就学することによって満たされる条件です。ただし、語学学校は含まれません。 今回、移民局の規定にて、これまでカウント対象となっていたGraduate Diplomaを今後はカウントしない事になりました。Postgraduate Diplomasは今後もカウントされます。Graduate Diploma とPostgraduate Diplomasは何が違うのか?議論となるところですが、コース名によって振り分けられます。 実のところ、早々に一部弁護士から移民局に対し異議が申し立てられており、再変更の可能性はありますが、現在留学を予定されている方は要注意事項となります。 最近、各大学とも1年のMasterコースを設置していく傾向にありますが、教科が同じ(例えば、教員資格を対象としたEducationなど)ならばMasterを履修した方が安全かもしれません。

ビザ審査期間の延長 (Processing Times)

7月以降、ビザの審査期間が一段と延びています。 2016/2017年度プログラムの駆け込み申請が6月に集中した為、7月以降申請分に影響を及ぼしている状況です。

Application Type 75% finalised within 90% finalised within
Skilled Independent Subclass 189 8 months 11 months
Skilled Nominated Subclass 190 9 months 13 months
489 - State Nominated 8 months 14 months
489 - Family Sponsored 6 months 9 months
485 - Post-Study Work 79 days 4 months
485 - Graduate Work 4 months 4 months

トレーニングベンチマーク変更(2017年7月29日)

Training Benchmark Changes for Employer Sponsors: S457雇用主指名ビザのスポンサーシップを取得する為には、移民局の定めたトレーニングベンチマークを満たす必要性がありますが、これが新たに変更され、以下のいずれかの条件を満たす必要ができました。

また、S457からEmployer Nomination Scheme (ENS)に切り替え申請を行う場合もこの新規定が適応されます。

Benchmark A - Payments to a Training Fund

総支払額(payroll)の2%を同業界のトレーニングファンド(industry training fund)に寄付する。ここで言うトレーニングファンドは「Industry training fund・Fund managed by recognised Industry Body・Scholarship fund operated by Australian TAFE or University」である。
今後、個人やRTO(Registered Training O rganisation)が運営するファンド(Funds operated by RTOs or private individuals)は認めない。またファンドがコミッションやりファンドに応じる場合(Funds paying commissions or offering refunds if application fails)も認めない。
また私立の教育機関への寄付は含まない。今までは、私立の教育機関やRTOファンドは、雇用主からベンチマークを満たす為の寄付があった場合、エージェントにコミッションを支払うケースが多かったのですが、これが一切禁止(通用しない)されることになります。

Benchmark B - Expenditure on Training Australians in the Business

総支払額(payroll)の1%をビジネス上の社内にトレーニング費用に当てること。以下のものは該当:
TAFEや大学のコース費用を出費(Formal courses of study costs )
RTOの現場トレーニング( face-to-face training)
オンライントレーニングソフト(eLearning or training software)
アプレンシップ費用(Apprentices, trainees or recent graduates)
トレーニングスタッフ人件費(Training officers - must be sole role)
CPD参加費(Attending conferences for CPD)

以下のトレーニング費用は除外となります:
オンジョブトレーニング(On-the-job training)
ビジネスに関係の薄いトレーニング
ファミリーメンバーへのトレーニング
インダクショントレーニング(Induction training)
トレーニング中の給与
メンバーシップ費用
資料雑誌等費用
CPDに関係の無いカンファレンス参加費

以上のようにS457及びENSのスポンサーシップに関する規定は一段と厳しくなりました。

2017年7月1日規定変更概要(2017年7月9日)

例年通りこの7月1日に多くの規定変更が発表されました。GSMに関してはポイントシステムなど致命的・劇的な変更はありませんが、雇用系ビザ(ENSとRSMS)に関しては大きな変更がありました。Working Holidayに関しても、年齢制限の国別変更予定などが発表されています。

技術移住関連(General Skilled Migration)

以前のニュースと同じく、大きな変更はありませんでした。年齢制限が50歳未満から45歳未満に引き下げられ事と、S189申請・S190申請対照となるNew skilled occupations listsが発表された事の2点です。この45歳未満年齢制限は、S189/S190/S489と全てのGSMに適応されます。

雇用主指名暫定ビザ(Temporary Work S457 Visa)

2018年3月には廃止されるビザですが(TSSに変更)、今回、以下の点が変更になりました。
Training Benchmarks: S457スポンサー審査におけるトレイニングベンチマークの厳正化(給与支払額計算の厳密化)
New 457 Occupations List: 新しいS457Occupations ListではMLTSSLとSTSOLが明確に区別され、ビザ期間が2年と4年、永住権へのPathwayの有無が明確に。
English Language Exemption: 英語免除項目(AU$96,400年収)の削除。ただし、海外企業派遣社員は除く。
Skills Assessment for trade occupations: 申請前Skill Assessment を厳密化。ただし、全てのSkillが対象ではなく申請者の出身国による。
Police Clearances: 無犯罪証明適応。
Accredited Sponsorship Expanded: 雇用側のスポンサーシップの延長が困難に。今後、スポンサーシップを延長できるのは年間総売上AUD 4 millionでなおかつ雇用者の 90% がオーストラリア人(永住者)であること。

雇用主指名永住ビザ(Permanent Employer Sponsorship ENS and RSMS)

ENSやRSMSのDirect Entry Streamに関してはS457と同じく、スキルリストの変更(ただしRSMSは変更対象ではない)・英語力免除項目の廃止・年齢制限45歳未満の変更が適応されます。

ENSやRSMSのTemporary Residence Transition Stream (TRTS)に関しては、Competent English(IELTS 6 in each bandレベル)取得が必須条件に加わります。また、雇用主スポンサーの「ポジションの証明」が厳密化されます。

2017/2018年度、S190/489ノミネーションに関する各州の動向(2017年6月24日)

来年度(2017/2018年)のS190/489ノミネーション・スポンサーの方針に関し、各州が公式発表を始めています。WA州の様に非常にネガティブな方向に舵を切った州もあります。ここでは、予測も交えながら一部の州の動向を記載します。

南オーストラリア(SA)州政府

年々State Nominated Occupations List (SNOL)の掲載スキルが減少傾向にありますが、比較的安定してS190/485のノミネーション・スポンサーを行っているSA州です。スキル別に受け入れに一定の条件を設けてもいます。次年度も基本的な方針に変わりは無く、英語力に関しては「Managers, Health Professionals, IT ProfessionalsはProficient or Proficient Plus Overall (average of 7.5 in IELTS or equivalent)」を条件にしています。「Agricultural Managers, Hospitality and Service Managers, Welfare and Community Workersに関してはCompetent Plus (minimum of 6.5 in IELTS or equivalent) or Proficient Overall (average of 7)」と移民局規定とは異なる変則的なスコアを条件にしています。

就労条件として「過去3年中1年(この1年をオーストラリア国内の就労で証明する場合は、内6ヶ月がSA内である事)」です。Finance Managers, Registered Nurses は最低3年の就労経験。 Social Workers, Community Workers and Welfare Workers, Bakers, Pastry Cooks and Chefsは最低2年の就労経験が必要です。

西オーストラリア(WA)州政府

今回、ネガティブな方向に舵を切りました。5年ほど前は、最もハードルの低い州として人気を集めましたが3年ほど前から次第と、厳しい条件が付加し始め、次年度はとうとう18スキル(医療系のみ)しか受け入れない方針であることを開示しました。主な理由は、オーストラリア全体を遥かに上回る高い失業率があります。当面この方針が変更されることは無さそうなので、S190での西オーストラリアへの移住は、実質困難となりました。受け入れスキルはSonographer??, ?Orthoptist, ?Audiologist, General Practitioner, Gastroenterologist, Rheumatologist?, Psychiatrist, Neurosurgeon, Otorhinolaryngologist, Vascular Surgeon, Obstetrician and Gynaecologist, Radiation Oncologist, Midwife, RN(Child and Family Health), RN(Community Health), RN(Critical Care and Emergency), RN(Mental Heal?th), ?RN(Perioperative)、なおかつRNとMidwifeに関してはS190ではなくS489のみの受け入れです。

AUSTRALIAN CAPITAL TERRITORY(ACT)

現行では前年と同じ方針の様相です。ACTの大きな特徴は、その受け入れリストの幅の広さです。次年度もこの傾向は継承されそうですが、申請受け入れ期間が非常に短い為、スキルリストの発表を待ってから準備しているようでは、まず間に合いません。昨年度は、8月中旬に発表があってから2ヶ月足らずで定数に達し、S190をクローズしてしまいました。今年度もこの傾向は続くと思われます。 なおACTにはS489の受け入れ枠はありません。また別途にSTREAMLINED PhDと言うのがあり、ACTの大学にてPhDを取得した場合は、スキルに関係なくNominationの対象になる点です。

ビクトリア(VIC)州

他州に比べ、応募スキルが少なく、諸条件が設けられていると言う点ではハードルは低くないのですが、意外なスキルが掲載されているのが特徴です。例えば以下:
Building Associate(英語条件:7.0 in each band・就労条件2年以上)
Mathematician(英語条件:6.0 in each band・就労条件2年以上)
Statistician(英語条件:6.0 in each band・就労条件2年以上)
Human Resource Manager(英語条件:6.0 in each band・就労条件5年以上)
Hotel or Motel Manager(英語条件:6.0 in each band・就労条件5年以上)
Interpreter(英語条件:6.0 in each band・就労条件2年以上)
Baker(英語条件:6.0 in each band・就労条件5年以上)
Cook(英語条件:6.0 in each band・就労条件5年以上)
Pastrycook(英語条件:6.0 in each band・就労条件5年以上)
またNomination for International PhD Graduatesと言うストリームがあり、State Nominated Occupations Listに掲載されている分野で「過去5年以内に博士号を取得している場合」豪州国内外かかわりなく優先的にノミネーション審査を行ってくれます。博士号保有者には有利な条件と言えます。

申請がリジェクトされた場合(2017年6月17日)

申請がリジェクトされたケースの問い合わせが急増しています(弊社のクライアントではありません)。そして、今後もこの傾向は増加すると予測します。何故なら移民法・規定の変更は、ビザ申請に対する拒否(Reject)数を増加させます。 リジェクト数が増えた主な理由は「規制の厳格な執行」・「ケース・オフィサーの監視強化」・「ポリシーの不公平で過酷な解釈」を上げる事ができます。近年特に「規制の厳格な執行」が厳しく、特にスポンサー系ビザのNomination申請に対する「厳密な規定の適応」が目立ちます。日本人申請者に対しては比較的優しかった規定適応が最近は感じられなくなってきました。これは「過去のケースを参考に出来なくなってきた」事を意味します。具体的に言えば、S457のNomination申請において「過去には比較的簡単に通っていたスキルポジション」が、かなり厳しい条件の中でしか通らなくなって来た事に、如実に現われています。今回この記事で触れるのは、主にRRV(S155)や学生ビザ、S457からENS/RSMSへの変更申請等の申請がリジェクトされた場合に適用できる対処方法です。

Administrative Appeals Tribunal (AAT:行政控訴裁判所)への提訴

申請がリジェクトされた場合、申請者はAATに上訴を提出する資格があります。アピールを受けることの主な利点は、メリットレビューが行われることです。メリットレビューとは、ケースの審査上の再考であり、申請者の不服を受け詳細を再審査してくれる事です。AATには次のような権限があります。
- 一次決定を肯定(変更しない)
- 一次決定を変える
- 一次決定を脇に置き、新しい決定を代用する
- 特定の方向での再審理のために、移民および国境警備局に問題を返却
さらに、申請者はAATの審査期間中はブリッジングビザの資格を得、オーストラリアに留まることができます。注意点としては、移民局からリジェクトを受けてから21日以内にAATに提訴しないと、権利を喪失します。

もしRRVの申請が(諸条件を満たせずに)リジェクトされた場合、ETAにてオーストラリアに入国し、直ぐにAATに控訴し平行してブリッジビザの申請を行う方法があります。ただし、この場合も控訴するに充分な材料が無くては控訴の意味がありません。 学生ビザやその他のビザの国内申請(Onshore申請)も同様です。リジェクト理由を分析し、充分に反論できる材料があるか?もしくはリジェクト理由を覆すほどの他の要因があるかを検討する必要があり、これは全くケースバイケースと言えます。 Federal Circuit Court (FCC)への提訴と言うケースもありますが、このレベルになると人権問題が絡んできたりよりシリアスなケースに及ぶ事が多いので、今回は割愛します。

移民局審査期間延滞(2017年6月11日)

毎年6月と12月は申請が集中するので、審査プロセス時間が非常に延びてしまいます。特に今年度は、全てのビザにおいて延滞傾向にあり、解消される見込みが見えません。「エージェントを通せばプロセスが早まるのか」質問を受けますが、保証の限りではありません。確かに「提出プロセスをスムーズに行う」と言う意味においては、多少は早まるとは言えます。

特に、パートナー系ビザの審査期間は非常に長くなっています。以下は、CTSにて主に扱っているビザのプロセスタイム一覧表(2017年6月現在)です。

Visa Type75 per cent90 per cent
Skilled Nominated S1904 Months7 months
Skilled Independent S189 4 months6 months
ENS S186 Transition stream 8 months10 months
ENS S186 Direct Entry stream9 months11 months
ENS S186 Agreement stream5 months7 months
RSMS S187 Transition stream9 months 11 months
RSMS S187 Direct Entry stream13 months 14 months
Temporary Work S45753 days 7 months
Temporary Graduate S485 Graduate Work 63 days84 days
Temporary Graduate S485 Post-Study Work 50 days66 days
Temporary Activity visa S408 Research Activities58 days 71 days
Prospective Marriage S30011 months16 months
Partner visa S820 and 80117 months 19 months
Student visa S500 Schools Sector 28 days 50 days
Student visa S500 ELICOS Sector 31 days 75 days
Student Guardian S590 48 days 4 months

以下のビザに関しては、申請数が少ない為、ケースバイケースとなっており、公表されていません(Unavailable due to low volume of applications)。弊社の最近のケースでは3~4ヶ月です:
Business Innovation and Investment (Provisional) visa (subclass 188)
Distinguished Talent (subclass 858) visa

RSMS申請チャンスの限度(2017年6月4日)

S457やENSの規定が変わり、厳しい制限がかけられた現在、RSMS (Regional Sponsored Migration Scheme) が唯一有効な永住権のpathwayになりつつあります。ただし、それも2018年3月までで、RSMSの規定も3月1日に大きく変わる予定です。.

