雇用主指名永住ビザ
(Employer Nomination Scheme Subclass 186 VISA:通称ENS)

Subclass 482の永住権版と言えます。S457/482保有者が、諸条件が揃った時点で、ENS(永住権)に切り替え申請するケースが最も多いパターンです。が、直接ENSに申請する事も可能です。ただし、S457/482よりも、要求されるスキルレベル(Skill Level)は高いです。 原則、Medium-term Stream:MTSOL掲載Skillを対象としているため、Short-term Stream:STSOL掲載Skillでは申請ができません。ただし、457保有者はSTSOL掲載SkillでもENS Temporary Residence Transitionには申請可能です。また、例外的にBiochemist・Conservator等、GSMへの申請が出来なくても、ENSには申請可能なSkillも存在しています。

ENS Direct Entry Stream申請対応の最新スキルリストに関しては、下記を総合表を参照ください。
482/ENS対応Employer Sponsored skilled occupations List (ESOL)

2つの申請ステージ(ENS Stages)

S186(ENS)の申請には2つのステージがあります:

雇用主ノミネーション(Nomination):

雇用主がビザのスポンサーになるのにふさわしいか・Skillポジションが正当なものかの審査です。主にビジネス運営が良好か、経営状態を審査されます。

申請者アプリケーション(Visa Application):

これには下記、3つのパスウェイがあります。移民局はSkill Assessmentの提出(ENS Temporary Residence Transitionでは免除)、英語力の証明、健康診断、無犯罪証明書の提出を求めます。

3種類の申請(Application Pathways)

ENSには下記3種類の申請方法があります。

Temporary Residence Transition

既に、482にて上記エリアにて3年以上就労している人が申請可能(457保有者は2年)。この場合、Skill Assessmentは不要で、英語力はIELTS 6レベル(Competent English)です。
スポンサー雇用主が、一定規模のビジネスを有している・直近の業績が好調である場合はさほどリスクが高くなく、一般的には457/482からENS Temporary Residence Transitionへ申請するのが安全なPathwayと言えます。

2. Direct Entry Stream:

Skill Assessmentの提出が求められ、なおかつそのSkillで3年以上の職歴を有していることが条件です。英語力はIELTS 6レベル(Competent English)が必要になります。

3. Agreement Stream:

雇用主が「Labour Agreement」を持っている場合。年齢制限・Skill Assessment条件・英語力条件はありません。

ENS申請者の一般的な必須条件

-申請時に45歳未満であること
-Skill Assessmentをパスしている、もしくはS457/TSSにて3年間就労済みである
-申請可能スキルリストに掲載された職種である
-Competent Englishレベルの英語力が証明可能である

ENS申請の一般的な問題点(Common Issues with ENS Visas)

ENS申請には、482よりも高度なレベルの書類提出が求められます。特にENS申請においてよく聞く問題点・注意点です:

- Skill Assessmentの提出(ただし状況次第で避ける事が可能)
- 雇用主が直近の業務実績を証明できること。

職務経験
ENS 186に申請するためには、関連職種にて最低でも3年の職歴が必要条件になります。換算対象に関し、移民局は柔軟に対応してくれます。例えば、留学期間中の「実務実習時間」を計算対象として認めてくれたり、週20時間のPart Timeを換算対象としてくれます。当然、これを証明するための学校発行の証明書や、給与明細(Payslip)は必要です。注意事項としては、就労ポジションはPart Timeは認められるがCasualは認められない事です。

最低市場給与率
最低賃金は、就労エリア・Skillによって大きく異なります。例えば、Chefを例にした場合、物価の低い地方エリアでは確約年収AU$54,000.00程度でも水準値として認められても、大都市(シドニー・メルボルン等)では、エリアの平均値がAU$60,000.00以上に引きあがるため、確約年収もその水準でないとNomination申請は却下される可能性が増大します。 またIT Professionalの場合は、物価の低い地方エリアでも最低賃金がAU$62,000.00程度のケースが多く、シドニーにおけるIT Managerに至ってはAU$100,000.00程度の年収が約束されないとNomination申請は却下される事となります。

Skilling Australians Fund(SAF)支払い義務
SAFとは海外から労働者を雇用する際、見返りにオーストラリア政府に寄付を行うものです。「海外から雇用すると言うことは、オーストラリア国内にて該当Skill保有者が不足している事を意味しているのだから、該当Skill保有者をオーストラリア国内で育成するために教育費用を寄付せよ」と言う意味合いのものです。
小規模企業(年間売上高がAU$10 million per year未満の場合)はAU$3,000.00
中大規模企業事業(年間売上高がAU$10 million per year以上の場合)は年間はAU$5,000.00


雇用主指名永住ビザENSのCTSのサービス内容

サービス内容 - ENS申請可否の無料初期査定
- スケジューリング及タイミング指示
- スポンサー申請、その後の移民局との全てのコンタクト
- ノミネーション申請、その後の移民局との全てのコンタクト
- ビザ本申請、その後の移民局との全てのコンタクト
- 申請提出書類リストの作成及指示
- 申請提出書類の作成補助(サンプル渡・プルーフリード・手直し)
- NAATI翻訳手配
- Certified Copy作成(パスポートを除く)
- ブリッジビザが必要な際の申請取得
申請代行費用 Temporary Residence Transition
457/482からENSへの切り替え申請の場合(S457をCTSで扱っていた場合)はAU$3,600.00+GST
Direct Entry Stream
全くの新規でENSに申請する場合はAU$4,600.00- Basic・申請者が一人の場合
Sponsor Nomination申請は雇用主がおこない。Applicationのみの依頼の場合はAU$1,800.00-
配偶者AU$200プラス・子供1人につきAU$100.00プラス
Agreement Stream
Agreement申請を含む場合AU$13,600.00+GST
雇用主がAgreementを保有している場合AU$2,600.00+GST
*移民局へのビザ申請代行費用のみで、技術査定申請代行費用を含みません。
技術査定申請代行費用に関しては、技術別詳細を参照にしてください。
また、原則雇用主との直接コンタクトはいたしません。クライアント経由となります。
注意・追記事項 NAATI翻訳費用は別途発生します。また、裁判所係争ケース(離婚問題・認知子問題)を過去現在とお抱えの場合は、追加費用が発生します。
健康上の問題(結核経験・移植経験など)を過去に抱えていた場合は、事前にお教えください。犯罪歴(起訴歴)に関しても同様です。
配偶者(パートナー)が同性の場合、事前に通知してください。

 

雇用主指名永住ビザENSの説明は以上です。