雇用主指名就労ビジネスビザ必要知識

雇用主指名就労ビザ(Subclass 482/186)には細かな規定が多く存在しています。このページでは、Skilling Australians Fund (SAF) Levy・English Language Testing(必要英語力)・Labour Market Testing・最低市場給与率・Caveatに関し説明しています。

Skilling Australians Fund (SAF) Levy

2018/2019年度プログラム開始以降、従来のトレーニングベンチマークテストが廃止され、雇用主はSkilling Australians Fundへの寄付(SAF Levy)義務付けられる様になりました。これはNomination申請の際に、移民局に支払うことになります。金額は以下の通りですが、Nomination申請やビザ申請が却下されても、リファンド(払い戻し)はありません。

年商 $10 million以下の雇用主の場合のSAF Levyは以下

Visa and Occupation type Visa period NTC charge
TSS, occupation on the Short Term Skilled occupation List (STSOL)2 years$2,400
TSS, occupation on the Medium to Long term list (MLTSSL)4 years$4,800
S494 occupation on the Medium and Long term Strategic Skills list (MLTSSL) or Regional Occupation List (ROL)5 years$3,000
ENS occupation on the Medium and Long term Strategic Skills list (MLTSSL) or Regional Occupation List (ROL)Permanent$3,000

年商 $10 million以上の雇用主の場合のSAF Levyは以下

Visa and Occupation type Visa period NTC charge
TSS, occupation on the Short Term Skilled occupation List (STSOL)2 years$3,600
TSS, occupation on the Medium to Long term list (MLTSSL)4 years$7,200
S494 occupation on the Medium and Long term Strategic Skills list (MLTSSL) or Regional Occupation List (ROL)5 years$5,000
ENS occupation on the Medium and Long term Strategic Skills list (MLTSSL) or Regional Occupation List (ROL)Permanent$5,000

移民局が正式に以下のケース以外でのSAF返金を否定しました。今後雇用系ビザ申請(TSS・ENS・RSMS)の大きなリスクとして理解が必要です。雇用主にとっては、上記の金額を失わないためにも、より慎重な申請が必要です。

○The sponsorship and visa applicationsが共に認可されたものの、申請者本人が就労に就かず、雇用契約が破棄となった場合。
○The employer’s sponsorship and nomination applicationが認可されたのに、申請者の健康もしくは犯罪歴チェックで申請がリジェクトされた場合。
○TSSに限り、雇用者が12ヶ月以内に雇用主を離れ(解雇・離職)た場合。ENS・RSMSは適用外。
○nomination feeが返金になるケース(例えば:スポンサー申請そのものがリジェクトされるケース)。


Labour Market Testing

雇用系ビザでは「海外からの雇用を行う事で、オーストラリア人の雇用機会を失わしている」と言う批判があります。 故に「オーストラリア人を雇用できず、海外からの雇用を行う」正当な理由が必要です。「Labour Market Testing」はこの証拠を示す方法であり「一定期間、求人広告を出しても人材が得られなかった」証拠などを提出することを求められます。 ただしS482においてはInternational trade obligations (ITOs)加入国(例えばCanada, Chile, China, Japan, Mexico, South Korea or New Zealand)人には免除されます。494は免除がありません


最低市場給与率

Subclass 482において「Core Skills Streamの基本給は最低$79,499」・「Specialist Skills Stream基本給与が146,717ドル以上」と規定されていますが、実際の最低賃金は、就労エリア・Skillによって大きく異なります。

例えば、Chefを例にした場合、物価の低い地方エリアでは確約年収AU$79,499程度でも水準値として認められても、大都市(シドニー・メルボルン等)では、エリアの平均値がAU$85,000.00以上に引きあがるため、確約年収もその水準でないとNomination申請は却下される可能性が増大します。

またIT Professionalの場合は、物価の低い地方エリアでも最低賃金がAU$90,000.00程度のケースが多く、シドニーにおけるIT Managerに至ってはAU$120,000.00程度の年収が約束されないとNomination申請は却下される事となります。