RSMS Requirements

RSMSは雇用主指名永住権です。ENSと異なるのは、移民局が規定する特定のエリア(a regional area of Australia)からの雇用申し出(a job offer)が必要と言う点です。シドニーやメルボルン、ブリスベン等の大都市は含まれません(the whole of Western Australia, South Australia, Northern Territory, ACT, Tasmania.はOKです)。そしてポジションはRegional Certifying Body (RCB:地方雇用査定機関)によって「雇用指名」が認められる必要があります。ビザを得た場合は、雇用主の下で最低2年間就労が必要です。この規定を破った場合はビザはキャンセルされます。

Occupations List

RSMSでは、MLTSSLやSTSOLに左右されること無く、独自のRSMS Occupations Listが存在し、非常に幅広い職種(Skill)をカバーしています。ANZSCOのレベル1~3をカバーしておりMLTSSLやSTSOLに掲載されていない224の職種が掲載、合計673の職種が掲載されています(2017年6月現在)。
Skill Level 1: Management and Professionalの分野は、学士号の保有もしくは5年以上の就労経験が条件になります。
Skill Level 2: Associate Professional の分野は、Diplomaの保有もしくは3年以上の就労経験が条件になります。
Skill Level 3: Technician and Trade の分野は、Certificate III/ Certificate IVの保有が条件になります。(Certificate III には2年のon-the-job trainingが必要)
上記に含まれる職種には以下のものがあります:PR managers, Policy and Planning Managers, Production Managers, Procurement Managers, Wholesalers and Importers or Exporters, Retail and Service Managers, Call or Contact Centre Managers and Financial Institution Branch Managers, Performers, Authors, Directors, Sales Representatives in Industrial, Medical and Pharmaceutical Products, Air and Sea Transport Professionals, Biochemists, Metallurgists, Research and Development Managers, Technician and Drafting Specialisations, Office Managers and Practice Managers, Receptionists, secretaries and personal assistants Child Care Group Leaders, Various trades.
2018年3月には大きく変更が加えられ、現時点では明確ではありませんが、the MLTSSL - at 183 occupationsのみに限定される可能性が高まっています。

Skill Level

現在、RSMSではTrader Skillを除くSkillではENSの様にSkill Assessmentが必須ではありません。また職歴年数も必要ではないケースが多く、これは留学生の新卒申請が可能な事を意味しています。しかし2018年3月からは、RSMSビザの申請時に最低3年間の職務経験が必要となります。Skill Assessmentが必須項目になるかは今のところ明確ではありません(2017年6月現在)。

Training Requirement

S457やENSプログラムとは異なり、雇用主はRSMSのスポンサーになるためにトレーニングベンチマークを満たしていることを証明する必要はありません。 トレーニングベンチマークの証明を必要としないことは、雇用主側にとって大きなメリットです。 しかしながら2018年3月からは、RSMSビザ申請時に、トレーニングベンチマークとは異なり、トレーニングレヴィー(TAFE等の公認機関に寄付を行う、もしくは新設置された機関に寄付を納める)が要求されます。売上高1,000万ドル未満の中小企業の場合、課税は3,000ドルになります。 その売り上げを超える企業の場合、課税額は5,000ドルになります。 これがRSMSビザを申請する個人によって支払われるかどうか、またはそれが雇用者によって支払われなければならないかどうかはまだはっきりしていません。

English Requirement

RSMS Direct Entry Pathwayでは、Competent English(例えば:IELTS General 6 in each band)が必要です。これはENSビザに必要なものに似ていますが、GSMの要件よりは低いと言えます。General Skilled Migrationのための60ポイントの合格点を達成するために、多くの応募者にはProficient English(IELTSの各バンドに7点相当)が必要です。 2018年3月以降も、この条件は変わらないでしょう。ただし、S457からRSMSへのTransit Streamに関してもCompetent Englishが必要になるかは、今しばらくしないと明確ではありません。(2017年6月現在)。

7月1日に予定されるGSM(S189/190)の変更(2017年5月27日)

この2017年7月1日にGeneral Skilled Migration program 通称GSM(S189/190等)に規定変更/新規発表がおこなわれます。主なものは以下:
- Skilled Independent Subclass 189の申請可能年齢が49歳以下から44歳以下に引き下げられる。
- NZ市民用の新しいPathwayが設置される。
- Skilled occupations listsが再度見直される
- 新しいOccupational ceilingsが発表される
- S190用のState Nominationリストが発表される

年齢制限の変更

2017年7月1日以降のビザ申請年齢制限は以下になります。
- Skilled Independent Subclass 189 - maximum age 44
- Skilled Nominated Subclass 190 - maximum age 49
- Skilled Regional Provisional Subclass 489 - maximum age 49
- The new NZ Citizen stream of subclass 189 - no age limit
移民局いわく、昨年度S189申請者のうち、45~49歳は全体の1%未満だったとの事。この変更に伴うインパクトは大きくないとの判断です。

Skilled occupations lists再度見直し

恐らくですが、2017年7月1日に新しいMLTSSL・ STSOLが見直されます。Flagged Occupationsと呼ばれるスキル(リスト上でAccountant (General)やChef、Chemical Engineer等)は、消える危険度が高いですが、過去の例からして、必ず消えるとは限りません。ただしエンジニア系(Chemical Engineer・Electronics Engineer・Civil Engineering Technician・Industrial Engineer・Materials Engineer・Production or Plant Engineer・Telecommunications Network Planner)に関しては危険視しています。 一方で、4月の変更に伴い、ビジネス分野で大きな混乱が起こった事から、ビジネス・マネージメント系のスキルがMLTSSLに厳しい条件付で再記載される可能性があります。

SkillSelect Update May 2017
S189インビテーション発給状況(2017年5月20日)

4月までのインビテーションラウンドの分析結果です。全てのプロレイトスキル(pro rata occupations)の、2016/2017年度プログラムインビテーション枠はすべて満たされました。これらのスキルは、2017年7月1日まで、Skill Independent Subclass 189またはSkilled Regional Provisional Subclass 489(家族スポンサー)のインビテーションは発給されません。

Invitations Issued for Skilled Independent Subclass 189 Visas

9月1日のラウンドを除いて、2016/2017年度プログラムのすべてのラウンドで、60ポイントでインビテーションは発給されています。10月以降はEOIを提出してからの待ち時間も短縮されています。 プロレイトスキル以外のスキルは、従来EOI提出数も少ない為、60ポイントでも比較的順調にインビテーション発給に至っている事が判ります。 4月26日のラウンドでは、インビテーション発給数が抑えられましたが、5月6月は発給数調整で、比較的多くのインビテーションがプロレイトスキルを中心に発給されるのが通常ですが、今回はSOLリストからMLTSSLへの変更で、数字が抑えられる事になるでしょう。

Pro Rata Occupations

先にも触れましたが、プロレイトスキル(pro rata occupations)に関しては4月26日のラウンドではほとんどインビテーションが発給されませんでした。現在プロレイトスキルは8つが該当していますが、現在EOIを提出中の方も、7月1日以降までインビテーションは発給されないでしょう。

TSSのスタッフ雇用の為の課税方式(2017年5月13日)
(Training Levy for Employers Sponsoring Staff)

2018年3月から、Temporary Skills Shortages (TSS) visa申請においてスポンサーとなる雇用主は「Skilling Australians Fund」に対し課税額(Training Levy)を支払う事が義務つけられます。Skilling Australians Fundは、地元労働者の技能を育成するための見習いや訓練プログラムに資金を提供するファンドです。これにより、S457およびENSのスポンサー(雇用主)の現在の「トレーニングベンチマーク」に置き換えられます。

支払う金額は、事業規模に応じて決まります。売上高が1,000万ドル以上の場合は、より多くを支払うことになります。これらの支払いは、Temporary Skills Shortages(TSS)ビザとENS及びRSMSの両方に適用されます。ビザ申請前に支払うのか、申請時に支払うのか、その支払方法はまだ明確ではありません。

いずれにせよ、スポンサーへの負担が増えるケース・減るケースどちらもありえますが、今までのTraining Benchmark方式よりも、支払い金額・方法がクリアになる事は確かです。以下がスポンサー(雇用主)に対するTraining Levy課金額です。

Small BusinessLarge Business (turnover $10m or more)
TSS $1,200 $1,800
RSMS/ENS $3,000 $5,000

以下が。Temporary Skills Shortages (TSS) visaの申請費用です

Stream Main ApplicantDependent 18 or OverDependent Under 18
Short-Term Stream (2 year validity) $1,150 $1,150 $290
Medium-Term Stream (4 year validity) $2,400 $2,400 $600

2017年7月1日申請費用値上げ

2017年7月1日から全てのビザの申請費用が値上げされます。これは毎年のことですが、今年度は一部のビザを除けば、比較的値上げ率は抑えられているといえます。

Visa TypeCurrent Fee From 1 July 2017% Increase
Student $550 $560 1.8%
General Skilled Migration $3,600 $3,670 1.9%
Graduate Temporary Subclass 485 $1,470 $1,500 2.0%
Partner Temporary $6,965 $7,000 0.5%
Parent (Contributory) $3,695 $3,945 6.8%
457 $1,060 $1,080 1.9%
ENS/RSMS $3,600 $3,670 1.9%
Visitor $135 $140 3.7%
Bridging B $140 $145 3.6%
Business Migration $4,780 $4,875 2.0%
Significant Investor Visa (SIV) $7,010 $7,150 2.0%

S457規定変更のまとめ見解

S457の消滅とそのリスク

STSOLに掲載されているがMLTSSLには掲載されていないスキルを伴うS457応募者は、2017年4月19日以降、最大2年間有効なS457ビザのみを受け取る事ができます。この後、就労ビザの更新は困難で、 移民局は「1回限りの延長が可能である」としています。

2018年3月からは、現行S457ビザに取って代わりThe Temporary Skills Shortage visaがスタートします。S457は無くなります。申請者のスキルがSTSOLに掲載されていれば申請が可能であり、MLTSSLには掲載されていてもSTSOLに掲載されていないスキルは申請する事ができません。またThe Temporary Skills Shortage visa申請にはA Genuine Temporary Entrant(一時滞在宣言)レポートが要求されるようになり、4年以上継続して就労する事が拒否される事になります。

さらに、2018年3月から雇用主がスポンサーとなる永住就労ビザ(ENS and RSMS visas)の規定が変更されます。現在S457ビザ保有者も適応されそうです。 2018年3月以降、MLTSSL掲載スキルのみがENSおよびRSMSビザへの申請が可能です。

これまで、S457保有者は特別な困難なしにS457ビザの継続申請をすることができ、雇用者で2年間勤務した後はTemporary Residence Transition Streamを通じて永住権に切り替え申請することも出来ましたが、今後は2年が3年に引き伸ばされるうえ、MLTSSL掲載スキルのみに限られる事になりそうです。

スタッフの留保問題に直面する雇用主

多くの雇用主は、現在のS457ビザ保有スタッフを「今後もスポンサー雇用していく事が、重大な問題に直面する可能性があること」を認識していません。上記のように、スキルがSTSOLのみにある場合、2年間の延長期間は1回のみで、2018年3月以降はほとんどの申請者に対して永住雇オプションが閉鎖されます。現在のS457ビザ保有者の60%以上がSTSOL掲載のみのスキルです。2016年9月30日時点で、約58,000名のS457ビザ保有者がいます。適切なオーストラリア人スタッフが、適切な期間内にこれらの熟練したスタッフの喪失を補う事ができるかは疑問です。

雇用主の負担コストの増加

Temporary Skills Shortage Visa申請料が、今までのS457申請費用より高く設定されます。現在、S457ビザの申請料は1,060ドルです。TSSビザでは、(STSOLのみ掲載スキルの2年)手数料は1,100ドルになり、中期ビザ(MLTSSL掲載スキルの4年)では2,400ドルになると思われます。また、申請者は2017年7月1日以降の申請では、無犯罪証明の提出が必須になります。特定の国では、数ヶ月かかることがあり、余分な遅延や費用が発生する可能性があります。

Labour Market Testingは、2018年3月からのほとんどの申請で必要となります。これは、雇用主がビザスポンサーになる前に求人宣伝することを必須条件とします。この場合も、追加の遅延と費用が発生する可能性があります。(恐らく日本人をスポンサーする場合は例外となる)

加えて、TSSビザ保有者を使用している雇用者は、現在のtraining benchmarks基準を満たすのではなく、訓練資金を、指定機関(TAFE等)に支払う必要が発生する可能性があります(未定)。現在、雇用者は「賃金支払いを含むトレーニングベンチマークBを満たすこと」で、training benchmarks基準条件をクリアする事ができます。しかし、TSSでは、外部団体に資金を支払う事になるわけです。雇用主がビジネスに直接利益をもたらさないとトレーニング費用を、第三者に支払うと言う事になり、雇用主スポンサーシップは経済的に実行可能性が低くなると言えます。

ほとんどの職種では、従業員は2年間の延長が可能な2年間のビザのみを受け取ります。多くの雇用主は、スポンサーシップ承認を得るために必要な費用と労力が、もはや費用対効果を産まないと感じるでしょう。

スタッフを引き付ける能力

TSSの短期的な性質は、ビザ申請者にとっても魅力的ではありません。その結果、雇用者は高度なスキルを持つスタッフをポジションに引きつけるのが難しいでしょう。

オーストラリアビジネス評議会(The Business Council of Australia)は既に、オーストラリアの上級管理職にビザスポンサーをおこなう雇用主にとっては、ゆうしき問題として反対意見を表明しています。 STSOLではなくMLTSSL掲載スキルに永住権の機会が限られています。 オーストラリアでS457ビザ就労した後、永住権申請することができるという選択肢は、スタッフを引き付ける重要なインセンティブであったのに、これがなくなる事で、良質なスタッフを引き止める事ができなくなるわけです。

永住権プログラムへの影響

「MLTSSL掲載スキルのみPermanent Employer Sponsored optionsが残る」と言う制限は、永住権プログラム全体に大きな影響を与えます。

2015-16年の移住プログラムでは、ENSおよびRSMSビザの申請22,091件中15,334件がSTSOL職業でした。これはアプリケーションの70%近くを占めています。 2017年3月以降、これらの応募者はENSとRSMSの資格を失うことになり、雇用主スポンサー永住権プログラムの大幅な削減が見込まれます。 多くの点で、雇用主スポンサー永住権プログラムは、理想的な方法に近いと考えられていました。申請者の多くは、オーストラリアに少なくとも2年間S457で居住しており、定義上雇用主は被雇用者のためのスポンサーシップを喜んで提供しています。彼らは永住権を取得するとすぐに経済的に貢献しています。多くの場合、すでにオーストラリアで働いています。

逆にThe General Skilled Migration programでビザを取得した場合はどうか?・・・多くのIT professionalsがタクシードライバーになっていたりする事実があります。そういう意味でも、今回のS457・ENS・RSMSを縮小させる改定は改悪と批判されています。

特定の産業への重要な影響

今回削除されたスキルのうち、ほとんどが「頻繁に申請されることはない」スキルです。削除されたスキルのうち147スキルが「2015/16年度にS457申請認可されたのが10件以下のもの」でした。またこのうち、63スキルは、一つの申請もありませんでした。全体として、取り除かれたスキルで2015/16年度にS457申請認可の約8%を占めていたようです。しかし、一部のスキルは、特にターゲットを絞ったようです。 以下は、最も影響を受けた業界です:

Engineering

エンジニアリング分野だけで13スキルが削除されました。前年度411件のビザ申請が行われましたたもので「Production or Plant Engineers, Industrial Engineers, Electronics Engineers and Chemical Engineers」です。興味深いことに、これらの職業の大半はMLTSSLに残っており、GSM(S189)への申請オプションは残されています。ただしMLTSSLは2017年7月に改訂される予定であり、これらの職業は削除される可能性があります。Civil Engineering Technicians, Electronic Engineering Technicians, Mechanical Engineering Draftspersons and Building and Engineering Technicians "Not Elsewhere Classified"等も削除されました。

Sales and Marketing

わずかなセールスマーケティング職種が削除されましたが、これらはすべて比較的人気の高いS457申請可能スキルでした。Sales Representatives in Industrial Products, Medical and Pharmaceutical Productsが削除され、逆に"Not Elsewhere Classified" Sales Representativeが、まだリストに留まっています。またPublic Relations Manager and Market Research Analystsなどは削除されました。Marketing Specialist はリストに残っていますが、大きな制約を受けています。

Trades

28 Trade occupationsが削除されました。これは前年度348件のS457 visaが発給されたスキルです。主なものはTechnicians and Trades Workers Not Elsewhere Classified、Vehicle Painter、Stonemason、Butcher or Smallgoods Maker、Graphic Pre-press Trades Worker、Floor Finisher、Nurseryperson。他のスキルも前年度10件以下のS457 visa発給されたスキルばかりです。

Information Technology

IT関係はほとんどのスキルが残りました。以下3種のみの削除で済みました。Web Developer、ICT Support Technicians nec、ICT Support and Test Engineers nec。

Human Resources

以下の3種が削除されました。Human Resource Adviser、Training and Development Professional、Workplace Relations Advisor。

Science and Research

大学関係のスキルが大幅に削除され、教育界からはクレームが出ています。Research and Development Manager、Biochemist、Microbiologist、Biotechnologist、Life Scientist (General)、Life Scientists nec、Natural and Physical Science Professionals nec、Nurse Researcher。

以上、全てを記載することは出来ませんでしたが、主なものを記載しました。

新Temporary Skill Shortage (TSS VISA)へのタイムスケジュール
(2017年4月29日アップデート)

18 April 2017:(既)Turnbull Governmentが「S457の廃止と新ビザ立上げ」を発表

19 April 2017:(既)218のスキルがスポンサード職種(sponsorable occupations)リストから削除。加えて2つの新しいリストを発表。
-Medium Long Term Strategic List (MLTSSL)
-Short Term Skilled Occupation List (STSOL)
-現行S457のビザ有効期限の変更発表「STSOL記載スキルには2年・MLTSSL記載スキルには従来どおり4年のビザを発給」
-スキルがどちらのリストにもなくなっている場合、S457申請を取り下げる機会を発行

1 July 2017:MLTSSL及STSOL両リストの再度見直し及公表予定
-MLTSSL及STSOL両リストから20~30程度のスキルが削除される予定
-S457申請に無犯罪証明(police clearance)提出が必須になる予定
-現行のトレーニングベンチマーク(training benchmark)が見直される
-英語力の基準が引き上げられる予定(Vocational EnglishからCompetent Englishへ)

1 December 2017:データ照合システムの導入(Data Matching Introduced)
-移民局が既成のS457保有者からTax File Numbers (TFN)を収集し、規定どおりの給与が支払われているか確認の為、税務署(ATO)のデータベースとの照合システムを本格的に開始。違反行為が認められた場合は、ビザキャンセルに繋がる。

1 March 2018:S457ビザの廃止・新ビザ(TSS)の導入2つのStreamが発表される。
-Short Term Streamは2年限定、ENS等永住権のPathwayは廃除
-Medium Term Streamは4年有効、ENS等永住権のPathwayには3年(現行2年)の就労経験が必要となる
-厳しい制限(Caveats)、例えば最低賃金の引き上げなどが、一部のスキルに規せられる
-申請者の最低就労経験が必要になる
-Labour Market Testingが厳格化される(日本人申請者は免除される予定)
-均一的な労働力テストの導入

2017年4月18日規制改定インパクトのまとめ
(2017年4月25日アップデート)

今回の規定変更によるインパクト及び今後の規定変更の予定予測を対象別(S457申請予定者・申請済み者・現保有者・ENS申請予定者・RSMS申請予定者)にまとめてました。

S457申請予定者及申請中の方(Current 457 Visa Applicants)

S457に未だ申請を行っていない申請希望者、もしくはペンディングのかかっている申請者には、今回の規定変更が影響します。特に新しいリスト(STSOL)からスキルが外れている場合、もしくは(及び)最低賃金(minimum salary)、最低職歴(minimum work experience)、ポジション詳細(position details)、スポンサーのビジネス規模(size/nature of business)に関する新たな条件を満たしていない場合は、根本的な申請のやり直しかリジェクトに繋がります。

現在審査にペンディングのかかっている方で、スキルがリストから外れた方には移民局から「有効なスキルでのノミネーションのやり直し」・「新しい条件を満たすことを証明できる追加書類の提出」が指示されると思われます。これらの書類の提出が無理な場合、また新しい条件を満たせない場合は申請撤回(withdrawing your application)をするか、移民局からのRefusal Letterを待つことになりそうです。再申請の可能性は極めて低いでしょう。

こう言ったケース、残るオプションはRSMSへの申請になります。最低賃金(minimum salary)、最低職歴(minimum work experience)、ポジション詳細(position details)、スポンサーのビジネス規模(size/nature of business)に関する新たな条件は、あくまでS457申請に対する規定であり、これらはRSMSには影響していません。また、現時点でENSに申請可能な方は急いだ方が良いでしょう。2017年7月1日及び2018年3月1日の規定変更で、これらの縛りがRSMSやENSに及ばないとも限りません。

ENS申請予定者及申請中の方(Current ENS Applicants)

2017年4月19日以前にENSに申請を行った方、またプロセス中の申請者に今回の規定変更(スキルリスト変更)は影響しません。現在、S457保有者でDirect Entry Streamを通してENSへの申請を考えている方に関しては、残念ながら、今回の規定変更(スキルリスト変更)は影響します。スキルがリストから削除された方々は、将来的にENSへの申請の道が閉ざされる事になりそうです。既にENSへの申請条件を整えている方は、今すぐENS申請の準備を行ってください。少なくとも7月1日以降は、英語力証明の条件が高まり(例:IELTS 6 in each bandレベルが必須になる)。2018年3月1日以降はSTSOL掲載スキルはENSへの申請が不可になる予定です。

現在S457を保有の方(Current 457 Holders)

現在S457を保有している方に直接的な影響はありませんが、以下の場合、影響が出ます:

雇用主の変更(Changing Employer):貴方のスキルがリストから外れたり規制の対象となっている場合、新しいノミネーション申請に影響があります。新しい規定が、そのまま新しいノミネーション申請にかかります。

S457の延長申請(Extending your 457 Visa):貴方のスキルがリストから外れた場合、延長申請は困難です。また貴方のスキルがSTSOLに掲載されているもののMLTSSLに掲載されていない場合は、2年の延長しかできません。そして「2年しか延長できない」と言う事は、次の延長申請は出来ない事を意味します。

今後のENSへの申請(Applying for Permanent Employer Sponsored Visas)

貴方のスキルがSTSOLに掲載されているもののMLTSSLに掲載されていない場合は、2018年3月1日以降、ENSへの申請が不可能になります。恐らくですが、現在「S457にて2年就労するとENSへの申請が可能になる」が3年就労に変更される可能性が高まっています。また、申請可能年齢が49歳から44歳に引き下げられる事になりそうです。

Temporary Skills Shortages (TSS) visa

2018年3月1日以降、S457はTemporary Skills Shortages (TSS) visaに切り替わりますが、このTSSはS457よりも高い条件が設けられます。現在予測されているのは:

最低2年以上の職歴を有する事(Minimum of 2 years work experience)新卒者は必ずS485等を通して2年の就労経験を積む必要に迫られます。これもタイムフレームを考えるとかなり困難です。

労働者市場調査(Labour Market Testing for most applicants)の厳格化。現在日本人はLabour Market Testingの対象ではなかったのですが、適応される可能性が高まってきました。

英語力の厳格化(Higher English for 4-year visas)現在S457に必要なのは比較的低い英語力ですが、これが一律IELTS 6 in each bandレベルが必須になると考えられます(他のテストでも可)。

RSMS申請予定者の場合(Future RSMS Applicants)

現在のところRSMSへの影響は限定的です。RSMSOLは変更無くSTSOLの様な条件限定も設けられていません。ただし、将来的に(2018年3月を目処にと思われますが)、英語レベルの引き上げ、最低就労経験年数の引き上げ、年齢上限の引き下げが予測され、またRSMSOLの大幅縮小が予測されます。

【2017年4月18日規制改定概略】

2018年3月実施を目途にTemporary Work (Skilled) visa (subclass 457 visa)が廃止され、Temporary Skill Shortage (TSS)ビザが新しいビザとして実施されます。この新しいビザは、オーストラリアで特に深刻な人材不足を招いている業界・ポジションの審査の強化、さらには現在海外からの労働力によって補てんされている約95000人分の雇用の機会をオーストラリア人へ・・・というのが今回の変更方向性の根本背景にあります。 SC457申請済及び申請予定者に影響が出ております今回の変更の中で、発表即日施行(2017年4月19日施行)はスキルリストの変更です。リストインしているスキルが216除外され、申請できるスキルが大幅に削減されました。(今後7月1日、来年3月にさらにリストの見直しが行われるという流れが濃厚です。)また、リストインしている59スキル対して追加条件が課せられました。 今まで、使用されていたスキルリストの名称も以下のように変更になります。
l Skilled Occupation List (SOL)廃止変更Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL) replaced the previous
l Consolidated Sponsored Occupation List (CSOL) 廃止変更Short-term Skilled Occupation List (STSOL) replaced the previous

SOL及びCSOLが突然廃止変更された事により、GSM系ビザにも大きな影響が出ています。主に多くのSkillがリストから突然削除され、また一部のSkillに関しては「S189には申請できてもS190やS457には申請出来ない」と言った今までにない、変則的な状況が発生しています。GSM、特にIT系・エンジニア系の申請希望者は注意が必要です。

今後、2018年3月の変更プロセス完了を目途に段階を踏んで規制項目変更がさらに行われていきます。(基本的に厳しくなります。)
l スキルアセスメント必須スキル見直し
l スキルリスト(MLTSSL・STSOL)
l 英語力基準見直し
l ビザ有効期限
l トレーニングベンチマーク
l 無犯罪経歴証明必須
l 457オンライン申請フォームシステム改善(質問事項増)
l 申請スキルにおける就労経験
l LMT必須(免除国除く)
l 457ビザ国内延長制限
l DIBP・ATOとのデータ連携強化(申告数値マッチング)

突然の規定変更で、サイト内容のアップデートが追いついていませんが、主要変更内容は今週中にアップデートしていきます。

SkillSelect Update 2017 March
S189インビテーション発給状況(2017年3月18日)

Non-Pro Rata Occupations

多くの職種スキルにて、189もしくは489のインビテーションを得るには60ポイントで充分であり、Non Pro Rate Occupationの申請希望者には、未だ充分に期待が持てます。今年度2016/2017も既に4分の3のインビテーションラウンドが終了しようとしていますが、未だ目標数の48%しか189/489へのインビテーションは発行されていません。細かく言うと、今年度2016/2017の189/489プログラム年間合計で48,000のインビテーションが発行される予定ですが、3月の1回目ラウンドが終了した時点で23,021のインビテーション、全体の48%しか発行されていないのです。

同様に、489の場合、当初の計画では2016/2017年度年間合計4,800のインビテーションを発行する予定ですが、現時点では1,082が発行されたに過ぎません。これは全体の23%に過ぎません。パーセンテージが低い理由はSOLの掲載スキル保有者は189を優先し、489を回避する為と思われます。

Pro Rata Occupations

Pro Rateを適応されているスキルに関する状況は、かなり厳しい状況といえます。EOI (Expressions of Interest)の申請数に対し各ラウンドで発行されるインビテーションの数が限定されている為、EOIからの待ち状態の申請者が蓄積していく一方の為、Waiting時間(待ち時間)が長くなっていく傾向にあります。