これはSubclass 186にも共通した注意点です。移民局の設定している「基本給は最低$79,499」は、あくまで地方エリアを前提にしたオーストラリアの最低賃金基準を基に算出されたものであり、シドニー・メルボルン・ブリスベン等の都市部には適応されていません。


Caveat:スポンサー条件における制限

条件(caveat)とは、技能需要ビザ(サブクラス482)の対象となる特定の職種に適用される追加条件または制限のことです。条件は、ビザが地元では補充できない真に高度な技能を要する職種にのみ使用されることを保証するために設けられています。指名された職種が、その職種に付随する特定の条件を満たさない場合、申請は却下されます。

20 種類以上の注意書きがあり、1 つの職業に複数の注意書きが適用される場合があります。 1 つの包括的な制限ではなく、注意書きは特定の仕事によって異なります。 一般的な制限には次のものがあります。

最低給与基準(Minimum Salary Threshold): 特定の基本給 (例: 90,000 豪ドル) 未満の職種を除外します。

事業規模と売上高(Business Size and Turnover): 特定の職種では、指名する企業が最低従業員数 (例: 少なくとも 5 人) と最低年間売上高 (例: 100 万豪ドル以上) を有している必要があります。

職務内容と環境(Job Duties and Environment): エントリーレベルまたは管理職以外の業務を除外する場合があります。たとえば、マッサージ セラピストは治療環境を拠点とする必要があり、リラクゼーションのみのマッサージを行うことはできません。また、調理師は、限定サービスまたはファスト フード レストランで働くことはできません。

国際貿易義務(International Trade Obligations): 特定の貿易協定に基づいて特定の職業 (多くの場合、海外の企業移転に関連) を制限する場合があります。


English Language Testing(必要英語力)

職業英語能力が必要です。これは、移民局が承認したテストで、1回の受験で最低スコアを取得する必要がありますが、最近受験した試験については、単一技能の再受験が認められています。テストスコアは3年以内のものでなければなりません。。

subclass 482 visa (Skills in Demand)

482ビザ主申請者は、申請前3年以内に少なくとも「Vocationalレベル英語力」を証明しなければなりません。これは、有効なパスポートを所持しているか、承認された英語試験で最低スコアを取得することで満たすことができます。

Minimum test scores required:
IELTS (Academic or General): 5.0 overall and 5.0 in each of the four components.
PTE Academic: 33 in Listening, 36 in Reading, 29 in Writing, and 24 in Speaking.
TOEFL iBT: 8 in Listening, 8 in Reading, 9 in Writing, and 14 in Speaking.
OET: 220 in Listening, 240 in Reading, 200 in Writing, and 270 in Speaking.

免除:以下の場合は英語能力テストを受ける必要はありません。
英国、米国、カナダ、ニュージーランド、またはアイルランドの有効なパスポートを所持している。
授業が主に英語で行われる中等教育または高等教育を5年以上修了している。
外交使節団/領事機関または台湾当局の事務所で働くよう指名されている。
年間収入が少なくとも96,400豪ドル保証されている海外企業内転勤者。

Employer Nomination Scheme (subclass 186) visa

186ビザ主申請者は、申請前3年以内に少なくとも「Competentレベル英語力」を証明しなければなりません。これは、有効なパスポートを所持しているか、承認された英語試験で最低スコアを取得することで満たすことができます。

Minimum test scores required:
IELTS (Academic or General): At least 6 in each component
PTE Academic: At least 47 in each component
TOEFL iBT: At least 16 in Listening, 16 in Reading, 19 in Writing, and 19 in Speaking
OET: At least 290 in Listening, 310 in Reading, 290 in Writing, and 330 in Speaking
Cambridge C1 Advanced: At least 163 in Listening, 163 in Reading, 170 in Writing, and 179 in Speaking

免除:以下の場合は英語能力テストを受ける必要はありません。
英国、米国、カナダ、ニュージーランド、またはアイルランドの有効なパスポートを所持している。

18歳以上の扶養家族は、少なくとも「Functionalレベル英語力を証明する必要があります。証明できない場合は、ビザ申請料を再度支払う(セカンドインストールメント)必要があります。