会計士(Accountant)や監査(Auditor)は最も困難なスキルと言えます。現在、インビテーションを得るためには70ポイント必要ですが、インビテーションの待ち時間は、仮に70ポイントを換算できる申請者でもこの3~6月待ちと、かなり長くなっています。すべてのIT SOL職種もプロリストにもあり、招待には65ポイントが必要です。ラウンドによっては60でもインビテーションを発行したケースはありますが、これは稀で、原則65ポイントが下限と考える必要があります。ICTビジネスアナリスト&システムアナリスト(ICT Business and System Analysts)は現在、65ポイントあっても、インビテーションの待ち時間が31週間。コンピュータネットワークプロフェッショナル(Computer Network Professionals)は6週間、ソフトウェア&アプリケーションプログラマー(Software and Applications Programmers)は4週間の待ち時間となっています。

エンジニアに関しても、全てのスキルでプロレイト65が適応されています。electronics engineersはここ数ヶ月で60と65ポイントの間で変動しました。エンジニア系スキルには、プログラム年度の中途に追加されので為、既に定数を埋めつつあるものが多くEngineering Professionalsが96%、Industrial, Mechanical and Production Engineersが93%となっています。エンジニア系に関してはState Nomination190への申請しかオプションが残されていない状況といえます。

Occupation/SubclassPoints RequiredWaiting Time4278142795Running TotalTarget% Filled
189 - Most Occupations60Next round12531832230214800048% filled
Accountants7022 weeks981962100250084% filled
Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers7012 weeks551101155141382% filled
ICT Business and System Analysts6531 weeks601201320148289% filled
Software and Applications Programmers654 weeks2254504748566284% filled
Electronics Engineer6014 weeks2958821100082% filled
Industrial, Mechanical and Production Engineers 6516 weeks1734 1433153993% filled
Other Engineering Professionals6511 weeks2856962100096% filled
Computer Network Professionals656 weeks501001382142697% filled
Skilled Regional Provisional Subclass 489 60Next round27321082480023% filled

March Round

以上の様な、特定のスキルに対しては厳しい状況ですが、3月1日のラウンドは興味深いものでした。通常の2倍のインビテーションが発行されたということです。先にも触れましたが、今年度2016/2017の189/489プログラム年間合計で48,000のインビテーションが発行される予定ですが、実際には48%しか発行されていないため、数字調整の為多くのインビテーションが発行されつつあることを意味します。

この状況がPro Rata Occupationsのインビテーション発給にどう影響するか?ポイントの引き下げが一時的に起こるのか否かは推測できません。

State nomination requirements for 190 and 489 visas

この3月に入り、190/489を巡っても動きがありました。州によって対応が大きく分かれています。例えば、WAは今週、WASMOLのレビューがあるまで、190と489の発行を停止したと発表しました。 ACTは最近、オフショア申請者のための州のNominationを停止しました。現在はACTに住んでいる希望者にのみ可能です。ビクトリア州は今年度、ITプロフェッショナルをかなり積極的にNominateしましたが、新しい会計年度(2017/2018年度)まで中断を決定しました。

とは言え、これらの変更にもかかわらず、州指名190は、有用なオプションであることには間違いはありません。2月からの数字によれば、NSW、南オーストラリア、ビクトリアは、まだ一般スキルへのスポンサーシップ発行は依然として活発であり、かなりの数の指名が発行されています(合計月間1,578件)。

Visa subclassACTNSWNTQldSATas.Vic.WATotal
subclass 190344201574141 4623417 981
subclass 4890325693 7000206
subclass 18805004014219914319
subclass 1320801928041372
Total3451020139276118437441578

GTEに関しての最新情報(2017年3月11日)
Genuine Temporary Entrant (GTE) Requirement for Student Visas

このところ学生ビザ申請がリジェクトされたご相談をよく受けます。学生ビザが拒否される最も一般的な理由の1つは「Genuine Temporary Entrant」の要件を満たすための証明が不十分であるためです。この要件を、移民局が評価する際の主な要因と、オーストラリアでの学生ビザ取得の可能性を高めるための実践的なガイダンスを説明します。

学生ビザを申請する際には「留学コースを修了し、帰国して母国で学んだスキルを使用する事を」宣言する必要があります。実際には卒業後の就労日S485のオプションがあり、またそこからS189/190や雇用系ビザ申請への道筋があるので「学生ビザ申請にあたって、必ず帰国しますと宣言させるのは矛盾しているのではないか」と思われるでしょうか、現実問題として、このGTEレポートで「将来、オーストラリアに定住を目的としています」と書けば、学生ビザが拒否される可能性が高まります。

GTEで書かれなくてはいけない要素は次のとおりです。
-自国の状況
-申請者の潜在的な状況
-申請者の未来への「コースの価値」
-申請者の旅行の記録
-親など法的保護者または配偶者の意向
-その他の関連事項

自国の状況Circumstances in Your Home Country

この項目は日本人には当てはまりませんが、移民局は「申請者が母国に戻らないことを望むかもしれない」要因を、以下の要素から照査します。
-政治的または市民的不安
-徴兵制度回避の意図
-申請者の母国における経済的状況
移民局はまた、帰国を奨励する要因を見ていきます。例えば、申請者が母国で就労している場合、勉強休暇を承認した場合などです。申請者が自国または近親者に「財産・資産」を持っている場合は考慮に入れることができます。
申請者が留学することを計画している同様のコースが、申請者の母国で利用可能かどうかも確かめます。何故?申請者が母国でのコースを履修するのではなく、オーストラリア留学を決めた理由の説明が必要です。

申請者の潜在的状況Potential Circumstances in Australia

移民局は「申請者のオーストラリアの潜在的な状況をよく知っているか否か?」調べます。例えば、移民局は、申請者のコースや大学についての詳細を知っているかどうか?オーストラリアの生活費や生活費を調べているか?オーストラリアで生活していく為の知識を充分に有しているか?申請者のオーストラリアに対する知識の度合いを測ります。

また、オーストラリアにどの程度のコネクションが有るのかを調べます。これには親戚やオーストラリアのパートナーが含まれます。実際に、GTEに「オーストラリア人の恋人が居て、将来的に結婚」をGTEで書いた申請者がリジェクトを受けたケースもあります。

申請者の未来へのコースの価値Value of the Course to Your Future

留学するコースが、申請者の選択したキャリアにどのように役立つかを説明する必要があります。申請者が以前に勉強したこと、申請者の仕事で現在何をしているのか、申請者のキャリアの抱負が何であるかに関連付けることが必要です。

申請者が、今までに学んだこととは異なる分野で勉強する場合、または以前の資格よりも低いレベルで勉強する場合は、問題が発生する可能性があります。この場合、コースをやるための動機を説明するために余分な努力を払うべきです。特にQualification Down(学士号保有者がDiplomaを行う場合など)は移民局が疑問を抱くポイントとなります。

申請者の渡航履歴Your Immigration History

移民局は申請者の渡航履歴を確認します。渡航履歴に次のようなことがある場合は、説明が必要です。
申請者がオーストラリアで長い時間を過ごしたことがあるならば、申請者がオーストラリアで申請者の滞在を延長し、ここで働こうとしているのではないかと疑われます。
過去に査証拒否があった場合、特に以前に恒久的な査証を申請していた場合。
過去に学生ビザの条件を破った経験が有る場合。例えば労働条件を超えて働いていた。オーバーステイ歴が有るなど。

法的保護者または配偶者の意向 - 申請者が18歳未満の場合

子供が学生ビザを申請している場合、保護者は、オーストラリアで勉強する子供を送るための状況と動機を説明する声明を提出する必要があります。

その他の関連事項Other Relevant Matters

その他の要因は以下です:
-申請者の親族の渡航履歴 - 例えば、オーストラリアの難民認定申請の歴史がある場合
-現在または以前のビザ申請で提供された情報の不一致
-自国の国民による詐欺に関する統計情報

GTE要件を満たすMeeting the GTE Requirement

学生ビザを申請する際には「モチベーション・ステートメント」を提示することが非常に重要です。これは申請者の背景を通して、オーストラリアで勉強したい理由を明確にする必要があります。将来のキャリア目標に、留学がどのように役立つのかを論理的に説明する必要があります。

Cancellations of 457 Visas
457ビザキャンセルの新基準(2017年3月4日)

2016年11月以降、移民局はS457・ENSのコンプライアンスを強化し、ビザをキャンセルする可能性を以前にも増して高めています。主な対象となるのは:
- S457保有者(雇用者)がスポンサーの会社を辞めた場合のビザ保有者のビザキャンセル
- S457パートナーとのDe Fact関係が終わった場合のパートナーのビザをキャンセル

Cancellations of S457 Partner’s VISA

典型的なケースは、配偶者の関係が崩壊した場合です(De Fact、正式婚姻者問わず)。夫婦やDe Factにて、2人がビザを取得している場合、もしこの関係が解消された場合は、移民局への報告が義務付けられています。そいて移民局に報告した場合、パートナーはビザ取消しの予定通知(NOICC)を受け取ります。 パートナーはビザをキャンセルに対して異議申し立てを行う事ができますが、相当な理由無しには受理されることは考え難いです。

Cessation of employment

S457保有者(雇用者)がスポンサーの会社を辞めた場合、以前は雇用停止後90日以内に別のスポンサーを見つけることでS457ビザの継続が可能でしたが、現在は60日に短縮されています。2016年11月以降、60日以上雇用を停止した従業員はビザの条件に違反しているとみなされます。 60日間の期間は、2016年11月19日以降に付与された457のビザに適用されます。60日以上雇用を中止した457保有者は、ビザキャンセルに直面する可能性が高いため、雇用を中止する場合はこれを認識することが非常に重要です。

CSOL(Consolidated Sponsored Occupations List)の変更

移民大臣は457スポンサーシップの認定リストであるCSOLの職業数を減らず方向であることを公表しています。現段階では何時変更になるか言及できませんが、2017年7月1日に変更が行われる可能性が高いです。大臣は、スキル・ミーティング(MACSM)閣僚諮問会議に457リストをレビューするよう命じ、その報告書は2017年上半期に上がる予定です。変更が行われた場合、最も可能性の高い日付は2017年7月1日ですが、リストは新しい法律文書を発行することによっていつでも変更することができます。可能性の高い職種としては、各種マネージャー関連とも言われています。

Possible Increase to Minimum Salary for 457 (TSMIT)

457(TSMIT)の最低給与の増額が予定されています。2017年3月現在、AU$53,900.00-がS457申請に必要な最低年間給与額ですが、この額が2013年7月に設定された事もあり、物価の上昇状況を鑑みて見直しが検討されています。 TSMITのレビューは、2015年12月に大臣によって委託され、2016年4月に政府に報告する予定でしたが、これまでのところ、勧告や実施時期に関する情報はありません。しかし、オーストラリアの人口研究機関の最近の報告によると、IT労働者の給与が最低限に抑えられていることが示唆されており、これが問題視されているため、見直しのきっかけになりつつあります。言い方を代えると、多くのITプロフェッショナルがS457にて雇用されており、IT業界全体の平均給与額から見ると低額の給与で雇用されているという事です。

457 Temporary Business Sponsorship Visa審査関連

S457の審査基準が厳しくなっています。数年前に比べ、審査期間が長くなり、下記の証左が厳格になっています。以前の審査に対するイメージでの申請はかなわなくなりつつあるのでご注意ください。特に下記の4点に対し、理論的な証明が必要になりつつあります。
- トレーニングベンチマークの達成(Sponsor申請)
- ポジションの有無の証明(Nomination申請)
- 給与の正当性(Nomination申請)
- 申請者の技術適正(Application申請)
申請前に、雇用主と充分に合意を取り付ける作業が必要です。特にベンチマーク条件を満たす為には費用がかかります。また、給与面を算出する際に、充分なリサーチが必要となっています。ご注意ください。

トレーニングベンチマークの達成(Sponsor申請)

トレーニング評価水準を満たすには2種類の方法があります。「最近の給料の最低2パーセント相当額をオーストラリア国民又は、永住者の産業トレー ニング基金に支払う方法」又は「オーストラリア国民又は、永住者の職員トレーニングに給料の1パーセント相当額を使う方法」。この後者のトレーニングには「On Job Training (社内スタッフによる社内トレーニング)」も含まれており、相応のトレーニング計画書を提出することによりベンチマークBに含める事ができます。 ただし、最近ではこのOn Job Trainingに対する証左が非常に厳しくなりました。以前は認められていた「トレーニングの為の旅費」なども、簡単には認めてくれなくなりつつあります。ロジカルに内容の整ったプランニングシートの提出が必要です。

ポジションの有無の証明(Nomination申請)

ノミネーション申請を行う際、移民局は「そのポジションが、申請者にビザを取得させる為に作り出したポジションでないか?本当に必要となっているポジションか?」を証左します。特にマネージャー系のポジションとなると、無理やり付け足したような印象を与えるもので、厳しくチェックされるといえます。論理的になぜそのポジションに海外からの人材が必要なのか、充分な説明が必要です。

給与の正当性(Nomination申請)

2017年現在、ビザ申請の対照となりえる最低賃金はAU$53,900.00-です。では「なんでもAU$53,900.00-に設定すれば良いのか?」と言うとそういうわけにはいきません。現在のオーストラリアの賃金水準から行くと、この金額は必ずしも大きな金額ではないのですが、職種によっては水準以上であったり、水準以下であったりします。 移民局は申請時に提出された賃金が、そのポジションに相当なものなのかを確認します。提出時に「一定のリサーチを行って設定した」証拠を提出する必要があります。ロジックに設定賃金が、そのポジションに相当のものであることを納得させなくてはいけません。

申請者の技術適正(Application申請)

ノミネートされるスキル(ポジション)に相当しない申請者の申請はリジェクトされます。これは学歴・職歴・資格を基に判断されます。TRA系以外は原則Skill Assessmentが免除されているとはいえ、申請時に学歴・職歴・資格資料の提出が必要であり、ノミネートされるスキル(ポジション)に全く関係の無い学歴・職歴・資格とみなされた場合は「Skill Assessmentの指示」が出ますが、これは実質的なリジェクトにつながります。

SkillSelect Update 2017
S189インビテーション発給状況(2017年2月11日)

2017年に入り3回のラウンドが終了しました。今年度に入ってからのインビテーション発給状況は下記のグラフになります。ご覧の様に、7月・8月・9月のラウンドで多くのインビテーションが発給された後は発給数が減っていますが。これは例年のことです。既に2万近いインビテーションが発給されてしまいましたので、今後も減少傾向を辿るのは確か。6月に調整の意味で数字が増加はするでしょうが、現在EOIを提出積みの方は待ち時間が少々かかると思われます。

Visa subclassJulAugSepOctNovDecJanFebMarAprMayJuneTotal
Skilled 1893050 2800 420024001861246520161144 0 0 0 0 19,936
Regional 489200 200 36310069694428 0 0 0 0 1073
Total 3250 3000456325001930 2534 2060 1172 0 0 0 0 19837

昨年12月にあたらに幾つかのスキルがPro-Rateスキルに加えられてしまいました。が、今のところRegistered Nursesはリストから再度除外された模様です。またElectronics Engineerに対しても60でもインビテーションが発給されている状況です。

Occupation IdentificationDescriptionPoints score
2211Accountants70
2212Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers70
2334Electronics Engineer60
2335Industrial, Mechanical and Production Engineers65
2339Other Engineering Professionals65
2611ICT Business and ?System Analysts65
2613Software and Applications Programmers65
2631Computer Network Professionals65

なお、2017年に入ってからのインビテーションラウンドのポイントグラフが以下(移民局サイトより引用)。やはり65ポイント保有者が優先的にインビテーションを発給されているのが良くわかります。年齢・英語力とスキルの兼ね合いでは60ポイントギリギリではなかなかインビテーションが発給され無いことの現われです。

SkillSelect Update December 2016
S189インビテーション発給状況(2016年12月17日)

少し時間が経ってしまいましたが11月のインビテーションラウンドの分析結果です。今回のラウンドでは下記の3スキルがPro-Rateスキルに加えられてしまいました。
Electronics Engineer
Industrial, Mechanical and Production Engineers
Registered Nurses

この結果、この3種に関しては、今後パスマークが変動的になり、またEOI提出からインビテーション発行までの待ち時間が長くなります。

Invitations Issued for Skilled Independent Subclass 189 Visas

11月ラウンドに関して言えば大きな変化はありませんでしたが、インビテーションの発行数は少なめに抑えられました。これは12月のインビテーションラウンドで多めに発行されるためです。 ただし、今回上記3スキルがPro-Rateスキルに加えられてしまった事は驚きです。

Registered Nurses

Registered Nursesに関しては、申請枠の僅か7.6%しかインビテーションが発行されていないにもかかわらず、Pro-Rateスキルに加えられたのです。はっきりは判りませんが、今までのラウンドでは各ラウンドで130以上のインビテーションがRegistered Nurseに発行されていたのもかかわらず、11月に限って27に減ったのは、パスマークが65に設定された為と思われます。これが一時的なことか、または継続的に続くのか、現在分析中です。

Industrial, Mechanical and Production Engineers

Industrial, Mechanical and Production Engineersに関して言えば、既にCellingの84%のインビテーションが発行されてしまったので、Pro-Rateスキルに加えられてしまったのは仕方がないことと言えます。11月23日のラウンドではパスマークがいっきに70に引き上げられてしまい、僅か17のインビテーションしか発行されませんでした。ただし、これは年度中間期の数量調整とも考えられます。または、意図的に申請希望者をS190に流れるように仕組んだ可能性も有ります。 と言うのも、2017年以降エンジニアが供給過多になる州が有るため、比較的需要のある州(State Nominationリストにエンジニアを掲載している州)に人材が流れるように意図した可能性もあります。

Electronics Engineer

Electronics Engineerも同じく、各ラウンドで60インビテーションが平均的に発行されていましたが、11月のラウンドでは2回あわせても29のインビテーションしか発行されませんでした。Cellingは58%なので、2017年の4月以降は数量調整で引き下がる可能性もありますが、現行のまま行けばパスマーク65が維持されそうです。Electronics Engineerも同じく、2017年以降エンジニアが供給過多になる州が有るため、比較的需要のある州(State Nominationリストにエンジニアを掲載している州)に人材が流れるように意図した可能性もあります。

SOL見直し検討ニュース(2016年11月25日)
Changes to Skilled Occupations List Flagged

現在、以下52のスキルに関し、SOLから削除することを検討している事が公式に発表されました。この52のスキルに関しては2015/2016年度にも検討されながら、結局削除されずにSOLに残ったのですが、今回は削除される可能性がかなり高まったと言えます。平行してCSOLの見直しも検討されており、S457やS190申請への影響が出ることは必至です。 削除されるとすると2017年7月1日からと予測しますが、全てが削除される訳ではないと思われますが、リスクは均等にあります。特に人材が余剰ぎみになりつつあるAccountant系とEngineer系はハイリスクです。影響を避けるためには、早く申請するしかないのが現状です。2017年7月1日まで、あと7ヶ月。Skill判定は平均3ヶ月かかります。またEOIを提出してからインビテーションが出るのに4~5週間を見た場合、今すぐに準備を始めないと間に合わないとも言えます。

SOLから削除が検討されているスキル

Production Manager (Mining)
Accountant (General)・日本人申請者の多いスキル
Management Accountant
Taxation Accountant
Actuary
Land Economist
Valuer
Ship’s Engineer
Ship’s Master
Ship’s Officer
Surveyor
Cartographer
Other Spatial Scientist
Chemical Engineer
Civil Engineer
Geotechnical Engineer
Quantity Surveyor
Structural Engineer
Transport Engineer
Electronics Engineer・日本人申請者の多いスキル
Industrial Engineer
Mechanical Engineer・日本人申請者の多いスキル
Production or Plant Engineer
Aeronautical Engineer
Agricultural Engineer
Biomedical Engineer
Engineering Technologist
Environmental Engineer
Naval Architect
Medical Laboratory Scientist
Veterinarian
Medical Diagnostic Radiographer
Medical Radiation Therapist
Occupational Therapist
Podiatrist
Speech Pathologist
General Practitioner
Anaesthetist
Cardiologist
Endocrinologist
Gastroenterologist
Intensive Care Specialist
Paediatrician

影響の出るビザ申請

SOL変更に伴いSkilled Independent Subclass 189に影響が出ます。
SOL変更に伴いGraduate Work Stream of the Graduate Temporary Subclass 485に影響が出ます。
CSOL変更に伴いEmployer Nomination Scheme Subclass 186に影響が出ます。
CSOL変更に伴いOccupational Trainee Stream of the Training Subclass 407 に影響が出ます。
CSOL変更に伴いSkilled Nominated Subclass 190に影響が出ます。
CSOL変更に伴いTemporary Business Sponsorship 457に影響が出ます。

SOL削除検討のニュースソース

SBSニュース:Immigration Minister Peter Dutton had indicated that the government is looking at cutting the occupation list for skilled migrants. http://www.sbs.com.au/yourlanguage/punjabi/en/article/2016/11/21/52-jobs-may-get-removed-skilled-occupation-list

SBSニュース:457 Visa ? Cuts to Occupation list for skilled migrants http://www.sbs.com.au/yourlanguage/punjabi/en/article/2016/11/20/457-visa-cuts-occupation-list-skilled-migrants

短期ビザのサブクラス再編(2016年11月19日)
New Temporary Activity Framework from 19 November 2016

今回、短期アクティブ(Temporary Work)系の6つのビザサブクラスが廃止・再編され、また2つの新しいビザサブクラスが立ち上がりました。 スポンサーシップの手配も簡素化されています。

廃止・再編の対象となったビザは:
Training and Research Subclass 402 visa・完全廃止再編
Temporary Work (Short Stay Activity) Subclass 400 visa・一部ストリーム再編
Temporary Work (Long Stay Activity) Subclass 401 visa・一部ストリーム再編
Entertainment Subclass 420 visa・完全廃止再編
Superyacht Crew Subclass 488 visa・完全廃止再編
Special Program Subclass 416 visa・一部ストリーム再編

再編後のビザは:
Training Subclass 407 Visa・新サブクラス
Temporary Activity Subclass 408 Visa・新サブクラス
Temporary Work (International Relations) Subclass 403 Visa
Temporary Work (Short Stay Activity) Subclass 400 Visa

Training Subclass 407 Visa

この新しいサブクラスは基本的にTraining and Research Subclass 402 visaの継承です。
○Occupational Trainee: workplace based training
○Professional Development: where there is a training agreement between an Australian and an overseas organisation
2つのストリームをそのまま「Training Subclass 407 Visa」と言う名称で再編されました。
主な変更は「Occupational Training」のトレーニングがスポンサーから直接提供されている事が必須となり、第三者(Third Party)がアレンジメントしたトレーニングを受けることはできなくなりました。

Temporary Activity Subclass 408 Visa

この新しいサブクラスは以下のサブクラス及びストリームを統合したものです。
○Invited Participant stream from the Temporary Work (Short Stay Activity) Subclass 400 visa
○Exchange, Sport, Religious Worker and Domestic Worker (Executive) streams from the Temporary Work (Long Stay Activity) Subclass 401 visa
○The Entertainment Subclass 420 visa
○The Superyacht Crew Subclass 488 visa
○The Research Stream of the Training and Research Subclass 402 visa
○The Special Program stream of the Special Program Subclass 416 visa
主な変更として「Invited Participant stream」において、かなり広範囲での活動が認められるようになる事と、参加者に給与が支払われる(もしくは参加費が支払われる)ことを認められる点です。また「Research Stream」では、最低賃金が引き上げられる事です。

Temporary Work (International Relations) Subclass 403 Visa

これは日本人にはほとんど関係の無いビザです。Temporary Work (International Relations) Subclass 403の一つのプログラム「Seasonal Worker program」と言うのがありますが、もともとSpecial Program Subclass 416 visaの一部でしたが、新たなサブクラスとして独立しました。

Temporary Work (Short Stay Activity) Subclass 400 Visa

The Invited Participant stream has been moved to the Temporary Activity Subclass 408 visa, and the visa renamed to Temporary Work (Short Stay Specialist) visa.

Sponsorship Requirement

これらテンポラリー就労ビザにはスポンサー(受け入れ側)が必要です。以前のサブクラスのスポンサーシップを保有している場合、6か月間(つまり2017年5月18日まで)は現行のスポンサーシップが有効で、使用することができます。 その後は再承認を申請する必要があります。

2016年11月19日のその他申請規定変更

申請書に載せる家族の定義規定変更
Including Family Members Changes from 19 November 2016

独身でビザを申請する方には関係の無い変更ですが、ビザ申請に副申請者として家族を同時に申請する場合の「家族」の定義がこの11月19日から変更になります。 今までは、日本からの申請ではあまりないケースですが、申請に配偶者や子供ではない扶養家族・親近者(dependent relatives)を掲載することも可能でした(認められるかどうかはケースによって異なる)が、今回の変更で「配偶者」と「戸籍上の子供」しか申請できなくなりました。過去にはS457の申請の際に、扶養の必要な両親を申請書に掲載するケースなどもありましたが、今後は対象外となります。

また現在、子供は18歳未満でないと申請できませんでしたが、申請可能対照となる子供の年齢が23歳未満(adult children)に引き上げられました。今までにも、18歳以上の子供を申請に載せることは可能でしたが、経済的に扶養する必要がある証明の提出が義務付けられていました(学生であること、もしくは障害があり就労できない事などの証明)が、今後は23歳以上の子供を申請に載せる場合にのみ、これらの証明が必要になります。

SkillSelect Update October 2016
S189インビテーション発給状況(2016年11月13日)

2016/2017年度S189プログラムのインビテーション発給状況に関するニュースです。全体的に見て、ほど想定内の推移を見せています。EOI提出からインビテーション発行までの平均待ち時間が1~2週間と非常に早くなったのが、昨年度に比べると、驚かされる点です。必要最低スコアは60のままですが、9月1日ラウンドのみ65ポイント保有者を優先した事が伺えます。

発給数も、7月ラウンドでは大きな上下がありましたが、これは例年のことで、昨年度の持ち越し分を最初のラウンドで処理した為です。その後の数字は横ばいです。ただし、12月~1月のラウンドでは800程度まで落ち込む事が予想されます。

プロレイト職種Pro Rata Occupations

ご存知の通り、現在、一部のスキル(下記6種)にはプロレイト(Pro Rata)システムが採用されています。
- 2211 - Accountants
- 2212 - Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasures
- 2339 - Other Engineering Professionals
- 2611 - ICT Business and Systems Analysts
- 2613 - Software and Applications Programmers
- 2631 - Computer Network and Systems Engineers
下記表を見ていただいて判るように、インビテーションの待ち時間・パスマーク共に不安定で非常に流動的です。特にAccountantsやAuditors関係はパスマークが70から下がらず、発給数ゼロのラウンドもあり、厳しい現状がうかがえます。IT系に関してもラウンドを追うごとに厳しさを増している事がわかります。これらの傾向は年度内続くでしょう。恐らく来年3月にはインビテーション発給数が定数に達するスキルも出てくると思われます。現在S485にてPYPを経験中の方々も、S485の有効期限内に、余裕を見てのEOI申請を準備した方が良いかと思います。

親引き寄せビザ新タイプ導入(2016年10月29日)

現在オーストラリア政府移民局では、新しいタイプの親引き寄せビザ(new temporary parent visa)を検討しています。と言うのも、現在、親引き寄せビザによって永住権を発行されたビザホルダーの社会福祉費用(health and community services)が、ビザホルダーが入国後死亡するまでに、一人当たり平均AU$300,000以上かかっている事が問題視されているからです。現在提案されているビザは、永住ビザに代わるものとして、オーストラリア永住者の親のために、暫定ながら長期滞在を可能にするものです。

スポンサーシップ(Sponsorship)

親を引き寄せる場合、スポンサーになるのはオーストラリア永住権・市民権保有者である子供に限られるのですが、オーストラリアに貢献している健全な人柄の人物で有ることを証明しなくてはなりません。経済的に相応のTAXを収めていること。親を引き寄せても、充分に養っていける経済力が有ることを証明しないといけません。現在検討しているのが、このスポンサーの「オーストラリアへの経済的貢献度」によって、優先順位をつける方法です。

ビザの期間(Visa Duration)

新しい暫定ビザの期間は5年。ただし下記の条件によっては1~3年に限られることもあります:
- 健康状態及び年齢(Health and age of applicant)
- 過去の海外渡航歴(Immigration history)
- 親及び引き寄せる子供の経済状態(Financial capacity of the applicant or sponsor)
- 親及び引き寄せる子供の相互依存状況(Needs of the applicant or sponsor)

健康条件(Health Requirement)

申請者(親)は健康診断を受け、基準を満たすことが条件になります。基準は現行のものと変わらないと想定しますが、新しいシステムの下では、出身国のリスクレベルによっても評価を加えるようで、日本のリスクレベルがどのように設定されるかは今のところ不明です。なお、オーストラリアのプライベート保険会社の健康保険に加入する事が義務付けられます。

債券の保有(Assurance of Support Bond)

親がオーストラリアに滞在する期間、スポンサーは下記の債券のいずれかを保有する事が義務付けられそうです。そしてこれらの債券の利益から、健康費用を当てるように計られます。
- A contingent loan: this would be similar to the Higher Education Loan Program and would see the sponsor pay back any costs through the tax system.
- Investment in state or territory bonds: on maturity, the bond would be repaid, less any incurred costs
- Enforceable legally binding agreement

英語力(English Requirement)

今までのParent VISAには無かった項目ですが、申請者(親)にも最低限の英語力が必要になる可能性があります。現在検討されているレベルはFunctional English(IELTSで言えばat least 4.5 averaged over the four components)です。

ワーキングホリデイビザ規定変更ニュース(2016年10月1日)
Upcoming Changes to Benefit Working Holiday Makers

ワーキングホリデイビザプログラムの規定が2017年1月1日より変更になります。今回の規定は、今後ワーキングホリデイビザへの申請を考えている人にも、既にワーキングホリデイビザで豪州にこられている方にも、有利な条件変更が組み込まれています。主な変更は以下の4点:

年齢制限の引き上げ(Increase to Age Limit)

現在、ビザ申請時の年齢制限は31歳未満ですが、これが2017年1月1日より35歳未満に引き上げられます。31歳を既に越え、ワーキングホリデイビザ申請機会を失っていた方にも、申請機会が再び復活しました。

就労機会の変更(Change to Work Rights)

現在、ワーキングホリデイビザ保有者は「同一の雇用者の下では、6ヶ月以上就労することが出来ない」規定になっていますが、これが2017年1月1日より柔軟になり「同じ雇用者でも、就労場所が異なれば最大12ヶ月間、同じ雇用主の下で就労可能」になります。

申請費用引き下げ(Reduction in Application Fees)

現在、申請費用はAU$440.00ですが、2017年1月1日よりAU$390.00に引き下げられます。

納税率の変更(Tax Changes)

現在、ワーキングホリデイ就労者の納税率は「年間収入AU$37,000以下の場合は32.5%」と、非常に高いものですが、これが19%に引き下げられます。年間収入AU$37,000を超える場合は、豪州一般の納税率が適応される事になります。 雇用主がATO(Australian Taxation Office)に登録が必要ですが、登録した場合、低い率の適応がされます。しかし一方で、雇用主からWH就労者に掛けられているスーパー(superannuation:掛け金型年金)は、WH就労者がオーストラリアを離れると同時に政府に没収される事になります。

ファミリー系ビザのスポンサーシップ申請の変更に関し(2016年9月18日)
Proposed Legislation to Tighten Family Sponsorship

ファミリー系ビザのスポンサーシップの基準・プロセスが見直され、スポンサーシップ取得(認可・Approved)が厳しくなります。
公式な発表は未だですが、近々規定が変わり、ファミリースポンサー系ビザ申請に影響が出るようです。対象となるビザは以下:
Partner visa (subclasses 820 and 801)
Prospective Marriage visa (subclass 300)
Parent Visa

特に懸念されるのが、豪州国内からの申請(onshore)で、現行保有のビザの期日が近い申請者への影響です。現行の申請プロセスでは、Application(VISA申請者)を申請してからスポンサーの申請を行う(もしくはほぼ同時に申請を行う)のですが、これがスポンサー申請を行いスポンサーが認可(approved)されてからApplication(VISA申請者)申請を行うプロセスに変更される事になります。この場合、スポンサーが認可されないとApplication(VISA申請者)申請を行えないので、現行保有ビザの期日に余裕が無い申請者には大きな問題となりうる訳です。
スポンサーに犯罪歴(特にa history of family violence of abuse of the family sponsorship program)が有る場合は、ほぼスポンサー認可(approved)は拒否(refusal)される事になります。この点は、申請者自身が、スポンサーに対し事前に確認を行わないと、全てが無駄になる可能性が出てきます。
現在、スポンサーシップ申請に無犯罪証明(police clearances)は必須提出物では無い(ケースバイケース)のですが、今後は必須になることになり(弊社では、常に提出していました)、ここで相応の犯罪歴が有る場合はリジェクトされます。特に、過去のスポンサー歴において「family violence of abuse」が発覚した場合には、スポンサー申請者に対しペナルティが課せられる事になります。 以上の様な点も踏まえ、スポンサーの過去の確認が必要になってきます。

新タイプの企業家・事業家ビザが導入されます(2016年9月18日)
Entrepreneur Visa to be Introduced

この2016年9月10日より、新しい企業家・事業家ビザ "Entrepreneur Visa"が、オーストラリアで新たなベンチャービジネスを立ち上げる起業家向けに導入されました(Establish Entrepreneurial Ventures in Australia.)。 このビザは、既存のBusiness Innovation and Investment Programme subclass 188 visaの一部分なのですが、今までの規定より、多少ハードルが低くなっているのが特徴といえるでしょう。
基本的な申請プロセスは、他のS188同様EOI(SkillSelect Expression of Interest System)を通して行う事になりますが、まずはAustralian State or Territory GovernmentにNominationしてもらう事が初期条件になります。 なによりもAU$200,000のファンドを得ていること、ビジネス起業アイデアを持っている事が必須条件です($200,000 in funding from a nominated third party to develop and commercialise innovative ideas)。 このビザも4年の暫定ですが、ビジネスが成功裏に進めば、後に永住権S888への切り替え申請が可能となります。

主な申請者条件は以下:
-55歳未満であること(Under 55 years old, unless "exceptional economic benefit" is demonstrated)
-英語力が有ること(Competent English Language Ability)
-最低AU$200,000のファンド(Agreement in place for at least $200,000)
-ベンチャービジネスの30%を保有していること(Hold at least 30% interest in that venture)
-州政府にスポンサーされること(Be sponsored by a state or territory government)
-商品サービスであること(Commercialisation of a product or service in Australia)
-もしくはビジネス・起業であること(Development of an enterprise or business in Australia)

下記のビジネスは対象とならない:
-既存ビジネスの買収(Purchase of an existing business or franchise)
-不動産業務(Real estate activities)
-人材派遣業務(Labour hire activities)

AU$200,000のファンドの出資元が以下のうちのいずれかである事:
-Commonwealth agencies
-State and territory governments
-Publicly funded research organisations
-Investors registered as Venture Capital Limited Partnerships or
-Early Stage Venture Capital Limited Partnerships

他にも細かな規定がありますが、詳しくはお問い合わせください。

ACT Releases Occupations List for 2016-17(2016年9月3日)

ACTが今年度(2016/2017年度)のSkilled Nominated Subclass 190 Visa対象受け入れリスト(State Nomination Occupations List)を公表しました。

今年度加えられたSkill・排除されたSkill:

今年度ACTではHR, design, engineering and real estate系のスペシャリストがリストに加わりました。 これらの職種はSOLには掲載されていないものが多く、S189に申請チャンスのない希望者には大きなチャンスです。日本かだとGraphic Designer・Web Designer・Illustratorといったクリエイティブ系には大きなチャンスかもしれません。
- 132111 Corporate Service Manager
- 223111 Human Resource Adviser
- 223112 Recruitment Consultant
- 223113 Workplace Relations Adviser
- 232411 Graphic Designer
- 232412 Illustrator
- 232413 Multimedia Designer
- 232414 Web Designer
- 233511 Industrial Engineer
- 233512 Mechanical Engineer
- 233513 Production or Plant Engineer
- 612114 Real Estate Agent
- 612115 Real Estate Representative

そして残念ながら下記のSkillが今年度は排除されました:
- 131112 Sales and Marketing Manager
- 131113 Advertising Manager
- 131114 Public Relations Manager
- 133211 Engineering Manager
- 141111 Cafe or Rest Manager (excl fast food)
- 222312 Financial Investment Manager
- 224412 Policy Analyst
- 224711 Management Consultant
- 224712 Organisation and Methods Analyst
- 271311 Solicitor
- 411411 Enrolled Nurse
- 411412 Mothercraft Nurse

ACT州政府の受け入れスキルリスト2016/2017年度版

ACTのNomination申請に必要な条件

Skill Assessmentとは別に、ACTのNominationを受ける為には、以下の条件を揃える必要があります。
- Sufficient funds to settle in ACT
- Evidence of your employability in ACT
- English language ability
- If you currently live in Australia, you may need to show that you have been resident in Canberra or studied there for a certain amount of time

2016年7・8月Invitation numbers(2016年8月14日)

2016/2017年年度プログラムがスタートし、3回のインビテーション発行ラウンドが終了しました。下記にPro-Rateスキルを中心に数値をまとめてみましたが、基本的には昨年度と同じ傾向で推移しています。昨年度末の持ち越しの為か、AccountantsとSoftware and Applications Programmersに関してはかなりの数のインビテーションが発給されており、Cellings(割り当て)に対し、早くも高いパーセンテージに達しています。このペースで行けば、12月にはクローズされる可能性も考えられます。
エンジニア系(Other Engineering ProfessionalsとMechanical)もしかり、最低スコアが60の為、申請件数も多く、今年度後半には厳しい状況が予想されます。Chemical and Materials EngineersやElectronics・Electricalは例年ペースでのスタートなっているので、現状では問題ありません。IT系技術者・会計士関係はポイント的にも厳しい状況が続きそうです。

2016年7・8月のインビテーション数

ANZSCO Occupation 7 Jul 2016 21 Jul 2016 3 Aug 2016
2211 Accountants 104 0 208
2212 Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 55 0 110
2611 ICT Business and System Analysts 60 0 120
2613 Software and Applications Programmers 230 0 460
2339 Other Engineering Professionals 423 80 28
2631 Computer Network Professionals 421 140 50

2016年7・8月の最低必要ポイント

ANZSCO Occupation 7 Jul 2016 21 Jul 2016 3 Aug 2016
2211 Accountants 70 #N/A 70
2212 Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 70 #N/A 70
2611 ICT Business and ​System Analysts 70 #N/A 65
2613 Software and Applications Programmers 65 #N/A 65
2339 Other Engineering Professionals 60 60 60
2631 Computer Network Professionals 60 60 60

2016年7・8月のCelling Rate

ANZSCO Occupation 7 Jul 2016 21 Jul 2016 3 Aug 2016 Total Invitations Occupational Ceiling % Filled
2339 Other Engineering Professionals 423 80 28 531 1000 53.1%
2631 Computer Network Professionals 421 140 50 611 1426 42.8%
2335 Industrial, Mechanical and Production Engineers 391 99 72 562 1539 36.5%
2334 Electronics Engineers 71 72 41 184 1000 18.4%
2211 Accountants 104 0 208 312 2500 12.5%
2613 Software and Applications Programmers 230 0 460 690 5662 12.2%
2611 ICT Business and Systems Analysts 60 0 120 180 1482 12.1%
2212 Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 55 0 110 165 1413 11.7%
2633 Telecommunications Engineering Professionals 37 41 28 106 1000 10.6%
2331 Chemical and Materials Engineers 33 36 24 93 1000 9.3%
2332 Civil Engineering Professionals 59 74 57 190 2174 8.7%
2333 Electrical Engineers 27 39 27 93 1254 7.4%
2539 Other Medical Practitioners 14 13 23 50 1315 3.8%

ビクトリア州Relationship Registrationの基準緩和(2016年7月29日)

2016年7月1日より、ビクトリア州のRelationship Registrationの基準(Relationships Act 2008 VIC)が緩和されました。ビクトリア州に住んでおられるPartner VISA申請予定者の一部には、大きなアドバンテージになるかもしれません。
大きな変更点は2点。今まで、Applicant(申請者)とSponsor(スポンサー)双方がビクトリア州に居住していなくてはいけなかったのが、片方だけでも登録申請可能になりました。また、12ヶ月同居していなくてはいけなかったのが、条件が削除されました。

Relationship Registrationとは何か?

パートナービザ(Partner VISA S820/801)申請の大きなクライテリアに「12ヶ月間の同居期間を証明すること」と言うのがあります。ただし、厳密にはこれは絶対条件ではありません。下記のいずれかを実証できれば良いのです。オーストラリア市民もしくは永住権保有者と;
1. 実際に結婚する(Married)
2. 12ヶ月間の同居期間を証明する(Living together in a de facto relationship for 12 months)
3. 事実婚を州政府に登録し認めてもらう(Living together in a de facto relationship and have your relationship registered with an Australian State or Territory Government)
弊社サイトのパートナービザの項目でも触れていますが、これに暫定ビザ保有者はSponsor(スポンサー)にはなれませんので注意してください。ここで大切なのが、3番の「事実婚を州政府に登録し認めてもらう」です。このシステムは、全ての州に有るわけではありません。ビクトリア州やNSW州などです。
今までにも、多くの方が「12ヶ月間の同居期間を証明する」為に、学生ビザなどで時間稼ぎするのが主流でしたが、現在はこの「事実婚を州政府に登録し認めてもらう」方法が、より時間的にも経済的にも効果的と言えます。今までビクトリア州は「12ヶ月一緒に住んでいないと登録できなかった」のですが、今回の変更で、12ヶ月一緒に住んでいなくても登録可能になったわけです。

2016/2017年度QLD・NSW・SAのState Nomination Listが公開(2016年7月24日アップデート)

2016/2017年度のS190・S489用の、State Nomination Skill List(州政府別スキルノミネーションリスト)が、QLD州・NSW州・SA州において公開されました。他の州は未だですが、順次8月末にかけて公開されていくでしょう。
S189申請には、60ポイントに足りない方、ポイントは足りるがスキルがSOLに掲載されていない方は、ご自分のスキルが掲載されていないか確認してみてください。

クイーンズランド州のState Nomination Skill List

今年度はQLD州は、受け入れスキルを大幅に増やしています。S190とS489では、かなりの誤差がありますが、S489での受け入れスキルが、この数年では例にないほど増大しています。
特に、申請に当たっての条件(クライテリア)も高くなく、原則2年以上の関連職歴を持っている事が条件です。ただし「エンジニア系はQLDエンジニア協会に登録」・「IT系は最低職歴5年」等Additionalのクライテリアがスキルによって付加されています。
今年度のS190/S489の狙い目州になる事は間違いです。

ニューサウスウェールズ州のState Nomination Skill List

今年度のNSW州は、S190とS489友に昨年度と大きな変化は見られません。SOLを中心に、幅広くAdditionalでCSOLスキルを盛り込んでいると言えます。
申請に当たっての条件(クライテリア)も大きな変化はなく、一部スキルの職歴条件が長めに設定されていますが、QLDの様な全体の職歴条件は設定されていません。エンジニア・IT系でDraftsperson/Technicianが多く盛り込まれているのが特徴です。またCookをリストに掲載する数少ない州でもあります(ただしCookは最低2年の職歴が必要)。

南オーストラリア州のState Nomination Skill List

かつては、S190の受け入れに積極的だったSA州もこの2~3年は受け入れ枠を減少・ハードルの高い条件設定に移行しています。人口流出が止まらないSA州ですが、雇用供給が増えないためだと思われます。
申請に当たっての条件(クライテリア)も大きな変化はなく、全体的に職歴条件が長めに設定されていますし、IT系・エンジニア系の英語力も高めに設定されているのが特徴です。
SA州政府の受け入れスキルリストはこちら。

2015/2016年度スキルセレクション結果分析(2016年7月9日アップデート)
SkillSelect Results Analysis for 2015-16 Program

2015/2016年度のスキルセレクションでのS189/S489を対象に発行されたインビテーション数と、発行割り当て数(Ceiling)を比較し結果分析をおこないました。
アカウンタント(会計士)系・IT系・エンジニア系と人気のスキルはおおかた100%に達しましたが、やはりスキル取得自体が難しい看護師・教員などは、発行割り当て数(Ceiling)に対し、EOI申請そのものが少なく、発行されたインビテーション数が10~20%に留まる結果となっています。
2016/2017年度も、ほぼ同じ傾向と思いますし、大きな変化は見られないでしょう。日本からの申請を考えるなら看護師・教員・エンジニアは、まだまだ条件的に余裕を感じます。IT系・アカウンタント(会計士)系は、今年度も同じく、申請条件は厳しさを増していますが、まだまだチャンスのあるエリアです。

人気のスキル:Most Popular Occupations

発行割り当て数(Ceiling)も多く、発行されたインビテーション数も多いスキル。もしくは看護師の様な発行割り当て数(Ceiling)の特に多いスキルの表です。

ANZSCO Occupational Group 2015-16 Ceiling 2015-16 Invitations % Filled Comment
2613 Software and Applications Programmers 5364 5364 100.0% Pro Rata - 60-65 required for 189 invitation
2544 Registered Nurses 13872 3252 23.4%
2211 Accountants 2525 2525 100.0% Pro Rata - 65-70 required for 189 invitation
2631 Computer Network Professionals 1986 1986 100.0% Ceiling Filled May 16
2335 Industrial, Mechanical and Production Engineers 1788 1788 100.0% Ceiling Filled May 16
2611 ICT Business and Systems Analysts 1536 1536 100.0% Pro Rata - 65-70 required for 189 invitation
2332 Civil Engineering Professionals 2970 1402 47.2%
2212 Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 1000 1000 100.0% Filled by September 15
2334 Electronics Engineers 1000 1000 100.0% Ceiling Filled May 16
2339 Other Engineering Professionals 1000 1000 100.0% Ceiling Filled May 16
2633 Telecommunications Engineering Professionals 1000 785 78.5% Over 50% Filled
2539 Other Medical Practitioners 1000 724 72.4% Over 50% Filled
2333 Electrical Engineers 1230 709 57.6% Over 50% Filled
2331 Chemical and Materials Engineers 1000 611 61.1% Over 50% Filled
2414 Secondary School Teachers 8352 602 7.2%
2531 General Practitioners and Resident Medical officers 3558 400 11.2%
2321 Architects and Landscape Architects 1650 326 19.8%
2713 Solicitors 3252 295 9.1%
2336 Mining Engineers 1000 275 27.5%
2411 Early Childhood (Pre-primary School) Teachers 1980 225 11.4%

申請の大変なスキル:Most Difficult Occupations

2015/2016年度にPro-Rateとして、パスマークが引き上げられたスキル。EOI申請が多く比較的早いスピードで割り当てすうが埋まっていったスキルの表です。

ANZSCO Occupational Group 2015-16 Ceiling 2015-16 Invitations % Filled Comment
2212 Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasurers 1000 1000 100.0% Filled by September 15
2611 ICT Business and Systems Analysts 1536 1536 100.0% Pro Rata - 65-70 required for 189 invitation
2211 Accountants 2525 2525 100.0% Pro Rata - 65-70 required for 189 invitation
2613 Software and Applications Programmers 5364 5364 100.0% Pro Rata - 60-65 required for 189 invitation
2334 Electronics Engineers 1000 1000 100.0% Ceiling Filled May 16
2339 Other Engineering Professionals 1000 1000 100.0% Ceiling Filled May 16
2335 Industrial, Mechanical and Production Engineers 1788 1788 100.0% Ceiling Filled May 16
2631 Computer Network Professionals 1986 1986 100.0% Ceiling Filled May 16
2633 Telecommunications Engineering Professionals 1000 785 78.5% Over 50% Filled
2539 Other Medical Practitioners 1000 724 72.4% Over 50% Filled
2331 Chemical and Materials Engineers 1000 611 61.1% Over 50% Filled
2333 Electrical Engineers 1230 709 57.6% Over 50% Filled
2332 Civil Engineering Professionals 2970 1402 47.2%
2336 Mining Engineers 1000 275 27.5%
2544 Registered Nurses 13872 3252 23.4%
2321 Architects and Landscape Architects 1650 326 19.8%
2341 Agricultural and Forestry Scientists 1000 171 17.1%
2525 Physiotherapists 1104 160 14.5%
2346 Medical Laboratory Scientists 1362 170 12.5%
2411 Early Childhood (Pre-primary School) Teachers 1980 225 11.4%

不人気のスキル:Least Popular Occupations

発行割り当て数(Ceiling)が一定数あるにもかかわらず、EOI申請が極端に少なく、発行されたインビテーション数が極端に少ないスキルの表です。

ANZSCO Occupational Group 2015-16 Ceiling 2015-16 Invitations % Filled Comment
3331 Glaziers 1000 1 0.1%
3233 Precision Metal Trades Workers 1000 2 0.2%
3241 Panelbeaters 1134 3 0.3%
3941 Cabinetmakers 1530 3 0.2%
2711 Barristers 1000 4 0.4%
3334 Wall and Floor Tilers 1284 4 0.3%
3991 Boat Builders and Shipwrights 1000 4 0.4%
3222 Sheetmetal Trades Workers 1000 8 0.8%
1335 Production Managers 3582 9 0.3%
3211 Automotive Electricians 1000 10 1.0%
3422 Electrical Distribution Trades Workers 1000 10 1.0%
3332 Plasterers 1866 14 0.8%
1341 Child Care Centre Managers 1000 19 1.9%
2535 Surgeons 1000 26 2.6%
2415 Special Education Teachers 1158 27 2.3%
3132 Telecommunications Technical Specialists 1000 27 2.7%
3421 Airconditioning and Refrigeration Mechanics 1038 29 2.8%
1332 Engineering Managers 1014 30 3.0%
2534 Psychiatrists 1000 33 3.3%
2521 Chiropractors and Osteopaths 1000 34 3.4%

2016/2017年度規定変更アップデート(2016年7月3日アップデート)

2016/2017年度にあわせ、移民局の規定がアップデートされました。
S189/190といった技術移住・General Skilled Migration (GSM)系ビザへの大きな規定変更はありません。SOL(Skilled Occupations List)に多少の変更があった程度で、日本からの申請者に大きく影響するような変更は見受けられません。
今回は主に学生ビザやS457などの雇用系ビザを中心とした、マイナー変更がありました。特に学生ビザに関しては、日本からの申請規定が多少厳しくなったと言えます。

学生ビザにおける主な変更

今回一番大きな変更があったのは学生ビザです。今までのAssessment Level(国毎に審査の基準が異なる)の審査基準に加え、受け入れ学校側にもAssessment Level(学校別に審査基準がある)も設けて、二重に審査基準を設けることによって、学生ビザ審査をより厳密化しました。
また、コース別(ELICOS・大学・TAFE・中学高校)に設定されていたSubclass(サブクラス)が廃止され、全ての学生ビザがSubclass500に統一されました。詳細は、学生ビザのページをご覧ください。

雇用系ビザにおける主な変更

VISA Applicant(申請者・雇用者側)に対する大きな規定変更はありませんが、英語力証明免除の基準が多少厳しくなりました。今までのように「職場で英語力が不要」故に免除・・・とは行かなくなりました。原則Functional Englishの証明提出が求められます。
雇用主(Sponsor)側にたいする規定が多少変更になり、長期に多くの雇用者のスポンサーになる事が可能になりました。ただし比較的大きなビジネスを展開する事業主に限られます。

パートナー系ビザにおける主な変更

過去にビザ申請の却下を受けた経験のある場合、パートナービザには申請できなくなりました。
今まで必須項目ではなかった「オーストラリア市民・永住者による、2人の関係を証明するstatutory declarationsの提出」を2人以上から提出してもらう事が義務付けられました。

また、今まで絶対的規定に近かった「申請前の12ヶ月間同居の証明」規定が多少緩和されました。結婚の場合は以前から問題ありませんでしたが、事実婚の場合は「州政府からRelationship Certificateを発給」してもらうことによって免除が受けられます。
ただし、州によっては規定が異なるので注意です(NSWのように、特に厳しい条件のない州もあれば、VIC州のように「12ヶ月同居証明」と言う厳しい規定のある州もあります)。

2016/2017年度S189発給職種(スキル)割り当て数発表(2016年6月24日アップデート)

2016/2017年度のS189とS489を対象にした発給職種(スキル)割り当て数(Occupational Ceilings for 2016-17)が発表されました。
全体的には減少方向ですが、思っていたほどの下げ幅でなかった点は幸いです。ただし、職種別(Professional Rate)の最低ポイントあ未だ公表されていません。2015/2016年度同様、ラウンドおきに変化するものと思われます。

Accountants and Auditors会計士・会計監査員

驚いたことにAccountant会計士への割り当てが、2016/2016年度から87%増加の4777枠に広がりました。これは少々、予想外の増加となります。Auditors会計監査員も、2016/2016年度から41%増加の1413枠に広がりました。
Accountants and Auditorsも2016/2016年度は、最低スコアが70に設定されていましたが、2016/2017年度は65もしくは60に引き下げられる可能性があります。

IT Professionals・IT系

IT関係に関しては、多少厳しい方向での変更になります。

Computer Network Professionals: 28%減少で1,426枠になります 。2016/2016年度の最低スコアは60でしたが、2016/2017年度は65に引き上げられる可能性が高いです。

Software and Applications Programmers: 6%増加で5,662枠になります 。2016/2016年度の最低スコアは65でしたが、現状維持もしくは2016/2017年度は60に引き下げられる可能性があります。

ICT Business and Systems Analysts: 4%減少で1,482枠になります 。2016/2016年度の最低スコアは65-70でしたが、2016/2017年度も現状維持となるでしょう。

Engineersエンジニア系

エンジニア分野が、今回一番大きな影響となりました。全体的に割り当て変化が激しいです。

Engineering Managers: 39%増加引き上げで1,407 places。2016/2016年度に申請者が、定員の僅か3%。そういう意味では、定数が減っても増えても影響が無いと言えます。

Civil Engineering Professionals: 27%減少引き下げの2,174 places。 2016/2016年度に申請者が、定員の45%にしか達せず、そういう意味では、定数が減っても影響が無いと言えます。

Electrical Engineers: 2%引き上げで1,254 places。2016/2016年度に申請者が、定員の45%にしか達せず、意外と申請者の少ないスキルなので、今年度はねらい目になるでしょう。

Electronics Engineers: 変化無し1,000 places。

Industrial, Mechanical and Production Engineers: 14%引き下げの1,539 places。2016/2016年度の最低スコアは60でしたが、2016/2017年度は65に引き上げられる可能性が高いです。

Mining Engineers: 2016/2017年度SOLから消去されました。

Telecommunications Engineering Professionals: 変化無し1,000 places。

Other Engineering Professionals: 変化無し1,000 places。 

Medical Practitioners及び医療関係

大きな変化は無し。Other Medical Practitionersが32%引き上げ増加で1,315 placesになったくらいです。

Other Occupations他の主な職種の変化

下記のスキルの割り当て数(Occupational Ceilings for 2016-17)が増加しました

Airconditioning and Refrigeration Mechanics: 64% increase Solicitors: 58% increase
Psychologists: 26% increase
Physiotherapists: 22% increase
Registered Nurses: 18% increase
Medical Laboratory Scientists: 18% increase
Chefs: 15% increase
Plasterers: 15% increase
Wall and Floor Tilers: 15% increase

下記のスキルの割り当て数(Occupational Ceilings for 2016-17)が減少しました。

Panelbeaters: 12% decrease
Architects and Landscape Architects: 16% decrease
Health and Welfare Services Managers: 17% decrease
Metal Fitters and Machinists: 17% decrease
Social Workers: 18% decrease

2016年5月末時点の最新状況(2016年6月9日アップデート)

5月26日のインビテーションラウンドに基づいたニュースです。AccountantとIT系に予測以上のインビテーションが発給されました。
インビテーション発給ボーダーラインスコア(60ポイント)に変化は無いのですが、Accountant系・IT系・エンジニア系に発給が集中しており、移民局が他のスキルで、充分な数のEOI申請を受けていない現われと考えられます。実際、CTSからEOIを申請した他のスキル(例えば、NurseやTeacher)は非常にプロセスが早く、インビテーションもEOI提出から1週間待ちで発給され、申請後のファイナルリクエストも2週間程度と、前例の無いスピードでプロセスしています。
Accountant系にいたっては、今回、必要ポイントが70から65に引き下げられてインビテーションが発給されています。逆にICT Business and Systems Analystsは65から70に引き上げられました。Software and Applications Programmersは65のままです。
下記は、色々な情報をグラフにまとめたものです。

以下のスキルが定数に達しましたので、今年度葉締め切られました

- 2211 - Accountants
- 2212 - Auditors, Company Secretaries and Corporate Treasures
- 2335 - Industrial, Mechanical and Production Engineers
- 2339 - Other Engineering Professionals
- 2611 - ICT Business and Systems Analysts
- 2613 - Software and Applications Programmers
- 2631 - Computer Network and Systems Engineers

上記のスキルに関しては、2015/2016年度は申請が締め切られました。2016年7月1日のオープンを待たなくてはいけません。もしかすると、スキルによってはSOLから削除される可能性がいまだに排除できませんが、S190申請への可能性は必ず残ります。

2016/2017年度SOL改定項目が発表されました(2016年5月17日アップデート)

2016年7月1日にSOL(技術独立系移住ビザ申請可能職種リスト)の改定が行われます。現在SOLに掲載されている職種から9職種が削除され、新たに2つの職種が追加されます。幸いなニュースとしては、削除が噂されていたAccountant系とIT系はリストに残りました。なおCSOLに変化はありませんのでS190やS457/ENSには影響はありません。

削除職種

- Mining Engineers ANZSCO 233611
- Petroleum Engineers ANZSCO 233612
- Metallurgist ANZSCO 234912
- Environmental Health Officer ANZSCO 251311
- Occupational Health and Safety Adviser ANZSCO 251312
- Dental Hygienist ANZSCO 411211
- Dental Prosthetist ANZSCO 411212
- Dental Technician ANZSCO 411213
- Dental Therapist ANZSCO 411214

日本人申請者で大きな影響の出る、エンジニア系・IT系は安泰です。この中で多少なりとも日本人申請者があるのは Dental TechnicianとDental Therapistぐらいだと思いますが、過去にも一度消え、復活した経緯のある職種なので、将来的に再び復活する可能性もあります。

削除職種と追加職種

- Orthotists and Prosthetists ANZSCO 251912
- Audiologists ANZSCO 252711

日本人申請者のほとんどいない職種です。

影響のあるビザ

削除された職種は、今年度以降、以下のビザへの申請が不可能になります。現在ウェイバー(特別処置)に関しての発表は有りませんが、留学生にも大きな影響がでます。

- Skilled Independent Subclass 189 Visa
- Skilled Regional (Provisional) Subclass 489 visa - Family Sponsored only
- Graduate Temporary Subclass 485 Visa - Graduate Work Stream only

2016年4月:S189インビテーション発給状況(2016年5月4日アップデート)

インビテーション発給数減少傾向続く

この4月度のS189向けインビテーション発給数は2200に抑えられました。1月の4800や2月3200に比べると、かなり抑えられた感じですが、これも予測通りと言えます。最低発給対象スコアは60のままなのですが、EOIからの待ち時間は多少延びている傾向にあります。弊社のケースでは、4月にEOIを提出した方では、65ポイントホルダーが2週間、60ポイントホルダーが3週間から4週間といった感じです。 なお、Accountantsは70ポイント、ICT Business and System Analystsも70ポイント、Software and Applications Programmersは65ポイントが、インビテーション発給対象最低ポイントと変わりありません。

また、発給対象Skillを別の表

下記の表を見ていただいて判るように。会計士関連(Accountants)、エンジニア関連(Engineers)、看護師(Registered Nurses)、IT関連の2職種で、インビテーションの50%以上を占めています。

特に会計士関連(Accountants)、エンジニア関連(Engineers)、看護師(Registered Nurses)に関してはSkill Assessmentにて、最低職歴条件が設置されていない為 、若く英語力が揃った申請者が申請しやすいと言うのも理由の一つです。比べ、TRA系・VETASSESS系は一定の職歴が申請条件に設定されている為、申請のタイミングが年齢ポイントを減少させるせいもあり、多少ハードルが上がります。

医療関係にいたっては、オーストラリアにて4年以上の学士号を取得するか、試験にパスするかの選択肢ししか無いため、一段と難しくなります。

Other Engineering Professionalsが今年度は終了

エンジニア関連(Engineers)のGroup 2339の申請がクローズされました。 一般に日本から申請されるCivil Engineers、 Mechanical Engineers、 Electrical Engineers、Electronics Engineersに関しては未だ大丈夫です。

2016年4月3日:Skilled Independent Subclass 189インビテーション発給状況

インビテーション発給数が再び減少

今年度上半期(2016年7月~12月)に押さえ気味だったS189に対するインビテーション発給数が、2016年1月は、12月(1400程度)の3倍以上の4800に伸びました。EOIを提出してからインビテーションが発給されるまでの待ち時間(Waiting Time)も10週間から1~2週間に大幅短縮されています。(発給対象ポイントは60以上のままで変化無し) しかしながら、2月~3月には再び鈍化し以下のグラフに見られるように下降線を辿っています。インビテーションが発給されるまでの待ち時間(Waiting Time)も平均3週間に伸びました。5~6月には数字調整の為、発給数・待ち時間共に変化すると思われます。

Pro-Rate occupations:ICT及Accountant

上記の数字にはPro-Rate occupationsが含まれて居ません。以前のニュースにて何度か触れていますが、会計士・ITプロの一部は、Pro-Rate occupationsとして特別な基準の下に推移しています。まとめると以下の様な状況です。

会計士(Accountant)は昨年9月以降、パスマークが70に引き上げられた後、2月には65に一旦引き下げられましたが、3月は再び70に引き上げられています。インビテーション発行数も100以下に抑えられていましたが、2月は600の発給があり、3月には再び280程度に抑えられています。

ICT Business and System Analystsも同じような動きで、昨年7月以降、一貫してパスマークが65に引き上げられたまま、インビテーション発行数も120強に抑えられていましたが、2月はパスマークが一時的に60に引き下げられ300以上の発給がありましたが、3月ラウンドにはパスマークが70に引き下げられ、発給数も50足らずです。

Software and Applications Programmersは、前の2つに比べればましで昨年7月と10月にパスマークが64に引き上げられた事を除けば、一応安定してパスマークは60のままで、インビテーション発行数も毎月450前後です。1~2月は870以上の発給がありましたが、3月には430程度に抑えられました。

総合して分析するならば、発給数・ポイント数とも1~2月と緩和傾向にありましたが、3月には再び引き締められた印象です。

2016年3月:Skilled Independent Subclass 189インビテーション発給状況

インビテーション発給数が大幅増加

今年度上半期(2016年7月~12月)に押さえ気味だったS189に対するインビテーション発給数が、2016年1月・2月と、12月(1400程度)の3倍以上の4800に伸びました。EOIを提出してからインビテーションが発給されるまでの待ち時間(Waiting Time)も10週間から1~2週間に大幅短縮されています。(発給対象ポイントは60以上のままで変化無し) しかしながら、これは例年の傾向で、再び3月~5月には鈍化し、6月には数字調整の為、発給数・待ち時間共に変化すると思われます。

Pro-Rate occupations:ICT及Accountant

上記の数字にはPro-Rate occupationsが含まれて居ません。以前のニュースにて何度か触れていますが、会計士・ITプロの一部は、Pro-Rate occupationsとして特別な基準の下に推移しています。まとめると以下の様な状況です。

会計士(Accountant)は昨年9月以降、パスマークが70に引き上げられたままで、インビテーション発行数も100以下に抑えられていましたが、1月2月は300以上の発給がありました。パスマークも4月ラウンドには65に引き下げられる予定です。

ICT Business and System Analystsは昨年7月以降、一貫してパスマークが65に引き上げられたまま、インビテーション発行数も120強に抑えられていました。1月2月は300以上の発給がありましたが、3~4月ラウンドには再び減ると見込まれます。

Software and Applications Programmersは、前の2つに比べればましで昨年7月と10月にパスマークが64に引き上げられた事を除けば、一応安定してパスマークは60のままで、インビテーション発行数も毎月450前後です。1月は870以上の発給がありました。

総合して分析するならば、昨年9月以降、全体的に締め付けられていた感がありましたが、1月以降は発給数・ポイント数ともに緩和されました。

2016年03月09日:S457/ENS雇用主(スポンサー企業)Business Restructures

このところ、S457やENSに関連する、雇用主(スポンサー企業)に対する規定が強化されていますが、引き続き関連ニュースです。

多くの雇用主(スポンサー企業)は、ビジネススポンサーシップの承認後、ビジネスの再編成やマネージメント形態の変更を行う事がありますが、この「変更」が、スポンサーシップを受けるS457やENSホルダーのビザに影響を与える事になります。ここで言う変更とは例えば:

信託からパートナーシップまたはその逆への移行
運営組織の撤退
給与システムの変更
事業会社の株式購入または基礎事業買収
取締役および/または株主の変更

スポンサー雇用者は28日以内に会社体制の変更を、移民局を通知しなければなりません。この義務は、スポンサーシップの承認の有効期間中に適用され、この義務を満たさない場合、罰金、スポンサーバーやキャンセルになることがあります。

S457におけるコンディション上、ビジネスの取引名が同じままであったとしても、これは実際には457ビザ保有者がその457作業条件(8107)に違反していることになります。この問題を回避する為には、ビジネススポンサーがスポンサーノミネーションをやり直す必要があり、これを怠ると、S457保有者のビザキャンセルにつながります。雇用形態の変更などに遭遇した場合、S457保有者はできるだけ早く雇用主(スポンサー企業)に対し、アクションをしてくれるように依頼しましょう。これはENS申請の際にも大きく影響します。

2016年02月07日:移民局インビテーション発給上半期(2015年7~12月)まとめ

EOI(申請伺い)提出後の「インビテーション(Invitation:申請許可)発給状況・ポイントとの関連」に関するお問い合わせが多いので、このニュースコーナーにて2015/2016年度上半期の状況まとめを行います。

日本からの申請者は60~65ポイントが通常で、稀に70/75ポイントを見込まれる方がおられます。70ポイントホルダーは優先的に審査プロセスが開始されます。75や80ポイントを取得可能なケースは稀ですが、最優先で審査が開始され、ポイントを実証できれば申請から2~3ヶ月でビザはGrantされます。 時折EOIにて、意図的にポイントを水増しし「本当なら60ポイントしか見込まれないのに、70ポイントでEOI申請をおこなう」方がおられますが、これは逆にプロセスを遅らせる結果を招くので、絶対に行うべきではありません。単純なミス(例えば職歴年数の計算違い)等の場合も同様で、移民局から審査ラウンドの後送り通知が来ます。

さて、今年度の「インビテーション発給とポイントの関係状況」ですが、下記のグラフをご覧ください。2015年7月から12月にかけてのインビテーション(Invitation:申請許可)発給数をポイント別にグラフ化したものです。70ポイント以上はポイントホルダー自体が少ないので、この場では無視します。 7月・8月・9月はほぼ均等に60ポイント・65ポイントホルダーにインビテーションが発給されていますが、9月と12月は、65ポイントホルダーに対しては通常通りであるのに対し、60ポイントホルダーは極端に抑えられています。これは移民局のインビテーション発給のコントロールによるものです。

当然ですが、65ポイントホルダーの申請が多ければ、60ポイントホルダーの申請は後回しにされます。ただし、Skillによってはポイントに関係なく優先的に申請プロセスを開始されるケースもあります。絶対的な事は「可能であるならば、60ポイントよりも65/70ポイントを見込める状況を作り出す方が有利」という事です。ポイントを引き上げる方法は限られてきますが、英語力を引き上げる。年齢ポイントを失わないようにタイミングを考えて真正準備を始める。移住先州にこだわらないのであれば、S189ではなくS190の申請を考える。などを考慮してください。

2016年1月19日:エンジニアのSkill Assessment(スキル判定)のマイナー変更

エンジニアリングは、移住ビザ申請にあたり、非常にアドバンテージの有る分野です。S189に限らず、S190と言った州政府にNomination/Suponsorを受ける場合も、多くの州でDemandリストに掲載されています。

エンジニアのSkill Assessment(スキル判定)はEngineers Australiaに申請を行います。そのEngineers Australiaの申請クライテリアに一部、マイナー変更がありました。

2016年1月6日:スポンサーシップ不正行為に対する罰則強化

新罰則規定概要

2015年12月21日:2015/2016年度におけるS190及S489の各州進行状況

State Nomination Requirements 2015

2015年12月9日GSM新ルール・新起業家ビザ導入に関して

GSMのルール変更について

2015年11月29日S485情報

時期的にS485に関する問い合わせが多いので情報掲載します

2015年9月23日移住ビザ規定アップデートニュース

会計士Accountant関係Invitation発行制限

Invitation発行9月ラウンドでは、会計士・会計監査士Accountantグループに対して20しか発行されませんでした。

2015年9月3日移住ビザ規定アップデートニュース

S189にPro-Rate導入

S189申請にあたり、一部のスキルのパスマーク(Invitationが発給される対象ポイント)65(Pro-Rateと呼称)に引き上げられる・・・と、前々回のニュースで触れましたが。詳細が判りました。

2015年8月移住ビザ規定アップデートニュース・追加

ShefとCookのS457の最低賃金下げを検討している模様です。(10%程度)。

学生ビザのシステムが2016年半ばに簡素化されるそうです。(サブクラスの数がたった2種類に・・・)

Accounting Skills Assessment - 485 Holdersに関してのSkill Assessment規定が変更されました。

一部のSkillに対するパスマーク引き上げ

2016年度移住受け入れ枠決定(2015年7月7日発表)
2015-16 Occupational Ceilings for Skilled Migration Released

下記は、日本から主に申請の多いSkillの2016年度受け入れ枠と昨年度の比較表です。

Accountantの受入数が大幅に減少。エンジニア・看護士は横ばい。IT系は増加。と言った変化です。

Acoountantは以前から定数削減が言われてきたので、この変化は予測内と言えますが、IT系プログラマーの数が増加したのは意外でした。

 

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